暮らしの視点からの地方再生地域と生活の社会学

著者名
徳野貞雄 監修,牧野厚史・松本貴文 編
価格
定価 2,700 円 (税別)
ISBN
978-4-7985-0158-1
仕様
A5判 並製 382頁 C3036
発行年
2015年4月
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内容紹介

「限界集落」「里山資本主義」「地方消滅」... 近年、地方の現状と将来を巡る議論が白熱している。しかし、旧来の枠組みを用いてマクロデータを分析する作業を繰り返していても、地域再生の現実的課題を解決する政策を提示することは出来ない。
 本書では、食と農、結婚、家族、福祉、交通など地方の抱えている現状について、実際に農山村に暮らす人びとの声に耳を傾け、様々な問題の実態を報告するとともに、これら問題を超えた地方再生へ向けての可能性を訴えるものである。

目次

 はしがき

〈巻頭論文〉 人口減少時代の地域社会モデルの構築を目指して  「地方創生」への疑念  

  第1部 地域と家族の暮らし

第1章 都市・農村の良いところ・悪いところ  過疎農山村研究の2つの課題  
第2章 農業と環境  環境論としての生活農業論の可能性  
第3章 新しい地域社会調査の可能性
第4章 結婚・家族から見た現代農村
第5章 生活構造論的視点から現代トルコ農村を読み直す  T型集落点検のトルコ社会への応用可能性を探る  

  第2部 地域課題と課題解決実践  多様な生活課題と地域の持つ可能性

第6章 過疎山村における交通問題  大分県日田市中津江村の事例から  
第7章 人口減少社会における社会的支援と地域福祉活動  山口県内の「見守り活動」の実態から  
第8章 地域社会と生活困窮者支援  北九州市での若年生活困窮者への伴走型就労・社会参加支援事業を事例として  
第9章 地域の生活からスポーツを考える
第10章 現代日本の森林問題における木育の意義  森林化社会に向けた都市住民活動の分析視角から  
第11章 「食と農の分断」再考  現代日本における「食」と「農」の結び直しの事例を通して  

  第3部 特論:これからの研究課題  過去の農村研究成果から

第12章 鈴木榮太郎の社会学と時間的視点  農村社会学の射程  
第13章 山の神と祖霊  中国と日本の水と山の事例から  

 あとがき

著者紹介

〈監修者〉
徳野貞雄(とくの さだお)
1987年,九州大学大学院文学研究科博士課程修了。
1987年,山口大学人文学部助手。
1989年,広島県立大学経営学部助教授。
1997年,熊本大学文学部地域科学科社会学助教授。その間にシェフィールド大学(イギリス)客員研究員。
1999年より熊本大学文学部総合人間学科地域社会学教授。(2015年3月まで)。
食と農の専門家として日本全国の農村に出かけ,フィールドワークをこなす活動派。「道の駅」命名者。
上記肩書き以外の主な役職:九州農業・農村デザイン塾々長/九州番頭さんの会主催者/全国合鴨水稲会世話人/国土交通省地域振興アドバイザー/トクノ・スクールin福岡主催者。
主な著作:『農村の幸せ,都会の幸せ  家族・食・暮らし』(NHK出版、2007年),『生活農業論  現代日本のヒトと「食と農」』(学文社,2011年),『T型集落点検とライフヒストリーでみえる 家族・集落・女性の底力  限界集落論を超えて』(共著,農文協,2014年)。


〈執筆者〉
山本 努(やまもと つとむ) 県立広島大学経営情報学部教授
『人口還流(Uターン)と過疎農山村の社会学』(学文社、2013年、日本社会病理学会出版奨励賞)
『現代過疎問題の研究』(恒星社厚生閣、1998年)

牧野厚史(まきの あつし) 熊本大学文学部教授
『村落社会研究 第46集  鳥獣被害  〈むらの文化〉からのアプローチ』(編著、農山漁村文化協会、2010年)
「半栽培から住民参加へ  琵琶湖のヨシをめぐる住民活動から」(宮内泰介編著『半栽培の環境社会学  これからの人と自然』、昭和堂、2009年)

松本貴文(まつもと たかふみ) 下関市立大学経済学部講師
「農村の結婚問題と新しい連帯の形成  熊本県A町の結婚促進事業を事例として」(『西日本社会学会年報』第12号、2014年)

池田亜希子(いけだ あきこ) 上天草看護専門学校非常勤講師
「現代農山村における結婚難  生活構造論的視点から」(『社会分析』第40号、2013年、木村亜希子名義)

オズシェン、トルガ(Tolga ÖZŞEN) Canakkale Onsekiz Mart University, Faculty of Education, Asst. Prof.(チャナッカレ・オンセキズ・マルト大学教育学部)
“Meaning of the Japanese Rural Women who received formal education from the viewpoint of Rural Sustainability and Regional Development”, In Mete Tuncoku (ed.) Studies on Women's Education in Turkey and Japan for Social Development. Pozitif Publishing(2012).
“Unknown face of the Japan: The Rural Society”, Journal of Sociological Research, Vol.14-2(2011)

加来和典(かく かずのり) 下関市立大学経済学部准教授
『現代農山村の社会分析』(共著、学文社、1998年)
「通勤と地域類型」(『日本都市社会学会年報』第15号、1997年)

高野和良(たかの かずよし) 九州大学大学院人間環境学研究院教授
「過疎地域の二重の孤立」(藤村正之編『協働性の福祉社会学』、東京大学出版会、2013年)
「高齢者介護に関する意識」(武川正吾・白波瀬佐和子編『格差社会の福祉と意識』、東京大学出版会、2012年)

稲月 正(いなつき ただし) 北九州市立大学基盤教育センター教授
『生活困窮者への伴走型支援  経済的困窮と社会的孤立に対応するトータルサポート』(共著、明石書店、2014年)
「日本人住民の民族関係意識と民族関係量」(谷富雄編著『民族関係における結合と分離』、ミネルヴァ書房、2002年)

後藤貴浩(ごとう たかひろ) 熊本大学教育学部准教授(平成27年4月〜国士舘大学文学部教授)
『地域生活からみたスポーツの可能性  暮らしとスポーツの社会学』(道和書院、2014年)

田口浩継(たぐち ひろつぐ) 熊本大学教育学部教授
「初等教育における森林環境教育用カリキュラムの開発  小学校5年生社会科における実践」(共著、『日本産業技術教育学会 九州支部論文集』第20号、2012年)
「児童期の生活体験と木材利用意識に関する一考察」(『教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集』4(2)、2011年)

堀口彰史(ほりぐち あきふみ) 熊本県庁職員、熊本大学大学院社会文化科学研究科後期博士課程
「「食と農の分断」再考  現代日本における“農”と“食”の結びなおしの事例を通して」(『熊本大学大学院社会文化科学研究』第12号、2014年)

辻 正二(つじ しょうじ) 保健医療経営大学保健医療経営学部教授、山口大学名誉教授
『アンビバランスの社会学』(恒星社厚生閣、2001年)
『高齢者ラベリングの社会学』(恒星社厚生閣、2000年)

鳥越皓之(とりごえ ひろゆき) 早稲田大学人間科学学術院教授(平成27年4月〜大手前大学総合文化学部教授)
『環境社会学  生活者の立場から考える』(東京大学出版会、2004年)
『柳田民俗学のフィロソフィー』(東京大学出版会、2002年)

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