目次
第1部 史料論の世界
<初期中世>
1. 司教グレゴリウスの沈黙 …………………………………… 佐藤彰一
――歴史叙述とその作者――
2. カロリング期の聖者伝 ……………………………………… 梅津教孝
――『ボニファティウス伝』を中心に――
3. confirmation と affectation の間 ……………………… 丹下 栄
――カロリング期の財産割当文書をめぐって――
4. 8-10世紀イタリア北部の裁判集会文書 …………………… 城戸照子
5. アングロ・サクソン期文書における古英語の利用 ……… 森 貴子
――ウスター司教座関連文書の検討から――
<盛期中世>
6. 紀元千年頃の俗人の土地領有をめぐって ………………… 安立 孝
――スペイン北東部リバゴルサ地方の場合――
7. カンタベリ大司教トマス=ベケット
関連書翰の収集と伝来 …………………………………… 苑田亜矢
8. 13世紀後半イングランドの裁判実務書 …………………… 直江眞一
――『ルフィード本』を中心として――
<後期中世>
9. 慣習法文書としてのモンスの特権 ………………………… 斎藤絅子
10. 工業規約の史料論 …………………………………………… 藤井美男
――中世都市メヘレンとアトの事例――
11. 領邦の記憶 …………………………………………………… 中堀博司
――ブルゴーニュ公国南部におけるオフィシエ(1386-1435年)――
第2部 史料と理論の対話
<初期中世>
12. 8・9世紀モンテ・アミアータ修道院の
証人戦略と領民支配 ……………………………………… 西村善矢
13.「プラキタ」の復活とシャルル禿頭王の王権……………… 加納 修
14. 外来と土着 …………………………………………………… 市原宏一
――考古学資料を基にしたバルト南岸地域史研究の課題――
<盛期中世>
15. 11世紀のイングランドにおける
「よき死の社会」と「地域」の誕生 ……………………… 鶴島博和
16. 12世紀パリ司教座教会において
「参事会員であること」 …………………………………… 岡崎 敦
17. 12世紀修道院領の積極経営とは何か? …………………… 舟橋倫子
――アフリヘム修道院領をめぐって――
18. 11-13世紀ラ・トリニテ修道院海浜所領
ウィストラムの展開 …………………………………… 藤本太美子
19. ソルボンヌ学寮草創期の後援者たち ……………………… 大嶋 誠
20. 13世紀ポワトゥーにおける伯権力と都市民 ……………… 大宅明美
――ラ・ロシェルの都市内商業をめぐって――
21. 13世紀後半サン・トメールのバポーム
通過税免除特権をめぐる一考察 ………………………… 山田雅彦
――ある例外の背景とその波紋――
<後期中世>
22. キングストン・アポン・ハルの建設 ……………………… 田村理恵
23. 中世後期フランス都市財政における
ぶどう酒税について …………………………………… 花田洋一郎
24. ドイツ中世都市「最古の悪臭防止文書」 ………………… 田北廣道
――15世紀後半のケルン経済社会――
25. 裁判史料を通じてみたユースの
利用に関する一考察 …………………………………… 高 友希子
――Capell v. Scott(1493-4)を手がかりに――
26. 16世紀のカナリア諸島における奴隷現象 ………………… 関 哲行
――「奴隷包摂社会」論,「差別論的奴隷」論を中心に――