人新世とツーリズム
- 定価 4,950円(税率10%時の消費税相当額を含む)
人新世とは何か。 今や、自然科学だけではなく社会・人文科学の分野から人新世に関する議論が活発になっている。本書は、「人新世という時代に私たちはいかに生活し、地球システムをいかに維持していくべきか。また、地球を改変する力、営力となったツーリズムは人新世時代にどう向き合うべきか」を問うたものである。 第1部「人新世という時代」では、人新世議論の発端となった2000年、2002年のクルッツェンらの報告を紹介し、産業革命以後の人新世時代を3つのステージに分けて、その歴史的変遷を概観する。そして、クルッツ...
分権国家スイスの制度改革
- 定価 5,940円(税率10%時の消費税相当額を含む)
スイスにおいて連邦主義の新たな活性化策(「連邦政府とカントンの間の役割分担と財政調整の再構築」)が2008年から実施されている。その四支柱は、連邦政府とカントン(州政府)の間での役割分担の再構築、連邦政府とカントンの間の垂直的連携、州政府間の水平的連携、垂直的・水平的財政調整である。本著では、制度の紹介と初期成果の分析に焦点を置いている。 改革に当たっての基本的な方針は、カントンの主体性の確保、補完性の原則、財政一致の原則(意思決定者・受益者・費用負担者を一致させること)、中立性の原則(四支柱の...
タマリンドの木に集う難民たち
- 定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
2013年12月、南スーダンの首都ジュバで生じた政治家同士の対立がもととなった武力衝突は、瞬く間に南スーダン全土を巻き込む内戦と化した。一民族をターゲットとした「ジュバ虐殺」の後、人々は国家から押し付けられた「民族対立」の中を生きている。今なお200万人以上の南スーダン人が、国内外で難民としての生活を余儀なくされている。 「ジュバ虐殺」から10年 虐殺を生き延びた南スーダン、ヌエル社会の人々は、隣国ウガンダで難民としての新たな生を営み始めた。難民とは、果たして私たちがイメージするように、脆弱で...