内容紹介
ビジネス・スクールと聞けば、発祥地アメリカのハーバード、スタンフォード、バークレーなどのエリート大学を思い起こす人が多いだろう。そこに入学を果たした学生達は年毎に数万ドルの学費を払い、最低2年を学業だけに専心し、首尾よく卒業すればMBAという学位とステータスを手にいれることができる。日本にもアメリカを範とするビジネス・スクールが数多く生まれており、ビジネスパーソンのキャリアパスの一つとなった感がある。
この本は九州大学ビジネス・スクール(QBS)の修了生・在学生の生の声を収録したものである。クロスFMのラジオプログラム「BBIQ
モーニング・ビジネス・スクール」での対談をインタビュアーの後藤心平が自ら誌上再現し編集した。因みに、九州大学ビジネス・スクールは、学生の90%以上が有職社会人であり、平日は夜間のみ、土曜(時に日・祝日)は終日開講する。学生の多くは自らの意志と蓄えで入学を果たし、企業派遣は稀である。学生達は、仕事と学業の両立に四苦八苦しながら2―3年を費やしてこの課程を修了し、MBAとして巣立って行く。
日本の就業環境、日本人の職業観からすれば、働きながら学び、学びながら働くQBSのような社会人教育が本来の姿とも思える。専業学生に比べれば社会人学生の自習の絶対量は少なくならざるを得ない。しかし、仕事が学びに活き、学びが仕事に活きるのであれば、社会人学生の学習の絶対量は専業学生より多いかもしれない。
『大人からの進化術』は働きながら学び、学びを仕事に活かしたいと願う社会人に送るエールである。