目次
序 論
第1章 移動する宮廷とルネサンス王政
第1節 ルネサンス王政とはなにか
中央行政府の仕組み/国王の身体
第2節 移動する宮廷
巡幸の旅程――アベル・ジュアンの巡幸報告記から――/移動
中の宮廷の実態/辺境への旅/地方諸権力との対面と政治儀
礼
小 括――移動宮廷の終焉と移動メカニズムの逆転――
第2章 16世紀前半の「良き都市」リヨン
第1節 「良き都市」とその歴史的展開
第2節 錯綜する都市内諸権力
16世紀リヨンのダイナミスム/都市制度と市参事会/都市と
王権/都市化の進展
小 括
第3章 都市と王権の「対話」――国王入市式――
第1節 双務契約的な儀礼としての入市式
入市式の歴史的起源/都市当局による入市式の組織/宣誓と
市参事会の戦略
第2節 祝祭と政治文化
装飾に見える国王像/行列編成
小 括―― 「対話」のありようの変化――
第4章 政治的交渉と合意形成
第1節 派遣特使就任者
第2節 派遣先と交渉
派遣の頻度と旅費/交渉の手続き:仲介者と贈与
第3節 請願内容
請願書作成の手順と形式/請願内容の分析
小 括
第5章 宗教戦争期における都市社会の変容
第1節 財政問題とその影響
都市の財源/畜肉税をめぐる紛争/紛争解決の方法
第2節 ローカル・エリートの変容
宗教戦争の開始と市政の変動/市参事会員就任者層の変化/
旧教同盟から都市の再編へ
小 括
結 論