目次
はしがき
序章 近世日本の地図と測量をめぐる研究の課題
第1節 研究の背景
第2節 村,地図,測量をめぐる研究について
第3節 教本類からみた地図測量技術の検討
第4節 「廻り検地」への注目
第1章 農村社会における地図と「廻り検地」
地方書と和算書の検討から
第1節 はじめに 「廻り検地」への注目
第2節 地方書の記述から 『地方凡例録』にみる「廻り検地」
第3節 和算書にみる「廻り検地」の系譜
(1) 『磁石算根元記』にみる「廻り検地」
(2) 清水流測量術と「廻り検地」
(3) 18世紀初頭以降の測量術書にみる「廻り検地」
第4節 まとめとして
第2章 山論絵図の成立と展開
第1節 はじめに
第2節 山論絵図作製の全国的な動向
第3節 摂津国における裁判機構の変遷
第4節 山論絵図の定義と分類
(1) 証拠絵図
(2) 立会絵図
(3) 論所見分伺書絵図
(4) 詰絵図
(5) 裁許絵図
第5節 北摂地域の山論絵図とその展開
(1) 寛文8年以前
(2) 寛文8年以降
(3) 享保7年以降
第6節 小結
第3章 山論絵図と「廻り検地」
第1節 はじめに
第2節 山論の経緯
第3節 地図と測量帳
(1) 帳簿類の検討
(2) 地図の検討
第4節 地図の復元 測量帳のデータを用いて
(1) 測量された地域
(2) 傾斜への配慮
(3) 資料の矛盾
第5節 測量法と測量道具
(1) 「廻り検地」の特徴
(2) 測量に関わる道具
第6節 小結
第4章 村における「廻り検地」の実践
第1節 はじめに
第2節 山論の経緯
第3節 対象とする資料の紹介
(1) 日記
(2) 測量帳
(3) 山論絵図
第4節 村での測量過程 日記と測量帳の分析から
(1) 測量作業の実施前
(2) 測量作業の開始以後
第5節 測量された地域の確定
(1) 周囲の測量
(2) 境界の測量
(3) 山内の測量
第6節 測量法の復元
(1) 図の復元とその比較
(2) 測量の方法と技術
第7節 村における地図と測量の位置
(1) 測量における村役人と絵師の役割
(2) 測量技術の位置付け 天明図の評価を通じて
第8節 小結
第5章 幕府権力による村の「廻り検地」
京都代官による「御小物成場絵図」を事例に
第1節 はじめに
第2節 対象とする地域と資料について
第3節 宝暦期の豊島郡における小物成年貢の増徴
第4節 明和3年8月「御小物成場絵図」について
第5節 地図の作製法
第6節 小結
第6章 コンパスからみる近世日本の地図史
第1節 はじめに
第2節 「小丸」の登場
第3節 そして「小方儀」へ
終章 まとめと課題
英文要約
あとがき
索引