人文科学 歴史・地理

「民」を重んじた思想家 神田孝平

「民」を重んじた思想家 神田孝平

南森茂太
定価 5,400円(税別)
神田孝平は、幕末から明治初期にかけて、思想家、官僚として活躍する。思想家としての神田は民衆を「愚民」と捉えず、現存する彼らを政治・経済の担い手と位置づける。また官僚としての神田はこの民衆への評価に立脚した政策を数多く構想する。そして、この政策論が政府の方針と異なる場合、自らの信念を曲げることなく、自らの思想家としての影響力を行使しても、自らの構想を実現しようともする。このように神田は特色のある思想家、官僚ではあるものの、現在では忘れられた人物となりつつある。彼の業績を掘り起こし、その実像を読者に...
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朝鮮前期の国家と仏教

朝鮮前期の国家と仏教

押川信久
定価 6,000円(税別)
従来、朝鮮王朝政府は、建国以来、朱子学を国家の根本思想とする「崇儒政策」を実施する一方で、高麗時代に隆盛した護国仏教を排斥・抑圧する「斥仏政策」「抑仏政策」を推進したとされてきた。ところが、従来の研究は、新国家の形成理念である朱子学と個人の信仰である仏教が朝鮮社会で共存していた状況を考慮せず、「崇儒」と「斥仏」「抑仏」を安易に結びつけていた。また、「斥仏政策」「抑仏政策」の概念が生み出された背景についても、関心が乏しかった。他方、近年、韓国の学界を中心に、近代以来の研究史を展望した上で、通説であ...
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第3インタナショナルへの道

第3インタナショナルへの道

山内昭人
定価 6,800円(税別)
著者のインタナショナル(国際社会主義)史研究は、1919年3月コミンテルン創立大会への西欧からの数少ない出席者のひとりとして知られるオランダ社会主義者兼土木技師S.J. リュトヘルスの国際的活動への一国史的な枠組みを超えた追跡調査を手がかりに、『リュトヘルスとインタナショナル史研究』より始まった。4冊目の著作となる本書によって、ようやくコミンテルン創設という本テーマのクライマックスにまで辿り着いた。第1次世界大戦勃発によって第2インタナショナルが事実上「崩壊」したあと起こった国際反戦社会主義運動...
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ドイツ=東アジア関係史 1890-1945

ドイツ=東アジア関係史 1890-1945

熊野直樹・田嶋信雄・工藤 章 編
定価 6,200 円 (税別)
1940年に日本と軍事同盟の関係を築く以前に、ドイツはそもそも中国との間に広範な通商関係を持っていた。とりわけ第一次世界大戦後に中国における植民地を失うことになったドイツにとっては、武器の販路や天然資源の供給元として中国は依然として重要な存在であった。また中国にとっても進出の野心を強めつつある隣国の日本に対してドイツとの関係強化を図ることは必然の流れであった。本書は、帝政ドイツ・ヴァイマル共和国・ナチスドイツ、清朝・中華民国・「満洲国」、そして日本(大日本帝国)と、国家の形態や国家間の関係はさま...
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今と昔の長崎に遊ぶ

今と昔の長崎に遊ぶ

増﨑英明 編著/長崎大学地域文化研究会 著
定価 2,400円(税別)
長崎の地に住んだ人びとがどのように長崎の文化を形作ってきたのか、長崎の歴史・文化・経済・言語・哲学など様々な分野の研究者が解説し、長崎の隠された魅力をさらに深く探求していく。長崎は諸外国との窓口の役割を長らく果たしてきた。ポルトガル・オランダ・中国を始め、外国の文化が流れ込み、日本の文化と融合した都市、それが長崎である。つまり、グローバル化が叫ばれる現代に先駆けて、数百年も前からグローバル化が行われてきた。その長崎文化の魅力と本質を長崎という文化空間に即して解明すること、いうなればグローカルな視...
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帝国陸海軍の戦後史

帝国陸海軍の戦後史

山縣大樹
定価 4,000円(税別)
近代日本のなかで主要な政治勢力の一翼を担った帝国陸海軍は、太平洋戦争の敗戦とともに「解体」を余儀なくされ、政治・社会の表舞台から姿を消した。しかし、このことは旧軍の政治的・社会的な一掃を意味せず、対日占領を挟む戦後史のなかで、一部の組織や制度は「再編」されて存続した。こうした過程を〈帝国陸海軍の戦後史〉としてとらえた場合、旧軍エリート(概ね終戦時に佐官級以上であった職業軍人)の政治的な言動は、どのように位置付けることができるのであろうか。 本書では、かかる問いに対して、三つの視点   ? GHQ...
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日本における地政学の受容と展開

日本における地政学の受容と展開

高木彰彦
定価 3,700 円 (税別)
地政学とは、一般に対外政策において地理的条件を重視する考え方のことを指し、20世紀初頭に国家と領土に関する学問としてスウェーデンの国家学者チェレーンによって提唱された。本書では、20世紀初頭における地政学の成立から第一次世界大戦後のドイツにおける興隆、英米における展開を辿ったのち、1920年代の日本における地政学の受容とその後の展開、さらには戦後の反省について検討した。1920年代の日本の地理学においては、新興学問としての地政学を地理学の一部として認めるか否かが議論され、概ね、地政学は地理学の一...
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「昭和の大合併」と住民帰属意識

「昭和の大合併」と住民帰属意識

クラーマー スベン
定価 4,200 円 (税別)
住民の帰属意識は、「昭和の大合併」(1950年代)において、その賛否をいかに左右したのだろうか?本書はこの疑問を中心に据え、四つの合併事例(長野県上伊那郡宮田村、岡山県英田郡西粟倉村、福岡県筑紫郡太宰府町、奈良県天理市)を分析するものである。「昭和の大合併」は日本の第2次全国規模市町村合併政策であり、中央政府(とりわけ当時の自治庁)がこれを司法措置で推進した。住民帰属意識とは、自らが住まう地域等に対して住民が抱く意識、ローカル・アイデンティティのことである。分析の結果、三つの事例においてはこの帰...
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監獄の近代

監獄の近代

赤司友徳
定価 6,000 円 (税別)
明治政府は従来とは大きく異なる国家体制や法制度を整えながら近代化をめざした。明治の社会において、人びとは様々な自由と権利を獲得し経済発展による恩恵を享受した一方で、大きな社会変動にうまく適応できず、貧困に陥ったり、反政府活動や政治運動に身を投じたりするなどして犯罪者となり、監獄に収容されることも決して珍しくなかった。かかる犯罪者を社会から隔離し、更生させ、再び社会復帰させる場としての監獄の諸制度も作られていった。新たな時代の監獄を、明治社会のなかでどのように位置づけていくのか。監獄行政に携わった...
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トルコ共和国 国民の創成とその変容

トルコ共和国 国民の創成とその変容

小笠原弘幸 編
定価 4,800 円 (税別)
第一次世界大戦の敗北によって多民族・多宗教国家であるオスマン帝国が崩壊したのち、建国の父アタテュルク(1880/1~1938年)を指導者とする独立運動を経て、1923年にトルコ共和国は誕生した。トルコ民族主義と世俗主義を国是として出発したこの国は、まもなく建国100周年を迎えようとしている。国父アタテュルクによって、新しく生まれたこの国の「かたち」は、いかに形作られたのか。そして、親イスラム政策をとる現大統領エルドアンによって、それはどのように変わろうとしているのか。本書は、国民史や言語改革を通...
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学術図書刊行助成

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