人文科学 歴史・地理

清代北京の首都社会

清代北京の首都社会

堀地 明
定価 8,580円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は首都とは何か、清代北京の三つの空間構造より論を起こし、北京首都社会論を提起する。本論では第一に首都北京における水害救済と食糧流通、第二に火災と消防組織、第三に治安統治と戒厳体制の三領域を考察し、北京首都社会における特質を解明する。三領域を考察する際に、首都北京を統治する清朝政府の諸政策も論じられる。本書は問題を可能な限り具体的に考察し、事象の実態を捉え、それがどのように変化するのかという研究方法を重視している。本書では、北京と台北に架蔵されている非編纂の行政文書である檔案史料を分析し、事象...
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モノから見た海域アジア史

モノから見た海域アジア史

四日市康博 編著
定価 1,980円(税率10%時の消費税相当額を含む)
古来より国と国、地域と地域を分け隔て、結びつけた「海域」は人・モノ・文化の交流の舞台となってきた。その海域からアジア史を見ると、従来の枠組みからは見えなかった歴史が見えてくる。本書は中世の海域アジアを行き交った様々なモノ、石材・木材・陶磁器・貴金属を通じて考古学・日本史・東洋史を専門とする各研究者が日本とアジア、ユーラシアの交流の諸相を解説したものである。写真・図版多数収録。 (さらに…)
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土器製作技術からみた稲作受容期の東北アジア

土器製作技術からみた稲作受容期の東北アジア

三阪一徳
定価 8,800円(税率10%時の消費税相当額を含む)
考古学、植物考古学、自然人類学の成果や理化学的年代測定の蓄積により、先史時代の長江中下流域でイネ、黄河流域以北でアワ・キビの栽培化がはじまり、その後、これらが東北アジア諸地域に広がった過程が明らかになりつつある。とくに、イネ栽培を伴う農耕の伝播期において、移住や大きな文化変化が生じていたことは注目される。東北アジアにおける初期農耕の伝播に関する議論において、土器は主要な研究対象とされてきた考古資料である。土器研究では文様や形態的が主な分析項目とされてきたが、その製作技術は注目される。製作技術は土...
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「民」を重んじた思想家 神田孝平

「民」を重んじた思想家 神田孝平

南森茂太
定価 5,940円(税率10%時の消費税相当額を含む)
神田孝平は、幕末から明治初期にかけて、思想家、官僚として活躍する。思想家としての神田は民衆を「愚民」と捉えず、現存する彼らを政治・経済の担い手と位置づける。また官僚としての神田はこの民衆への評価に立脚した政策を数多く構想する。そして、この政策論が政府の方針と異なる場合、自らの信念を曲げることなく、自らの思想家としての影響力を行使しても、自らの構想を実現しようともする。このように神田は特色のある思想家、官僚ではあるものの、現在では忘れられた人物となりつつある。彼の業績を掘り起こし、その実像を読者に...
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朝鮮前期の国家と仏教

朝鮮前期の国家と仏教

押川信久
定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
従来、朝鮮王朝政府は、建国以来、朱子学を国家の根本思想とする「崇儒政策」を実施する一方で、高麗時代に隆盛した護国仏教を排斥・抑圧する「斥仏政策」「抑仏政策」を推進したとされてきた。ところが、従来の研究は、新国家の形成理念である朱子学と個人の信仰である仏教が朝鮮社会で共存していた状況を考慮せず、「崇儒」と「斥仏」「抑仏」を安易に結びつけていた。また、「斥仏政策」「抑仏政策」の概念が生み出された背景についても、関心が乏しかった。他方、近年、韓国の学界を中心に、近代以来の研究史を展望した上で、通説であ...
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第3インタナショナルへの道

第3インタナショナルへの道

山内昭人
定価 7,480円(税率10%時の消費税相当額を含む)
著者のインタナショナル(国際社会主義)史研究は、1919年3月コミンテルン創立大会への西欧からの数少ない出席者のひとりとして知られるオランダ社会主義者兼土木技師S.J. リュトヘルスの国際的活動への一国史的な枠組みを超えた追跡調査を手がかりに、『リュトヘルスとインタナショナル史研究』より始まった。4冊目の著作となる本書によって、ようやくコミンテルン創設という本テーマのクライマックスにまで辿り着いた。第1次世界大戦勃発によって第2インタナショナルが事実上「崩壊」したあと起こった国際反戦社会主義運動...
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ドイツ=東アジア関係史 1890-1945

ドイツ=東アジア関係史 1890-1945

熊野直樹・田嶋信雄・工藤 章 編
定価 6,820円(税率10%時の消費税相当額を含む)
1940年に日本と軍事同盟の関係を築く以前に、ドイツはそもそも中国との間に広範な通商関係を持っていた。とりわけ第一次世界大戦後に中国における植民地を失うことになったドイツにとっては、武器の販路や天然資源の供給元として中国は依然として重要な存在であった。また中国にとっても進出の野心を強めつつある隣国の日本に対してドイツとの関係強化を図ることは必然の流れであった。本書は、帝政ドイツ・ヴァイマル共和国・ナチスドイツ、清朝・中華民国・「満洲国」、そして日本(大日本帝国)と、国家の形態や国家間の関係はさま...
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今と昔の長崎に遊ぶ

今と昔の長崎に遊ぶ

増﨑英明 編著/長崎大学地域文化研究会 著
定価 2,640円(税率10%時の消費税相当額を含む)
長崎の地に住んだ人びとがどのように長崎の文化を形作ってきたのか、長崎の歴史・文化・経済・言語・哲学など様々な分野の研究者が解説し、長崎の隠された魅力をさらに深く探求していく。長崎は諸外国との窓口の役割を長らく果たしてきた。ポルトガル・オランダ・中国を始め、外国の文化が流れ込み、日本の文化と融合した都市、それが長崎である。つまり、グローバル化が叫ばれる現代に先駆けて、数百年も前からグローバル化が行われてきた。その長崎文化の魅力と本質を長崎という文化空間に即して解明すること、いうなればグローカルな視...
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帝国陸海軍の戦後史

帝国陸海軍の戦後史

山縣大樹
定価 4,400円(税率10%時の消費税相当額を含む)
近代日本のなかで主要な政治勢力の一翼を担った帝国陸海軍は、太平洋戦争の敗戦とともに「解体」を余儀なくされ、政治・社会の表舞台から姿を消した。しかし、このことは旧軍の政治的・社会的な一掃を意味せず、対日占領を挟む戦後史のなかで、一部の組織や制度は「再編」されて存続した。こうした過程を〈帝国陸海軍の戦後史〉としてとらえた場合、旧軍エリート(概ね終戦時に佐官級以上であった職業軍人)の政治的な言動は、どのように位置付けることができるのであろうか。 本書では、かかる問いに対して、三つの視点   ? GHQ...
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日本における地政学の受容と展開

日本における地政学の受容と展開

高木彰彦
定価 4,070円(税率10%時の消費税相当額を含む)
地政学とは、一般に対外政策において地理的条件を重視する考え方のことを指し、20世紀初頭に国家と領土に関する学問としてスウェーデンの国家学者チェレーンによって提唱された。本書では、20世紀初頭における地政学の成立から第一次世界大戦後のドイツにおける興隆、英米における展開を辿ったのち、1920年代の日本における地政学の受容とその後の展開、さらには戦後の反省について検討した。1920年代の日本の地理学においては、新興学問としての地政学を地理学の一部として認めるか否かが議論され、概ね、地政学は地理学の一...
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学術図書刊行助成

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