人文科学

中世ヨーロッパの医療と貨幣危機

中世ヨーロッパの医療と貨幣危機

エーリック・アールツ/藤井美男 監訳
定価 2,640円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,2009年4月に九州大学で行われたエーリック・アールツ教授(レウヴェン大学)による訪日二度目の講演会録である。第1章は,若きブラバント公が1430年夏に急死した原因を追究する異色の社会史的論考である。第2章は,中世後期ヨーロッパの危機を貴金属貨幣の不足という視点から考察する。いずれも,検屍解剖書や会計簿,造幣所データなど膨大な史料にもとづく緻密な論証である。 (さらに…)
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廷臣詩人 サー・フィリップ・シドニー

廷臣詩人 サー・フィリップ・シドニー

キャサリン・ダンカン=ジョーンズ/小塩トシ子・川井万里子・土岐知子・根岸愛子 訳
定価 6,160円(税率10%時の消費税相当額を含む)
エリザベス女王の宮廷にあって文武両道の華・理想の廷臣とされてきたシドニーの実像に迫り,その非神話化を試みる。エリザベス朝期の文学評論で定評のあるダンカン=ジョーンズ女史による斬新で画期的な評伝。 (さらに…)
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トテル詩選集 歌とソネット 1557

トテル詩選集 歌とソネット 1557

上利政彦 訳注
定価 7,260円(税率10%時の消費税相当額を含む)
 Edward Arberが出版したTottel's Miscellany(1870)の名称で知られるSONGES AND SONETTES(1557)『歌とソネット』は,出版以後よく読まれ,シェイクスピアもこの詩選集により英詩に初めて接したと言われる。英文学史上初めてソネットと無韻詩が発表され,詩の言語としての英語の自立が宣言されたことで不朽の名を残す。また,学者詩人ニコラス・グリモールドの詩が,再版では10篇に減らされ以後読まれなくなるが,初版では40篇が印刷されていることも重要である。 ト...
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語彙化と言語変化

語彙化と言語変化

ローレル・J. ブリントン,エリザベス・C. トラウゴット/日野資成 訳
定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書はトラウゴットとブリントン共著によるLexicalization and Language Change(Cambridge University Press 2005)の翻訳である。原著は,文法化と語彙化の類似点・相違点を明確にした上で,英語における語彙化の具体例を提示し,最後に語彙化研究の今後を展望する。言語学におけるむずかしい術語には,訳者による注も施されており,語彙化研究を志す研究者にとって必携の書である。 (さらに…)
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English Immersion in Japan

English Immersion in Japan

ラリー・デイヴィッド・キンバー
定価 3,740円(税率10%時の消費税相当額を含む)
 これまで英語イマージョン教育があまり日本で浸透しなかった背景には,いくつかの理由が考えられる。最も大きな理由としてあげられるのは,イマージョン教育に対する社会全般の誤まった思い込みである。例えば,第2言語の習熟には,どうしても第1言語習得が犠牲になってしまうとか,言語能力以外に関して言えば,文化的アイデンティティを形成する上でも悪い影響を与えてしまう等という思い込みがあったようである。 本書では,日本の公立の中学生が,実際どの程度このような批判から影響を受けているかを詳細に報告している。アクシ...
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アキテーヌ公 ギヨーム九世

アキテーヌ公 ギヨーム九世

中内克昌
定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
高い身分にありながら奔放に生き,非常に個性的であったといわれるアキテーヌ公ギヨーム九世。中世南仏文学の担い手であったトルバドゥール(吟遊詩人)の祖とされる彼は,それまでの女性観を変革し,女性を対等な人間として扱う新しい愛の理想を発見した先駆者でもあった。現存する11篇の詩作品とその解説,またその生涯や言語の分析を通し,その人物像を浮き彫りにする。 (さらに…)
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生命という価値

生命という価値

高橋隆雄・粂 和彦 編
定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
熊本大学生命倫理論集第3巻のテーマは「生命の価値」そのものである。生命倫理が前提とする生命という価値についての根本的問いかけに,哲学,倫理学,法学,医学,脳科学,生物学等の様々な分野の専門家が本気で取り組み,学問の境界を越えた議論を展開する。 (さらに…)
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軽度発達障害のための心理劇

軽度発達障害のための心理劇

高原朗子 編著
定価 2,860円(税率10%時の消費税相当額を含む)
特別支援教育や発達障害者支援法などにより,その支援の在り方が模索されている軽度発達障害者。本著では,彼らの情操を豊かにはぐくみ,社会性の向上を促すために活用できる心理劇の理論と技法を紹介する。さらに前著(『発達障害のための心理劇  想いから現に  』)よりも幅広く,就学前から成人まで様々なフィールドでの心理劇及び心理劇的方法の実際を紹介し,その技法や考え方を読者に提案する。教育・福祉・医療関係者や家族など,多くの彼らに関わる人たちにとって有用な一冊である。 (さらに…)
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佐賀藩と明治維新

佐賀藩と明治維新

木原溥幸
定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
 本書は,天保から明治維新直前の慶応までの佐賀藩の藩政史を明らかにした『幕末期佐賀藩の藩政史研究』(九州大学出版会,平成九年刊)の続編である。 文久二年から翌年にかけて前佐賀藩主鍋島閑叟は,長州藩・薩摩藩やその他の藩と同じように「公武周旋」を行ったが,十分な成果を挙げることができなかった。大名や志士たちの大きな期待を受けながらも,鍋島閑叟を中心とする佐賀藩は以後ほとんど政治的な動きを起こすことはなかった。しかし徳川幕府が倒れて後は新政府のもとで,藩体制の集権化を実現した力を背景に,蓄えた近代的な...
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貿易都市長崎の研究

貿易都市長崎の研究

本馬貞夫
定価 6,820円(税率10%時の消費税相当額を含む)
 貿易都市長崎の仕組みは複雑であり,その実態は未解明な点が多い。本書は,新史料を含めた長崎の特徴ある史料を利用して貿易都市長崎の構造やその実態を明らかにしている。 序章および第一章は,まず貿易都市長崎の基本構造の概要を示し,長崎の町とその住民である丸山遊女や貿易商人,祭礼である長崎くんちといった各方面の構造・様相について論じたもので,長崎の国際貿易都市としての特徴が鮮やかに描き出されている。また,長崎近世史研究の入門編としても活用できよう。第二章は,蘭学の発達史をオランダ通詞の視点から捉え直そう...
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