目次
序章
I 多文化と観光・余暇
□ 崩れる「六角形」 □ 観光・余暇の研究 □ 空間的不連続
II 領域性から〈領域化〉へ
□1980年代の領域性概念 □ 2000年代の領域性概念
III 領域に関わる視点
□ 領域アイデンティティ □ 越境行為と領域側の反応
□ 領域内での雰囲気 □ 領域の地理的呼称
IV 地域を記述する意義
□ 地域の描き方 □ パリ,ミディ,ジュヌヴォワ
第一章 パリの場末と郊外の差
I 日常に現われる〈領域化〉
□ メニルモントン広場で □ ペリフェリックは境界か?
II ギド・ブルー&ギド・ルタール
□ 周縁性への志向 □ 場末と郊外の空間表象
III 諸ガイドが描く場末と郊外
□ ベルヴィルの映像 □ エスニックガイド
□ イヴリィの社会地誌 □ ビューポイント □ ケバブ
IV オーセンティシティ
□ 他者性の限界としての場末 □ 変わるギド・ブルーの姿勢
第二章 オルネ3000団地とサッカー
I 「ブラック=ブラン=ブゥール」
□「ラカイユが世界一を!」 □ オルネ=スゥ=ボワ
□ ルモンド紙の目 □ 地元ブゥールの目
II 93県のシテ”3keus”
□ 壁やシャッターの落書き □ セフュが伝えるもの
□ 子供達の見るシテ
III ガリオン/朝市/カップ
□ ボンディ・ブログの訪問 □ 催し物に参加して
□ リリアン・テュラム
IV フット/ベトン/コセック
□ シテ出身選手 □ ベトンの路上フット
□ クラブと地理的スケール
V 郊外の〈領域化〉の力学
□ 喜びの熱気,消される熱気 □ サッカーの意義
第三章 セヨン,南仏の丘の上の村
I プロヴァンスの地形と居住
□ 丘を上り下りする村 □ なぜ丘上立地は続く?
II 村はよみがえった!
□ セヨンの丘上集落 □ 1960年代の社会変化
□ 20世紀初めの水平移動
III セヨンとミストラル
□ 丘上と盆地の局地気候 □ 場所の対比
□ 地方風ミストラルの作用 □ 集落と家屋の形
IV 〈領域化〉する丘上集落
□ 近代化と「澄んだ空気」 □ 村人が語るセヨン
□ 外国人とセカンドハウス
第四章 地中海の港町セットと色彩
I ラングドックの「真珠」
□ 陸繫島,砂州,港 □ セットは色の町か?
II イタリア風の色彩と街並み
□ ファサードの色 □ 観光地区の色分布
□ カルチエ=オーの色彩分布 □ 黄色いゲストハウス
III カラフルな景観は創られた
□「南=色」のイメージ □ 1980年代後半の色彩計画
IV 市と観光局の〈領域化〉戦略
□ 島,色彩,イタリア… □ 市の公式ロゴ
□ 観光パンフレットの配色 □ 流布するカラフル
V カラフルから「青」へ
□ 多面的なカラフルさ □ イメージの膨張を止める
第五章 国境が結ぶジュヌヴォワ地域
I 同じ地形,同じ言語
□ 二つの「孤島」と一つの地域 □ 国境線画定の経緯
II 通貨レートの影響
□ 隣国への買物 □ フロンタリエの流動
III 国境の両側の非対称性
□「別荘」は隣国に □ 越境する観光・余暇
□ 非対称な国境景観
IV 人々の領域アイデンティティ
□〈領域化〉した意識と行動 □ アンヌマス都市圏
□ 国境に接するボセ村 □ 国境にモスク?
V 境界線を越えるとき…
□ ジュネーヴ人のサレーヴ山! □ カラ村を走る国境線
□ ローヌ川左岸の旧市街
第六章 ジュネーヴ湖岸のホテル
I 商品としての「雰囲気」
□ 雰囲気を創ること □ 新しい空間経験
II ジュネーヴのホテル
□ ホテルを調べる □ ホテルを分ける
III 総支配人側の方針と姿勢
□”ボーリヴァージュ” □”ノガ・ヒルトン” □”シゴーニュ”
IV 場所の雰囲気と〈領域化〉
□ 「ゲニウス・ロキ」 □ 賑わう「小さな町」
□ 暖炉のある「家」 □ 雰囲気の巧妙な空間制御
終章
□ 切り口としての〈領域化〉 □ パリ郊外からジュネーヴ国境まで
□ 多文化と〈領域化〉
仏語圏地名リスト
あとがき