安全運転の科学

著者名
牧下 寛
価格
定価 5,940円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ISBN
978-4-87378-894-4
仕様
B5判 上製 236頁 C3011
発行年
2006年2月
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内容紹介

 運転者の特性の違いは,危険発生時に衝突を回避できるか否かに大きく関わっている。本書は,事故防止のために最も重要な要素である運転者の特性について,ばらつきや加齢による変化などの科学的知見を提供し,それを踏まえて,走行実態の問題点と安全運転のあり方を示したものである。
 序章から10章までの章では,事故分析を始め,制動実験及び反応実験,追従走行実験,観測調査,視力測定,意識・態度の調査など,事故と運転者の特性に関わる諸項目を学際的な立場で広く取り上げている。各章の知見は安全な車間距離に関連する体系を成すものであるが,分野ごとの独立した研究の成果でもあり,特定の実務あるいは研究に関連して活用することも有効である。
 筆者はこれまで,科学警察研究所,自動車安全運転センター,交通事故総合分析センター,それぞれの研究部門に所属を移しながら,安全運転の問題に取り組み,多様な調査,実験,分析を実施してきた。本書は,その筆者の長年にわたる研究の集大成と言えるものである。

目次

推薦の辞(松永勝也)
序 章 安全運転へのアプローチ
  第1部 運転者の特性と違反・事故
第1章 認知・判断の遅れに関連する交通事故
第2章 運転者全体でみた場合の違反と事故
第3章 運転者の身体能力及び心理特性と違反・事故の関係
第1部のまとめ 年齢及び運転者特性と違反・事故の関係
  第2部 衝突回避と安定した走行に関係する能力
第4章 緊急時の制動
第5章 反応時間
第6章 車間距離の個人特性
第7章 先行車別,昼夜別の距離感
第8章 車間距離の維持に関する能力
第2部のまとめ 停止距離と車間距離
  第3部 車間距離の実態
第9章 危険認知時の速度と車間距離
第10章 交通流の中の速度と車間距離
第3部のまとめ 車間距離の現状
終 章 車間距離のあり方と事故防止対策の位置づけ

学術図書刊行助成

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