本書ではデータ解析にもとづく倫理学の理論の概要を述べるとともに,総計6,000名にのぼる高校生等への意識調査の結果を踏まえた,自己決定の時代の現状分析を行っている。現状分析の内容は,マスコミによるイメージ操作の検証,個人主義的自由主義の原理であるミルの原理の受容状況や問題点,いじめの分析,他者概念の検討,大人と子供の境界の曖昧化現象の考察等であるが,それらを貫く縦糸は「自己決定」,「自由」である。また現代は,生命や環境,情報といった領域で,社会のレベルでも自己決定する必要に迫られている。本書の提唱するところの調査にもとづく倫理学の方法は,いわゆる「反省的均衡」の方法を実行可能にするものであり,社会的自己決定を導く有力な方法である。
はじめに第1章 意識調査にもとづく倫理学の理論 トップダウンとボトムアップの総合 第2章 本書における統計的手法とその哲学的含意第3章 われわれはどれだけ自己を理解しているか第4章 現代日本におけるミルの原理の受容状況第5章 いじめについての解析第6章 自己決定を取り巻く状況 自然・家庭・社会 第7章 自己決定の時代に向けて高校1年生アンケートとパーセンテージ
生きている言語は常に変化し続けています。現代日本語も「生きている言語」であり、「…
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