人文科学

翻訳唱歌と国民形成

翻訳唱歌と国民形成

佐藤慶治
定価 3,800 円 (税別)
本書は、明治期の小学校における唱歌教育を概観し、翻訳唱歌そのものについて、また、翻訳唱歌が当時の唱歌教育の形成ひいては国民形成において果たした役割を論じるものである。「翻訳唱歌」とは「仰げば尊し」や「蛍の光」などに代表される、西洋の楽曲を日本語に翻訳して学校教育に用いられた歌曲のことである。重要なこととして、翻訳唱歌の歌詞は原曲の歌詞内容を改変したものが多く、必ずしも正確な訳出ではない。しかしたとえば賛美歌歌詞におけるGod という単語が「天皇」に変えられ、大まかな歌詞のストーリーはそのままに「...
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アートプロジェクトの可能性

アートプロジェクトの可能性

谷口文保
定価 6,800 円 (税別)
全国津々浦々で展開するアートと地域のコラボレーション。今やコミュニティ再生や町おこしの切り札となったアートプロジェクトだが、この潮流はどこから来て、どこへ向かうのだろうか?本書は、アートプロジェクトの成立と変遷を現代芸術・文化政策・市民社会の観点から跡づけ、さらに表現活動を通して人々をつなぐ仕組みと方法を、教育・まちづくり・福祉に関する事例をもとに実証的に解き明かそうとするものである。そして、芸術創造と公共政策の重なり合う場に生まれる活動の意義を俯瞰的に論考する。芸術家として、大学教員としてアー...
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ヘスペルス あるいは四十五の犬の郵便日[新装版]

ヘスペルス あるいは四十五の犬の郵便日[新装版]

ジャン・パウル/恒吉法海 訳
定価 9,400 円 (税別)
『ヘスペルス』(1795年)はドイツの小説家ジャン・パウルの出世作である。「ヘスペルス」とは「慰謝」の「宵の明星」の意であるが、ジャン・パウルの筆名をドイツ人だからと言って、本名の「ヨーハン・パウル」に変えられないように、「希望」の「明けの明星」、「美」の「金星」も暗示していて、「ヘスペルス」と訳すしかない。 本作は最もジャン・パウルらしさの見られる語り手の奔放な脱線と物語の感傷性の併存する奇妙な混淆物である。 物語は『見えないロッジ』や『巨人』がそうであるように、フランス革命の影響を受けたドイ...
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トルコ共和国 国民の創成とその変容

トルコ共和国 国民の創成とその変容

小笠原弘幸 編
定価 4,800 円 (税別)
第一次世界大戦の敗北によって多民族・多宗教国家であるオスマン帝国が崩壊したのち、建国の父アタテュルク(1880/1~1938年)を指導者とする独立運動を経て、1923年にトルコ共和国は誕生した。トルコ民族主義と世俗主義を国是として出発したこの国は、まもなく建国100周年を迎えようとしている。国父アタテュルクによって、新しく生まれたこの国の「かたち」は、いかに形作られたのか。そして、親イスラム政策をとる現大統領エルドアンによって、それはどのように変わろうとしているのか。本書は、国民史や言語改革を通...
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マーガレット・ドラブル文学を読む

マーガレット・ドラブル文学を読む

永松美保
定価 4,800 円 (税別)
マーガレット・ドラブルは現代イギリスを代表する作家・英文学研究者の一人で、1963年、20代の頃に『夏の鳥かご』(A Summer Bird-Cage ) で文壇デビューを果たした。以来、およそ半世紀にわたって19本の小説を発表してきたドラブルは、その創作活動のなかで徐々に作風を変化させていった。当初の作風は、ドラブルがケンブリッジ大学で師事した F. R. リーヴィスの影響を受け、J. オースティンや G. エリオットらの作風を受け継いだ、倫理意識を重視したリアリズム小説で...
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12−13世紀におけるポンティウ伯の中規模領邦統治

12−13世紀におけるポンティウ伯の中規模領邦統治

大浜聖香子
定価 4,200 円 (税別)
中世盛期のフランス史というと、教科書などではもっぱらフランス王権の成長期・中央集権化の時期として語られがちである。しかし地方にも目を向けてみると、王権とは異なる様々な地域権力が活発に活動していたことが見えてくる。本書は12-13世紀の北フランス・ピカルディ地方に位置した一地域権力であるポンティウ伯領のなりたちや統治の仕方について明らかにすることを試みるものである。研究の材料として『ポンティウ伯文書集』という、ポンティウ伯が発給した文書史料を用いて、ポンティウ伯の側近構成、伯の文書行政、伯の財産と...
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日本の近代美術とドイツ

日本の近代美術とドイツ

野村優子
定価 4,000 円 (税別)
西洋の油絵技法を取り入れて誕生した日本の洋画には、常に西洋美術受容の問題がつきまとう。その際に研究対象となるのは、いつもフランスであってドイツではない。たしかに日本が受け入れたのはゴッホやセザンヌなどフランス近代絵画であった。しかし、実際にはそれらはリヒャルト・ムーターやユーリウス・マイアー=グレーフェなどドイツ人美術批評家の書物を通じてもたらされていた。近代日本の西洋美術受容において、実践面ではフランスが重視されていたが、その一方で美術を言葉で支える思想面ではドイツが重要な役割を演じていたので...
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ジッドとその時代

ジッドとその時代

吉井亮雄
定価 9,000 円 (税別)
本書は、書簡や日記をはじめとする豊富な未刊文献を駆使して、フランスの文豪アンドレ・ジッドが同時代人と結んだ多様な関係の具体相を鮮明に描き出し、稀代の文学的プロテウスの多面的肖像を活写する、実証研究の画期的成果である。ジッドがフランス文学史上固有の地位を主張しうるのは、ある文学的戦略を早くから選択し、以後ゆらぐことなくそれを実践し続けたからだ。すなわち、自己を禁忌とする逆説的なナルシシズムを育み、これに縛られ導かれて、ついには禁忌と執着とが混淆し、現実と虚構とが分別しがたい自伝空間を生きる、そして...
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ヘルダー民謡集

ヘルダー民謡集

嶋田洋一郎 訳
定価 10,000 円 (税別)
本書『ヘルダー民謡集』は、ヘルダーが生涯を通じて関心を示しつづけた世界各地の民謡162篇に、彼の死後の1807年に刊行された改訂版『歌謡における諸民族の声』からの補遺15篇を加えたものである。これらはいずれも本邦初訳である。『民謡集』にはヘルダー自身がさまざまな書物から蒐集および翻訳した世界各地の民謡や伝承などが収められており、ゲーテの有名な「野ばら」や「魔王」の原点ともなった作品も含まれている。その内容は、恋愛から戦争に至るまで多岐に及び、およそ人間が直面する生の根源的な諸状況が、特に女性や子...
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生意気盛り[新装版]

生意気盛り[新装版]

ジャン・パウル/恒吉法海 訳
定価 9,400 円 (税別)
『生意気盛り』はドイツの作家ジャン・パウルの代表的作品の一つで、初版完結は1805年のことであった。話の筋は、ある富豪が遺言で一人の夢想家の青年を包括相続人に指定することから始まる。この青年が実務能力を備えたとき遺産を継承すると遺言は定めてあるが、青年は詩人気質を矯正できない。助っ人にこの青年の双子の弟、放浪のフルート奏者が登場する。弟は諷刺家で、兄と一緒に抒情と諷刺の二重小説を書こうと提案する。話は次第に兄の実務能力養成から外れ、弟が背後で見守る兄の一人旅、最後にはこの双子の兄弟のある娘への恋...
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