内容紹介
日本の近代薬学は,長崎出島のオランダ商館医や薬剤師の貢献と,それを受け継いだ先人の活躍による。日蘭交流400周年を記念に新たな視点から発掘を行った。
シーボルトの薬剤師ビュルガーは日本で最初の近代的薬剤師,化学者ハラタマの影響を受けた上野彦馬は化学の実験書を出版,長崎医学校長の長与専斎は後に文部省医務局長となり薬学の創 設,長崎に留学していた長井長義は薬学会を設立,長崎医学校で教鞭をとったゲールツは薬局方を起草,長崎司薬場のエイクマンによって日本薬局方が完成。いずれも長崎と深い関わりを持つ。
幕末から明治初期を中心に,長崎を舞台にした近代薬学導入の初めての歴史書。
目次
第一章 近代薬学の到来期
1 出島三学者 .........................................................田中 隆
2 日本最初の近代薬剤師ビュルガー ...........................塚原東吾
3 江戸時代の薬園 ...................................................北村美江
第二章 近代薬学の導入期
1 ポンペ,ハラタマなどオランダ人医師薬剤師 ............伊藤 潔
2 化学者としての上野彦馬 .......................................岩渕好治
第三章 近代薬学の定着期
1 薬局方の草稿者ゲールツ .......................................黒田直敬
2 製薬学科の設置者長与専斎 ....................................富永義則
3 薬学教育の始まり .............................................中島憲一郎
資 料
1 シーボルトの処方箋 .............................................富永義則
2 『薬品応手録』に掲載された薬品 ...........................田中 隆
3 薬学年表 ............................................................富永義則