中国近代における「国語科」の創成
- 定価 5,170円(税率10%時の消費税相当額を含む)
近代国民国家では、言語の共有化、「共通語」、「国家語」の形成によって国家に対する帰属意識とそれぞれが言語を通じてつながり合う共同体意識を育む必要がある。そこで重要な役割を果たすのが国語教育である。中国近代でも、教育予算の十分な確保や政策の全国的普及に多くの難題を抱える一方で、国際的な新教育運動を背景に近代的な学校教育制度の確立が模索されていた。なかでも、1922年の壬戌学制を受けて編成された「新学制課程標準綱要」は、文字通り「Curriculum Standards」として校種間の接続が意識され...