ブッククラブと民族主義
- 定価 8,140円(税率10%時の消費税相当額を含む)
会員制の廉価書籍販売組織であるブッククラブは、ドイツにおいて1920年代から1980年代にかけて大きな発展を遂げ、本を買って読む習慣が社会の広い層に普及する読書の民主化に多大な貢献をなした。しかし一方で、民族主義的な思想の普及のために利用され、ドイツの右傾化とナチス政権の成立に大きく寄与した。本書は、そのような二面性を有するドイツのブッククラブに関する、わが国初の本格的な論考である。第1部では、ドイツにおけるブッククラブの発展全体をテーマとし、第1章でワイマール共和国時代の隆昌、経済的・内容的特...