士族授産と経営 福岡における士族授産の経営史的考察

著者名
岡本幸雄
価格
定価 7,150円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ISBN
978-4-87378-929-3
仕様
A5判 上製函入 320頁 C3034
発行年
2006年11月
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内容紹介

明治政府は秩禄処分で武士の常識と家禄を失った多数の失業士族を救済する方途として,士族授産事業の政策を展開することとなったが,この士族授産に関する経営史的研究書は現在のところ皆無であるといってよい。こうした学会の現状にあって,本書は,福岡の士族授産事例を対象に,士族授産経営の内部構造の実態分析,地域産業発達への役割,明治商法(会社法)への対応等を明らかにし,また,士族授産の失敗論=「士族の商法」論議の再検討に迫る足がかりを提供するものである。

目次

 はじめに
 凡  例
  第一編 秩禄処分と福岡における士族授産事業
第一章 秩禄処分と士族授産
      ――福岡県における士族授産との関連において――  
第二章 福岡(三国)における士族の窮乏化と士族授産事業概観
 一 福岡(三国)における士族窮乏化の実態
 二 福岡(三国)における士族授産事業概観
  (1) 授産臨時規則による初期授産事業
  (2) 起業基金(勧業経費)による士族授産事業
  (3) 勧業資本金甲部による廃禄者授産事業
  (4) 勧業資本金乙部による士族授産事業
  (5) その他(計画のみに終わった授産事業)
  第二編 福岡における士族授産事業の事例研究
第三章 福岡「筑陽社」の創設事情と経営
 はしがき
 一 筑陽社の創設事情
  (1) 筑陽社前史――上野就賢の役割――  
  (2) 政府勧業資本金貸下げの経緯
  (3) 事業基本計画および組織と運営
 二 筑陽社授産事業の本格的展開
  (1) 開業初期の経営事情
  (2) 桑園・養蚕事業の展開
  (3) 製糸事業の展開と販路・市場活動
  (4) 貸付事業
 三 筑陽社の事業実績と同社の顚末
  (1) 筑陽社の事業実績
  (2) 筑陽社の顚末一斑――授産金処理をめぐって
 あとがき
第四章 久留米「赤松社」の創設事情と経営
 はしがき
 一 赤松社の創設事情
  (1) 本荘一行の紡績所設立構想
  (2) 三谷有信らによる絣織・傘事業の設立
 二 赤松社の資本形成と組織・運営
  (1) 赤松社の資本形成
  (2) 赤松社の組織と運営
 三 赤松社の授産事業の展開
  (1) 絣織業
  (2) 傘製造業
  (3) 白皮表(下駄表)業
  (4) 桑田・養蚕業の奨励
  (5) 金融業(株式投資・貸付)と利倍法
 四 商法改正と赤松社――組織改革をめぐって――  
  (1) 赤松社の組織と事業改革――赤松合資会社の成立――  
  (2) 赤松合資会社に対する経営批判と事業・組織改革論議
 あとがき
第五章 柳川・三池「紫潟社」の創設事情と経営
 はしがき
 一 紫潟社の創設事情
  (1) 士族授産資金貸与の請願
  (2) 紫潟社の組織と運営
 二 紫潟社の経営事情一斑
  (1) 耕耘業(桑園・養蚕・その他)の奨励
  (2) 製糸業の展開
 あとがき
第六章 豊津「豊蚕社」の創設事情と経営
 はしがき
 一 豊蚕社の創設事情
  (1) 士族授産資金貸与の請願
  (2) 豊蚕社の組織と運営
 二 豊蚕社の経営事情一斑
  (1) 桑園・養蚕の奨励
  (2) 製糸業の展開
 あとがき
第七章 柳川「興産義社」の創設事情と経営
 はしがき
 一 興産義社の創設事情と経営的性格
  (1) 興産義社の創設事情
  (2) 興産義社の経営的性格
 二 興産義社(興産株式会社)の事業の展開
  (1) 缶詰生産の展開
  (2) 経営の多角化と特化
 三 興産義社の財務構造と経営実績
 あとがき
終 章――むすびに代えて――  
 索  引

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