現代保険学 伝統的保険学の再評価

著者名
小川浩昭
価格
定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ISBN
978-4-87378-960-6
仕様
A5判 上製 316頁 C3033
発行年
2008年3月
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内容紹介

保険と金融を同質とみなした議論が優勢となり,金融論的保険論やリスクマネジメント論が盛んとなっている。しかし,こうした同質性の議論はどこか便宜性を帯びたものであり,両者の異質性を重視した議論が求められる。そのために,保険本質論重視の伝統的保険学の再評価を行う。

目次

 はしがき
第1章 保険学の課題
  1. 問題意識
  2. 保険学の課題
  3. 考察の体系
第2章 保険の本質
  1. 問題意識
  2. 保険本質論の意義
  3. 保険学説の変遷
  4. 経済準備説の検討
  5. 経済的保障説の検討
  6. 予備貨幣再分配説の検討
  7. 保険の原理・原則と社会保険観
  8. 現代における保険の本質
第3章 保険の歴史と分類
  1. 問題意識
  2. 保険の歴史
  3. 保険の分類
  4. 経済的弱者の保険
第4章 保険の相互扶助性
  1. 問題意識
  2. 保険相互扶助制度論
  3. 保険学界の保険相互扶助制度論(1)
     ――保険相互扶助制度論争――
  4. 保険学界の保険相互扶助制度論(2)
     ――庭田保険学における保険の相互扶助性――
  5. 保険学界の保険相互扶助制度論(3)
     ――庭田保険学と連続説――
  6. 保険の本質と保険企業の本質
  7. 保険の原理・原則
  8. 保険企業と保険技術
  9. 保険の相互扶助性とは
第5章 保険学と隣接科学
  1. 問題意識
  2. 従来の金融論における保険
  3. 新しい金融論における保険
  4. 情報の経済学の保険
  5. 金融工学の保険
  6. 伝統的保険学の再評価
第6章 相互会社の考察
  1. 問題意識
  2. 相互会社の理念と現実
  3. 相互会社の現実的把握
  4. 保険金融と保険の近代化
  5. 安全割増=保守性の考察
  6. 保険金融と運用収益
  7. 相互会社の現代的意義
第7章 保険金融論
  1. 問題意識
  2. 保険金融論の課題
  3. 保険金融論の埋没
  4. 保険金融論の体系
第8章 保険代替現象
  1. 問題意識
  2. 代替(alternative)とは
  3. イノベーションとは
  4. 金融イノベーション
  5. リスクマネジメントのイノベーション
  6. 保険事業のイノベーション
第9章 Alternative Risk Finance
  1. 問題意識
  2. ARTとARF
  3. 保険の機能・方法
  4. 保険の発展と代替手段の生成
  5. 保険代替手段の範囲
  6. 保険代替現象の流れと理論的分類
第10章 今後の保険学
  1. 問題意識
  2. 現代の保険分析の問題
  3. 異質性の議論に向けて
  4. 今後の保険学
 参考文献
 初出一覧

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