東アジアの越境環境問題 環境共同体の形成をめざして

シリーズ名
東アジア地域連携シリーズ3
著者名
柳 哲雄・植田和弘
価格
定価 1,980円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ISBN
978-4-7985-0020-1
仕様
四六判 並製 88頁 C1340
発行年
2010年4月
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内容紹介

黄砂・酸性雨・光化学スモッグ・エチゼンクラゲ・赤潮・緑潮・海ごみなど,我々は西日本を中心とした大気・海洋の越境環境問題に悩まされている。このような環境問題は汚染発生国を責めるだけでは解決しない。問題の本質理解を日本・韓国・中国という東アジア諸国の科学者・住民が共有し,問題解決のための資金提供をどのように分担すれば相互の利益になるのかを,自然科学・環境経済学の知識を総合化して考える必要がある。本書はそのための最新知識を提供する。

目次

 まえがき  柳 哲雄
 
第1章 大気中の越境環境問題  柳 哲雄
 1.黄砂
 2.窒素酸化物
 3.光化学スモッグ
 4.POPs(残留性有機汚染物質)
 5.酸性雨
 
第2章 海洋中の越境環境問題  柳 哲雄
 1.赤潮
 2.エチゼンクラゲ
 3.海ごみ
 4.緑潮
 
第3章 自然科学者の役割  柳 哲雄
 
第4章 環境資源コモンズ管理の環境経済学  植田和弘
 1.はじめに
 2.東アジアの越境環境問題  環境資源コモンズ再生の課題  
 3.環境資源コモンズの管理問題  費用負担を中心に  
 4.東アジアの越境環境問題への示唆  おわりに代えて  
 
 あとがき  柳 哲雄
 参考文献

著者紹介

柳 哲雄(やなぎ てつお) 九州大学応用力学研究所教授・所長
1948年生まれ。京都大学理学部卒業。1974年,愛媛大学工学部海洋科学科助手。同大学講師,助教授,教授を経て,1997年,九州大学応用力学研究所教授。2008年より現職。理学博士。著書:『沿岸海洋学』(2001年,恒星社厚生閣),『里海論』(2006年,恒星社厚生閣)など。
 
植田和弘(うえた かずひろ) 京都大学大学院経済学研究科教授,同地球環境学堂教授(両任)
1952年生まれ。京都大学工学部卒業。大阪大学大学院博士課程修了。1994年,京都大学経済学部教授,2004年より現職。工学博士,経済学博士。著書:『環境ガバナンス叢書 全8巻』(編集代表,2009~2010年,ミネルヴァ書房),『環境経済学 第二版』(近刊,岩波書店)など。

その他

東アジア地域連携シリーズ(全5巻)
広がる東アジアの産業連携 メディア文化と相互イメージ形成 東アジアの越境環境問題
東アジアにおける食を考える 老いる東アジアへの取り組み
学術図書刊行助成

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