本書は,著者がこれまでに研究した「神経症の心理機制」の大集成である。神経症(不安障害と身体表現性障害)の中核症状とされる「不安」とは何かを多くの文献をもとに明らかにし,脳生理と認知心理学の研究を結びつけ,不安と葛藤を説明する「こころ」のモデル(精神機構モデル)を提唱した。このモデルから初診時に,既に神経症の病的心理が手にとるように見え,また神経症の亜型は,挫折した現実欲求の分布が異なることも明らかにされた。分析学派の心因とは異なる現実的な心の葛藤(心因)であり,この葛藤は現実欲求の充足で消え,また同時に症状も消えることがわかった。本書はまた,新しい精神療法を模索する上でも有益な著書である。
第1章 神経症の歴史的展望第2章 神経症の動物モデル第3章 不安と恐怖からみた神経症第4章 不安の再考第5章 不安の脳神経機構第6章 心の構造第7章 神経症性障害と身体表現性障害第8章 現実欲求挫折と神経症性症状第9章 パニック障害と広場恐怖第10章 対人恐怖(社会恐怖)第11章 全般性不安障害第12章 強迫性障害第13章 身体表現性障害と解離性障害
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