内容紹介
本格的な大学評価の時代が始まろうとしています。7年に1度の機関別認証評価が日本のすべての大学に義務づけられました。法人化した国立大学は,さらに今後6年以内に文部科学省の国立大学法人評価委員会による評価を受けなければなりません。「自分の所属する大学はこうした本格的な評価に対応できるのだろうか」という不安を持つ評価担当者も少なくないはずです。
本書はこうした不安に応えながら,評価作業にともなう試行錯誤の負担を軽減し,大学評価への積極的取組を促すことをめざした大学評価(教育活動面での評価)マニュアルです。著者はこれまでの自分の評価経験の中で「ああしておけば良かった,こうすればもっと良かった」と思ったことを含めて,様々なノウハウやアイデアをできるだけ具体的な形で本書に盛り込みました。
こうしたノウハウやアイデアの紹介を通じて本書が示そうとしている大学評価の極意は,けっして難解・複雑なものではありません。それは「評価の結果を改善につなげようとする前向きな姿勢」ということに尽きます。評価を義務としてではなく,大学を良くする活動として楽しんでしまおうということです。
本書は国立大学を評価の舞台として想定していますが,国立大学の評価担当者や法人役員ばかりでなく,法人化を控えている公立大学や機関別認証評価の準備を進めている私立大学の関係者の方々にも役立つことでしょう。