隣に寝ている人、息が止まっているけど大丈夫?
循環器内科医が語る睡眠時無呼吸症候群 (SAS) の話

シリーズ名
KUP医学ライブラリ3
著者名
安藤眞一
価格
定価 1,980円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ISBN
978-4-7985-0355-4
仕様
四六判 並製 150頁 C0347
発行年
2023年11月
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内容紹介

いびきをかく人は非常に多くいますが、そのなかには眠っている間に呼吸が止まってしまう、「睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome: SAS)」の人も多く含まれています。SASの患者さんの呼吸停止は一晩に数百回にも及び、その都度、睡眠が分断されて覚醒が生じるため、寝ても寝ても疲れる、昼間眠くて仕方ない、集中力がない、といった症状が生じます。

SASには、こうした不眠と眠気という側面があり、これに対してしっかり治療を行う必要がある一方、繰り返し生じる低酸素状態、覚醒時に起こる交感神経の活性化などを通じて心臓や血管系に及ぼされる悪影響にも対処することが必要です。しかしながら、数多くの研究の結果、全ての睡眠時無呼吸症候群が、身体、特に循環器に悪さをするわけではないこともわかってきました。

本書は、夜中に息が止まっている方々に、SASが眠気以外に体に与える影響を正しく知っていただき、正しく恐れ、正しい治療にたどり着いていただきたいという思いで書かれたものです。

目次

 はじめに
 
第1章 どうして夜中に息が止まるのか?
 
 1 サルが人になったために生まれた夜中の弱点?
  (1) 石器が生んだ小さい顎
  (2) 直立歩行の影響
 2 瘦せていても無呼吸を起こす?
 3 いびきもなしに息が止まる?
 
第2章 睡眠障害ってどんな病気?
 
 1 呼吸が止まらない睡眠時無呼吸?
 2 SASの重症度はどうやって数える?
 3 正常な睡眠と睡眠時無呼吸症候群患者さんの睡眠は何が違う?
 4 いびきをして眠ければ、みんな睡眠時無呼吸症候群?
  パターン1:いびきをして眠いのだけれど、近くのクリニックで施行された簡易検査では
        大きな問題はなしと言われた患者さん
  パターン2:いびきはほんの少ししかしないけれど眠たい患者さんたち
 
第3章 睡眠時無呼吸症候群 (SAS) は心臓・血管の病気と関係があるの?
 
 1 低酸素で自律神経異常?
 2 循環器・内科領域の病気と睡眠時無呼吸症候群
 3 高血圧
  (1) 高血圧とは?
  (2) SAS患者さんの夜間の高血圧の特徴は?
  (3) SAS患者さんの昼間の血圧は?
 4 不整脈
  (1) SASでどうして不整脈?
  (2) SAS患者さんで問題になる不整脈は?
  (3) 心房細動のあるSAS症例
  (4) そのほかの不整脈との関係は?
 5 冠動脈疾患(心筋梗塞・狭心症)
 6 突然死
 7 心不全
 8 糖尿病
 
第4章 SASの見つけ方と治療法
 
 1 隣の方の顔つきは?
 2 病院での検査
 3 治療の目的
 4 CPAP
 5 マウスピース治療
 6 そのほかのこれまでの治療法
  (1) 舌固定装置 (Tongue Stabilizing Device: TSD)
  (2) 扁桃・アデノイド摘出術、軟口蓋・口蓋垂・咽頭形成術
  (3) 顎顔面形成術
  (4) 体位療法
  (5) 鼻チューブ
  (6) 口腔周囲の筋力向上
  (7) 口テープ・鼻腔拡大装置
  (8) 薬物療法
 7 これからの治療法
  (1) 舌下神経刺激装置
  (2) 横隔神経刺激装置
 
第5章 循環器内科医から見たSAS診療のこれから
 
 おわりに
 参考文献
 
コラム1 チェイン (Cheyne) 先生とストークス (Stokes) 先生
コラム2 レム睡眠:Rapid Eye Movement (REM)
コラム3 睡眠障害の分類
コラム4 パルスオキシメーター
コラム5 SASと登山と酸素飽和度
コラム6 高血圧の分類
コラム7 夜間血圧変化のパターン
コラム8 心房細動とは
コラム9 心筋梗塞と狭心症
コラム10 チェイン・ストークス呼吸は心臓に悪いのでしょうか?
コラム11 CPAPの発明

著者紹介

安藤眞一(あんどう しんいち)

一橋大学経済学部に入学するも、医学の道を志して同大学を退学。1986年、九州大学医学部を卒業し、
九州大学循環器内科に入局。九州大学にて博士 (医学) の学位を取得後、1994年からカナダ、トロント
大学医学部循環器内科に留学し、ジョン・S・フローラス教授の下で睡眠時無呼吸症候群の循環器疾患に
与える影響について研究。帰国後、九州大学循環器内科を経て1998年、福岡県済生会二日市病院循環器
科部長に就任し、循環器疾患の救急医療を行うとともに、睡眠時無呼吸症候群の診療も開始。その後、
同病院副院長を経て、2011年に九州大学病院睡眠時無呼吸センター長・特任教授に就任し、睡眠時無呼
吸症候群をはじめとする睡眠障害の診療や研究に従事。2022年からは新設の福岡県済生会二日市病院・
睡眠医療センター長として、睡眠時無呼吸だけでなく、広く睡眠障害の診療に従事している。この間、
2010年に日本循環器学会発行の循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン作
成、および上記ガイドラインの2023年の改訂版作成に班員として参加した。

学術図書刊行助成

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