「謎の老人」とよばれた19世紀ドイツの哲学者,ディルタイ。本書は,その思想の発展を初期から晩年に至るまで,哲学のみならず歴史学や心理学などを念頭において考察する。細分化する研究状況に抗して,ディルタイの全体像を描き,その時代に迫る。
序 論予備的考察第1章 宗教的啓蒙と歴史の科学 ――初期ディルタイの思想的課題(1852―63)―― 第2章 精神の学から道徳政治学へ ――前期ディルタイの人間研究の展開(1864―76)―― 第3章 精神科学と想像力 ――中期ディルタイの精神科学論1(1877―96)―― 第4章 歴史的世界の解釈学 ――中期ディルタイの精神科学論1(1877―96)―― 第5章 歴史的理性批判と啓蒙の精神 ――後期ディルタイのアポリア(1897―1911)―― 結 論
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