目次
第一章 作曲の不毛を超えて 藤枝 守
――アメリカの実験音楽の現在――
トークの場/表現行為の危うさ/「パシフィック・クロッシン
グ」/テリー・ライリーの社会奉仕/ルー・ハリソンとの出会
い/コンポーザー=パフォーマーという実践/ディープ・リス
ニングとは/マラソン・パフォーマンスの結末/何を聴くので
すか?/自己表現からの解放/過剰な反復―《In C》/ヒエラ
ルキーがない/近代の捉え方/ファミレスとしての平均律/
《平均律ピアノ曲集》がもたらした混乱/蘇る響き/響きの客
観性/グローバリズムとローカルな共同体/すべては許されて
いる?/コミュニティとしての音楽/「聴くこと」の体験―演
習を通じて
第二章 言葉を発するということ 古賀 徹
表現とは/表現と意図/傷と修復/コミュニケーション/生活
の表現とアカデミックな表現/身体性を失った表現/表現リハ
ビリ/作家と批評家/近代芸術の条件/「買う」関係と「言う」
関係/生きることと表現すること/音の交換/ストーリーなる
もの/曖昧さと傷/プラグマティズム/コミュニティとアメリ
カ/想像の共同体/アヴァンギャルドの終わり
第三章 メディアとしてのデザイン 池田美奈子
編集者は透明人間/本を作るということ/デザインの機能性に
ついて/モダンデザインについて/ポストモダンについて/19
50年のアメリカ・モダニズム/批評家・編集者の役割について
/世界を写し取るということ/アートとデザインについて/デ
ザインのコンビニ化/情報化と平準化の落とし穴
第四章 メタ批評とベタ批評 土居義岳
自己紹介/九州の建築の背景/フランスの新旧論争/透明性/
ベタとの戦略/建築と権力/作者と建築家/メタという欲望/
キュレーションという権力/文化と行政/建築の起源/文化戦
争