地球環境と内生的経済成長 マクロ動学による理論分析

著者名
伊ヶ崎 大理
価格
定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ISBN
978-4-87378-819-7
仕様
A5判 上製 252頁 C3033
発行年
2004年3月
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内容紹介

本書では,新しい成長理論と呼ばれてきたマクロ動学モデルに対して環境問題を組み入れ議論を行う。特に,生産性の上昇を引き起こすイノベーション,人的資本の役割や環境汚染を防ぐための環境政策などに焦点をあて,持続可能な発展を実現するための条件や望ましい政策のあり方などを詳細に検討する。

 

目次

第1章 序  論
  本書の目的と構成/持続可能な成長と経済成長理論/ソロー=スワンの
  成長モデル/内生的な貯蓄率/経済成長のプロセスにおける定式化され
  た事実と内生的経済成長/持続的成長と環境問題
第2章 内生的経済成長理論 I   バラエティー拡大モデル  
  R&Dを伴う経済成長モデル/定常状態均衡/社会的最適状態/産業政策/
  補論:定常状態の局所的安定性
第3章 内生的経済成長理論 II   品質上昇モデル  
  品質上昇と創造的破壊/長期均衡/厚生/政府の政策/補論:定常状態
  の局所的安定性
第4章 経済成長理論における環境問題
  Stokeyモデル/環境保護に対する投資を伴うモデル/補論:シャドー・
  プライスの挙動
第5章 イノベーション,環境政策と内生的経済成長
  環境の外部性を伴う内生的経済成長モデル/環境保護への投資が存在す
  るケース/補論1:成長率の導出/補論2:成長促進的な政策が汚染量
  に与える影響
第6章 ネオ・シュンペータリアン・モデルにおける環境の外部性
  環境汚染の外部性を伴う品質上昇モデル/Gradus=Smuldersモデルと創
  造的破壊/補論:成長率の導出
第7章 人的資本と環境汚染の外部性を伴う経済成長モデル
       公害型汚染と環境ホルモン型汚染  
  人的資本を伴う経済成長モデル(Uzawa-Lucasモデル)/公害型汚染を伴
  う経済成長モデル/環境ホルモン型汚染を伴う経済成長モデル/補論:
  種々のモデルにおける成長率の導出
第8章 越境汚染と国際的な協調
  静学による分析/動学による分析/市場経済における汚染の外部性と国
  際的な環境政策/補論:不等式の証明
第9章 汚染ストックを伴うモデル
  蓄積可能な汚染を伴うモデル/技術進歩が内生的である場合/汚染スト
  ックと品質上昇モデル/補論:成長率の導出
第10章 持続可能な成長における教訓
  持続的な成長を可能にする要因/国民所得と環境汚染の水準との関連性
  /効率的な政府政策/新たなタイプの汚染の出現とそれが経済成長に与
  える影響/環境汚染における国際的な問題/今後の課題

 

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