アジアと向きあう 研究協力見聞録

シリーズ名
九大アジア叢書 第13巻
著者名
柳 哲雄 編著
価格
定価 1,100円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ISBN
978-4-87378-988-0
仕様
新書判 並製 212頁 C1330
発行年
2009年3月
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内容紹介

 海洋学、農学、地熱発電、医学、農業経済学というまったく異なった分野でアジアとの共同研究に活躍する九州大学の教員が、その豊富な体験をもとに、アジア研究・共同研究の面白さ・奥深さを伝える。国際共同研究を志す若手研究者に必読の書。

目次

はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・柳 哲雄
序 章 アジアとの新しいパートナーシップを求めて・・・・・小川玲子
 1 アジアと向き合う
 2 国立大学の法人化
 3 大学による国際プロジェクト
 4 新しいパートナーシップへ向けて
第一章 東アジアの大気・海洋循環と環境・・・・・・・・・・・・・柳 哲雄
 1 東シナ海をめぐる海流・気流
 2 エチゼンクラゲの旅
 3 越境する光化学スモッグ
 4 国際的環境問題の複雑さ
 5 和・和諍・和諧
 6 国際的環境問題解決への道
第二章 農学国際協力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・緒方一夫
 1 はじまりのはじめ
 2 バングラデシュ農業大学院大学計画
 3 新たな展開
 4 大学と国際協力
 5 国際研究のスタイル
第三章 アジアの医療  過去・現在・未来  ・・・・・・・・・・・原 寿郎
 はじめに
 1 アジア諸国の二〇年前の医療とは
 2 アジアでの小児医療における共同研究
第四章 インドネシアの大学支援・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・糸井龍一
 1 インドネシアの地熱開発
 2 JICAの技術協力プロジェクト
 3 プロポーザルの作成と採択へ向けて
 4 プロジェクトの開始と地震災害
 5 インドネシアの国立大学の先生
 6 工学部と大学院のシステム
 7 学生のコミュニティ・サービス活動
 8 帰国した留学生のフォロー
 9 おわりに
第五章 東アジアのアイデンティティ・・・・・・・・・・・・・・・・・・坪田邦夫
 1 アジア総合政策センターと日中韓共同研究
 2 東アジア共同体論構想の見落としたもの
 3 引越しできない隣人
 4 言葉の壁
 5 共通の価値観、共通の課題
 6 私の中のアジア
資 料 九州大学とアジアとの研究交流史
おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・柳 哲雄

著者紹介

小川玲子(おがわ・れいこ)
九州大学アジア総合政策センター准教授。一九六四年生まれ。上智大学国際関係論学科博士前期課程修了(国際学修士)。ライデン大学文化人類学修士課程修了(文化人類学修士)。ユネスコ・アジア文化センター、国際交流基金、恵泉女学園大学非常勤講師等を経て、二〇〇五年より現職。
著書:Community Museums in Asia, The Japan Foundation Asia Center, 1988(編著)。

柳 哲雄(やなぎ・てつお)
九州大学応用力学研究所教授・所長。理学博士。一九四八年生まれ。京都大学理学部卒業。一九七四年、愛媛大学工学部海洋学科助手。同大学講師、助教授、教授を経て、一九九七年、九州大学応用力学研究所教授。二〇〇八年より現職。
著書:『沿岸海洋学』(二〇〇一年、恒星社厚生閣)、『里海論』(二〇〇六年、恒星社厚生閣)など。

緒方一夫(おがた・かずお)
九州大学熱帯農学研究センター教授。農学博士。一九五六年生まれ。九州大学大学院農学研究科農学専攻博士後期課程単位取得退学。国際協力事業団専門家等を経て、一九九〇年より九州大学熱帯農学研究センター助手、助教授を経て、二〇〇三年より現職。
著書:『ハチとアリの自然史』(分担、二〇〇二年、北海道大学図書刊行会)、『日本産アリ類全種図鑑』(分担、二〇〇三年、学習研究社)、『昆虫たちのアジア』(編著、二〇〇六年、九州大学出版会)など。

原 寿郎(はら・としろう)
九州大学病院副病院長。医学博士。一九五三年生まれ。九州大学医学部卒業。一九九六年より九州大学医学部小児科教授、同大学大学院医学研究院成長発達医学分野教授を経て、二〇〇八年より現職。

糸井龍一(いとい・りゅういち)
九州大学大学院工学研究院教授。工学博士。一九五二年生まれ。九州大学工学部卒業。一九七六年、九州大学生産科学研究所助手。同大学助手、助教授を経て、二〇〇二年より現職。

坪田邦夫(つぼた・くにお)
九州大学アジア総合政策センター教授。農学修士。一九四六年生まれ。九州大学大学院農学研究科博士課程中退。農林省大臣官房、経済企画庁、経済開発協力機構、アジア開発銀行、国連食糧農業機構などを経て、二〇〇六年より現職。
著書:『農業と環境問題』(分担、一九九九年、農林統計協会)、世界農業白書二〇〇〇年版(監修、二〇〇〇年、国連食糧農業機構)。

学術図書刊行助成

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