80年代以降,日本企業による海外生産の急増と海外子会社の規模の急拡大などを背景に海外子会社を含む企業全体の財務戦略は大きな変化を遂げている。その中で,特に財務活動の国際化と資金調達の多様化による海外金融拠点の設置,資金移動の複雑化と企業内貿易の拡大による積極的な移転価格の調整,グローバルな節税対策の重視によるタックス・ヘイブン進出の急増などが挙げられる。本書は,特に移転価格,海外金融子会社およびタックス・ヘイブンの利用に焦点を当てて分析するものである。この分析によって,今後の海外進出の財務戦略に対して一つの有効なツールを提供し,多国籍企業の財務戦略に関する体系的なフレームワークを構築することを試みる。
序 章 本書の分析視角と構成第1章 日系多国籍企業の財務戦略の発展とその特徴 ――1980―90年代中葉まで―― 第2章 金融子会社,移転価格,タックス・ヘイブンの基本的仕組みと その総合的活用第3章 多国籍企業の移転価格戦略による財務的効果 ――資金調達の側面を中心として―― 第4章 多国籍企業の移転価格戦略の財務的合理性 ――法人税率の国際的格差問題―― 第5章 日本の海外金融子会社による資金調達の効率性 ――グループ金融を中心として―― 第6章 海外直接投資の資金調達戦略 ――海外金融子会社を設立するための意思決定―― 第7章 海外直接投資における海外金融子会社の役割 ――海外金融子会社の再評価―― 第8章 タックス・ヘイブンの利用による節税効果第9章 金融子会社,移転価格,タックス・ヘイブンの経済的意義 ――取引費用の節減を中心として―― 補 章 海外金融子会社の為替リスク・ヘッジ機能
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