アート・デザイン・クロッシング vol.1 破片たちの思考

著者名
古賀 徹 編著
価格
定価 2,200円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ISBN
978-4-87378-865-4
仕様
A4変判 並製 164頁 C1070
発行年
2005年3月
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内容紹介

本書は,画廊の一画に設けられた「アート・オープン・カフェ」に於いて,4名の研究者が一般の参加者とともに行った討論の模様を収録したものである。作曲家の藤枝守,哲学者の古賀徹,現代デザインの池田美奈子,西洋建築史の土居義岳がそれぞれ主題を提起し,モダニズムのあとの世界,アメリカという問題,主体の喪失と透明化,文化資本主義と身体,テクストの解体,生活世界と専門知といった観点から議論を行った。

目次

第一章 作曲の不毛を超えて 藤枝 守
      ――アメリカの実験音楽の現在――  
   トークの場/表現行為の危うさ/「パシフィック・クロッシン
   グ」/テリー・ライリーの社会奉仕/ルー・ハリソンとの出会
   い/コンポーザー=パフォーマーという実践/ディープ・リス
   ニングとは/マラソン・パフォーマンスの結末/何を聴くので
   すか?/自己表現からの解放/過剰な反復―《In C》/ヒエラ
   ルキーがない/近代の捉え方/ファミレスとしての平均律/
   《平均律ピアノ曲集》がもたらした混乱/蘇る響き/響きの客
   観性/グローバリズムとローカルな共同体/すべては許されて
   いる?/コミュニティとしての音楽/「聴くこと」の体験―演
   習を通じて
第二章 言葉を発するということ 古賀 徹
   表現とは/表現と意図/傷と修復/コミュニケーション/生活
   の表現とアカデミックな表現/身体性を失った表現/表現リハ
   ビリ/作家と批評家/近代芸術の条件/「買う」関係と「言う」
   関係/生きることと表現すること/音の交換/ストーリーなる
   もの/曖昧さと傷/プラグマティズム/コミュニティとアメリ
   カ/想像の共同体/アヴァンギャルドの終わり
第三章 メディアとしてのデザイン 池田美奈子
   編集者は透明人間/本を作るということ/デザインの機能性に
   ついて/モダンデザインについて/ポストモダンについて/19
   50年のアメリカ・モダニズム/批評家・編集者の役割について
   /世界を写し取るということ/アートとデザインについて/デ
   ザインのコンビニ化/情報化と平準化の落とし穴
第四章 メタ批評とベタ批評 土居義岳
   自己紹介/九州の建築の背景/フランスの新旧論争/透明性/
   ベタとの戦略/建築と権力/作者と建築家/メタという欲望/
   キュレーションという権力/文化と行政/建築の起源/文化戦
   争

学術図書刊行助成

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