コラボラキャンパスネットワーク 世代を超えて結びつく大学と地域
- シリーズ名
- シリーズ 北九大の挑戦 5
- 著者名
- 北九州市立大学 監修/廣渡栄寿 編
- 価格
- 定価 1,980円(税率10%時の消費税相当額を含む)
- ISBN
- 978-4-7985-0207-6
- 仕様
- B5判 並製 170頁 C1336
- 発行年
- 2017年3月
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内容紹介
本書は北九州市立大学といくつかのNPO団体が協働して取り組んでいる、多世代交流や地域づくりに関する活動を紹介するものである。
コラボラキャンパスネットワークでは、北九州市立大学のキャンパスを拠点として、子どもたちを中心にその保護者や地域の方々、学生たちが交流しながら継続的に活動を行っている。このことは多くの人たちが多様な価値観を認め合い、居心地の良い空間を作り出そうと努力してきた賜物であり、大学とそれぞれのNPO団体が対等の立場で話し合いながら協働事業をコーディネートしてきたからこそである。
コラボラキャンパスネットワークが正式に活動を開始したのは、2006(平成18)年からであり、本書の内容は約10年になるその活動の歴史を、多くの関係者がそれぞれの立場から振り返るものとなっている。本書が地域活動に関与するすべての人にとって、その在り方を振り返る一つのきっかけになることを願っている。
目次
はしがき
第1部 コラボラキャンパスネットワーク
第1章 多世代交流・生涯学習モデル事業としてのコラボラキャンパスネットワーク
1 いまなぜ多世代交流・生涯学習モデル事業なのか
多世代交流・生涯学習モデル事業が必要とされる時代背景
1.1.1 少子・高齢・人口減社会の到来
1.1.2 社会的孤立という問題
1.1.3 生涯学習という視点から
2 「コラボラネットワーク」としての活動
次世代育成への取り組みとネットワークの形成
2.1.1 「高齢社会をよくする北九州女性の会」での取り組み
2.1.2 「乳幼児子育てネットワーク・ひまわり」の取り組み
2.1.3 「高齢社会をよくする北九州女性の会」と
「乳幼児子育てネットワーク・ひまわり」とのネットワークの強化
2.1.4 「WAM・子育て支援基金」による共同事業の運営
(旧北九州市立中島保育所での取り組み)
2.1.5 子育て支援団体間の連携力を高める
2.1.6 自治体・国の取り組み
3 「コラボラキャンパスネットワーク」による活動
3.1 「コラボラキャンパスネットワーク」組織の概要
3.2 キャンパスネットワーク形成にいたる経緯
3.3 重層的子育て支援システムとしての多世代交流
4 終りに
第2章 コラボラ講演会の運営
1 ネットワークで取り組むコラボラ講演会
1.1 これまでのコラボラ講演会
1.2 コラボラキャンパスネットワーク会議での情報共有のあり方
1.3 講演会のテーマ決め
2 講演会の参加者の声から
2.1 2015年7月「Child Friendly Cities 子どもにやさしいまちってなぁに?」より
2.2 2015年11月「子どもたちが生き生きするまちは,きっと誰もが生き生きするまち
心が折れるより,骨が折れるほうがましだ 」より
2.3 2016年9月「外遊びで育つ 心と体の感覚のおはなし 」より
3 講演会での運営スキル
4 今後の課題と展望
第2部 参加団体の想い
第1章 北九州市立大学
1 地域貢献 地域全体をキャンパスに
1.1 北九州市立大学とは
1.2 公立大学の使命
1.3 北九州市立大学の地域貢献
1.4 地域貢献度ランキング
2 コラボラキャンパスネットワークとは
3 多世代交流キャンパススタート
4 大学とコラボラキャンパスネットワーク事業との関係
5 コラボラキャンパスネットワークの成果
第2章 乳幼児子育てネットワーク・ひまわり
1 乳幼児子育てネットワーク・ひまわりのなりたち
1.1 乳幼児子育てネットワーク・ひまわりとは
1.2 乳幼児子育てネットワーク・ひまわり沿革
1.3 活動内容
2 「ハロハロカフェ」のこれまでとこれから
2.1 「コラボラひろば」から大学へ
2.2 「ハロハロカフェ」の第一印象
2.3 大学で活動することの特徴とは
2.4 運営に関わるようになってからの自身の変化
2.5 現在の子育て環境における「ハロハロカフェ」の意義
2.6 大学を拠点に活動発信することの可能性
第3章 NPO法人北九州子育ち・親育ちエンパワメントセンターBee
1 大学から地域へ プレイパークで〈遊びあふれる街に!〉
2 大学構内で,北九州市内初の継続的なプレイパーク事業を開始
2.1 プレイパークとは
2.2 外遊びに関わる人材を育てる 「もっともっと外遊び講座」
3 プレイパークの政策提言をすすめる
3.1 北九州市子ども・子育て会議へ意見書
3.2 協働提案事業でプレイパークに取り組む
3.3 ユースとともに,子どもの遊び環境を支えていく
第4章 高齢社会をよくする北九州女性の会
1 高齢社会をよくする北九州女性の会
1.1 発足に至る経緯
1.2 会の目的と活動・事業
1.4 これからの課題と展望(30年の歴史を踏まえて)
2 コラボラ菜園10年の歩み[菜園担当:香月純子の『菜園日誌』より]
2.1 菜園活動の始まり
2.2 キャンパスネットワーク菜園のはじまり
3 観月会
4 新年のつどい
5 おわりに
第5章 NPO法人GGPジェンダー・地球市民企画
1 ファシリテーター入門講座を学内で開催する意味
1.1 講座のねらい
1.2 広報と参加の呼びかけ
2 講座への参加を通した学生の変化
2.1 参加者の問題意識
2.2 参加者がこの講座でつけたいと思っている力
3 参加者がデザインしたワークショップ
4 参加者が学んだこと
5 主催であるGGPが学んだこと
第6章 NPO法人スキルアップサービス
1 コラボラに参加する意義
2 担当事業
2.1 第1回シニア向けITリーダー養成講座
2.2 第2回シニア向けITリーダー養成講座
2.3 第1回・第2回ハロハロカフェ「パソコンよろず相談」
2.4 パソコン入門講座
2.5 第3回ハロハロカフェ「パソコンよろず相談」
2.6 コラボラ10周年記念観月会
2.7 インターネット安全教室
3 結び
第3部 コラボラキャンパスネットワークへの想い
第1章 キャンパスへ,そしてキャンパスから,連携で新たな可能性を
1 公立大学とNPOの実績と信用が出発条件
2 取り組みの特殊性
3 取り組みの持つおもしろさと期待
4 取り組みの持つおもしろさと期待
5 モデル事業だからおもしろい
第2章 子どもとつながる,子ども同士がつながる,大人同士がつながる
1 発達(development)の糧となる生活世界を子どもたちと一緒に創造する
1.1 子どもたちの発達(development)の危機をどうとらえるか
1.2 子どもたちの「遊びのDNA」が再び活性化する生活世界を
1.3 コラボラキャンパスの「子どもの遊び場づくり」(プレイセンター)について
2 子育て支援と子育て共同の取り組み
2.1 今日の子育ての危機をどう捉えるのか
2.2 子育て支援と子育て共同の取り組みの課題
2.3 コラボラ,そして “さざん” の取り組みの社会的意義
第3章 学生による多世代交流活動
1 地域創生学群の地域活動
2 コラボラキャンパスネットワークとの出会い
3 学生たちとの地域活動
4 コラボラ学生部
第4章 「子どもの遊び場づくり」を通して家族が成長するプレイセンター
1 プレイセンターとはなにか
1.1 北九州市内初のプレイセンターが北九州市立大学ではじまる
1.2 プレイセンター活動の,サークル・フリースペース(子育て広場)との違い
1.3 プレイセンターの魅力
1.4 プレイセンターでの成長をコラボラキャンパスネットワーク活動に活かして
1.5 プレイセンターの特徴
1.5.1 プレイセンターの3つの活動
1.5.2 他の子育て支援活動との違い
1.5.3 これまでのサークル活動との違い
2 プレイセンターを地域に拡げる試み
第5章 小倉南区親子ふれあいルーム “さざん”
1 親子ふれあいルームとは
2 コラボラキャンパスネットワークが応募したわけ
3 運営で大切にしていること
5 ”さざん” 利用者の様子
コラム1 地域貢献事業を担当して
コラム2 コラボラキャンパスネットワークとの連携
あとがき
付録 コラボラキャンパスネットワーク沿革
コラボラ通信創刊号(2008年9月号)
執筆者一覧
著者紹介
近藤倫明(こんどう みちあき) はしがき
北九州市立大学学長
岩丸明江(いわまる あきえ) 第1部 第2章,第2部 第5章,第3部 第4章
NPO 法人GGP ジェンダー・地球市民企画代表理事,
NPO 法人北九州子育ち・親育ちエンパワメントセンターBee 理事
大村昭子(おおむら あきこ) 第2部 第1章
北九州市立大学地域・研究支援課地域貢献係長(2013〜2015 年度)
岡田華絵(おかだ はなえ) 第2部 第2章
乳幼児子育てネットワーク・ひまわりOB,Say!輪(セイリング)副代表
香月純子(かつき じゅんこ) 第2部 第4章
高齢社会をよくする北九州女性の会会員(菜園活動担当)
楠 凡之(くすのき ひろゆき) 第3部 第2章
北九州市立大学文学部人間関係学科教授
佐藤美子(さとう よしこ) 第2部 第4章
高齢社会をよくする北九州女性の会事務局スタッフ
堤ちひろ(つつみ ちひろ) コラム1
北九州市立大学学務第一課学部係
恒吉紀寿(つねよし のりひさ〕 第3部 第1章
北九州市立大学文学部人間関係学科准教授
冨安兆子(とみやす よしこ) 第1部 第1章,第2部 第4章
高齢社会をよくする北九州女性の会代表
中村雄美子(なかむら ゆみこ〕 第2部 第3章
NPO 法人北九州子育ち・親育ちエンパワメントセンターBee 代表理事
中山賢彦(なかやま よしひこ) コラム2
北九州市立大学企画課主査(2004年度),経営企画課主査(2005〜2006 年度)
平原寿賀子(ひらはら すがこ) 第3部 第5章
小倉南区親子ふれあいルーム“さざん” 副代表
廣渡栄寿(ひろわたり えいじゅ〕 第3部 第3章,あとがき
北九州市立大学基盤教育センター教授・地域創生学群兼任
松田良輔(まつだ りょうすけ〕 第2部 第6章
NPO 法人スキルアップサービス代表理事