目次
注記
序論
第I章 ローマ共和政研究の展開と問題点
第1節 ローマ共和政の構造と変質に関する諸学説
(1) 共和政の権力構造に関する定説の形成
(i) モムゼンの方法と理論
(ii) ゲルツァーの方法と理論
(iii) 定説の展開
(2) 定説批判
(i) 方法論上の問題
(ii) ノービリタース概念の有効性
(iii) 実態に関する批判から歴史把握に関する批判へ
第2節 ローマ共和政史研究の現状と展望,そして本研究の課題
第II章 アウグストゥス期における都市ローマの穀物供給制度
はじめに
第1節 アウグストゥスのクーラ・アノーナエ
第2節 生産,調達,確保
第3節 輸送,備蓄
第4節 ローマでの供給 市場と配給
第5節 食糧供給長官
おわりに
第III章 ローマ末期共和政の穀物供給政策
はじめに
第1節 センプロニウス法以前の穀物供給 共和政の特質
第2節 穀物供給機構の形成
第3節 統治階層と穀物供給政策 末期共和政の政治
おわりに
第IV章 ポンペイウスのクーラ・アノーナエ
はじめに
第1節 前57年の命令権
第2節 クーラ・アノーナエ委託の経緯
第3節 キケロー,クロディウス,ポンペイウスそして元老院
おわりに
第V章 ローマ共和政末期の「異例の命令権」
ガビニウス法(前67年)の検討
はじめに
第1節 Imperium extra ordinem
第2節 ガビニウス,ポンペイウス,元老院
第3節 ガビニウス法の背景
(1) 前75年以降の海賊問題
(2) 前70年代以降の穀物供給 前2世紀後半以降の経緯を前提に
おわりに
第VI章 ローマ共和政中期の政務職関連諸法
はじめに
第1節 前2世紀前半の政務職関連諸法 ウィッリウス法を軸に
第2節 アエリウス=フフィウス法をめぐる学説史
第3節 前157年および前156年:マルキウス・フィグルスとスキーピオ・ナーシカー
第4節 前153年:クラウディウス・マルケッルス
第5節 前148年:スキーピオ=アエミリアーヌス
おわりに
第VII章 スキーピオ=アエミリアーヌスのモーレース・マーイオールム
はじめに
第1節 プーブリウス・コルネリウス・スキーピオ=アエミリアーヌス
第2節 スキーピオのケーンソル職
第3節 前2世紀中葉の危機
第4節 Satis bonae et magnae
おわりに
結論
主要参考文献
あとがき
索引