内容紹介
日本の近代薬学は、長崎出島のオランダ商館医や薬剤師の貢献と、それを受け継いだ先人の活躍による。日蘭交流400周年を記念に新たな視点から発掘を行った。
シーボルトの薬剤師ビュルガーは日本で最初の近代的薬剤師、化学者ハラタマの影響を受けた上野彦馬は化学の実験書を出版,長崎医学校長の長与専斎は後に文部省医務局長となり薬学の創設、長崎に留学していた長井長義は薬学会を設立、長崎医学校で教鞭をとったゲールツは薬局方を起草、長崎司薬場のエイクマンによって日本薬局方が完成。いずれも長崎と深い関わりを持つ。
幕末から明治初期を中心に、長崎を舞台にした近代薬学導入の初めての歴史書。