音のデザイン 感性に訴える音をつくる

著者名
岩宮眞一郎
価格
定価 2,640円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ISBN
978-4-87378-946-0
仕様
A5判 並製 190頁 C3073
発行年
2007年5月
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内容紹介

音にもデザインがあり,デザインにも音がある。「音のデザイン」は,感性に訴える音のチカラを生かす術である。本書では,製品の音,サイン音,映像の音,サウンドスケープ,公共空間の音環境,音のバリアフリー,音楽制作などを対象とした「音のデザイン」技法を示した。「音のデザイン」の必要性,可能性,将来性などを訴えたい。

目次

まえがき
第1章 音が魅力のモノづくり
  1.1 音のチカラを感じるとき
  1.2 自動車の魅力を向上させる各種の音
  1.3 撮った手応えを感じさせるカメラのシャッター音
  1.4 快適で商品の魅力を感じさせるOA機器の操作音,稼働音
  1.5 生活の中のさまざまな音へのこだわり
  1.6 音質の経済評価:音の魅力にいくら払うか?
  1.7 音のチカラを生かすとき
第2章 サイン音のデザイン
     ――メッセージを伝える音の最適化―― 
 
  2.1 サイン音とは?
  2.2 分かりやすく覚えやすいサイン音
  2.3 自動車内のサイン音
  2.4 テレビのニュース速報に利用されているチャイム
  2.5 サイン音楽
  2.6 メッセージを伝える音(サイン音)のあり方
第3章 映像に命を与える音のチカラ
     ――映像に組み合わせる音のデザイン―― 
 
  3.1 映像は音によって完成する
  3.2 視覚と聴覚の相互作用の基礎知識
  3.3 映像作品における音の役割
  3.4 音と映像の相互作用に関する科学的アプローチ
  3.5 音と映像の新たな関係にむけて
第4章 サウンドスケープ・デザイン
     ――風景の音づくり――
  
  4.1 ランドスケープ・デザインに対応するサウンドスケープ・デザイン
  4.2 音が空間を演出するデザイン
  4.3 そこにある音を生かすデザイン
  4.4 気づきのデザイン
  4.5 サウンドスケープ・デザインに求められること
第5章 公共空間における快適な音環境の創造
     ――公共空間の音環境デザイン―― 
 
  5.1 公共空間の音
  5.2 空間の印象に及ぼすBGMの効果
  5.3 公共空間におけるパブリック・アドレス(拡声)
  5.4 商業施設におけるパネル・スピーカの利用
  5.5 ケータイの着メロ
  5.6 「音姫」様の考現学――パーソナルかつパブリックなトイレの音風景――  
  5.7 公共空間の音環境設計のあり方 
  5.8 音環境デザイナーの必要性
第6章 音のユニバーサル・デザイン
     ――バリアフリーな音環境の創造――
  
  6.1 視覚障害者に配慮した音環境
  6.2 視覚障害者のためのサイン音
  6.3 高齢者に配慮したサイン音
  6.4 バリアフリーな音環境の創造
第7章 音の文化的側面
     ――音のデザインの基礎として――
  
  7.1 音の意味的側面
  7.2 サウンドスケープの思想
  7.3 マリー・シェーファーの歩み
  7.4 風景としての音環境
  7.5 意味論的音環境
  7.6 シェーファーの提唱する音の分類法
  7.7 音響生態学
  7.8 サウンドスケープの思想の広まりと学際性
  7.9 音の百景――日常生活の音環境調査――  
  7.10 水辺の音風景
  7.11 俳句に詠まれた九州の音風景
  7.12 耳の証人
  7.13 20世紀の音
      ――日本サウンドスケープ協会世紀末企画「20世紀の音ベスト100」――   
  7.14 音楽と環境
  7.15 音芸術と科学の接点から,両者の存在意義を
      問いかけるサウンドスケープの思想
第8章 音楽のデザイン
  8.1 今日の音楽の制作過程――音づくりの重要性――  
  8.2 マルチトラック・レコーディング
  8.3 マルチトラック・レコーディングでしかできない音楽
  8.4 コンサートの音づくり
  8.5 響きのデザイン
  8.6 芸術と技術の融合としての音楽のデザイン
第9章 サウンド・デザイナーに必要な
     音の感性を育てる教育プログラム
  9.1 サウンド・デザイナーに求められる「音の感性」
  9.2 聴能形成
  9.3 音の環境教育――サウンド・エデュケーション――  
  9.4 「音の感性」養成の必要性
あとがき
参考文献

学術図書刊行助成

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