痛みに悩んでいるあなたへ

シリーズ名
KUP医学ライブラリ 1
著者名
外 須美夫
価格
定価 1,760円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ISBN
978-4-7985-0209-0
仕様
四六判 並製 200頁 C0347
発行年
2017年7月
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内容紹介

九州大学病院で年間約7,500件の手術とペインクリニックおよび緩和ケアに携わる麻酔科医が、痛みとは何か、痛みからどうすれば解放されるのかを分かりやすく解説します。痛みに苦しんだ著名人の例も引きながら、痛みを深く理解し、立ち向かうすべを教えます。

目次

 はじめに
 
第1章 痛みとは何か
 
  1 痛みの特徴
  2 痛みの意味
  3 痛みはどのように表現されるか
  4 痛みの定義
 
第2章 痛みはどのように伝わるか
 
  1 痛みという感覚
  2 神経の構造
  3 末梢神経から脊髄へ伝わる信号
  4 痛みの発生から感知まで
  5 鎮痛の仕組み
  6 グリアの役割
 
第3章 痛みにはどんな種類があるか
 
  1 侵害受容性の痛み
  2 神経障害性の痛み
  3 病態が不明な痛み
  4 がんの痛み
 
第4章 薬による痛みの治療
 
  1 痛みの治療の歴史
  2 鎮痛に用いられる薬
  3 鎮痛薬の効果
  4 神経ブロック
  5 痛みに対する標準的治療
  6 漢方薬
 
第5章 麻薬の恩恵と脅威
 
  1 医療用麻薬への誤解
  2 医療用麻薬の乱用
  3 麻薬の恐怖と脅威
  4 慢性痛への麻薬の使用
 
第6章 薬以外の痛みへのアプローチ(1)  身体の歪みを整える  
 
  1 薬だけでは解決できない痛み
  2 身体の歪みを整える
  3 食 事
  4 睡 眠
  5 運 動
  6 マッサージ・ストレッチ
  7 東洋医学的アプローチ
 
第7章 薬以外の痛みへのアプローチ(2)  脳(心)の歪みを整える  
 
  1 脳は変わりうる(可塑性)
  2 感覚野の調整
  3 前頭前野の調整
  4 大脳辺縁系の調整
  5 運動野の調整
  6 視覚による調整
  7 脳幹の調整
  8 脳を解放する
 
第8章 痛みに向き合った人たちから学ぶ
 
  ブレーズ・パスカル:痛みを引き受ける/イマニエル・カント:精神を集中する/
  五木寛之:他力にまかせる/正岡子規:共に生ききる/執行草舟:痛みの裡に燃える/
  リンダ・マーチンソン:殻をやぶる/ジェーン・グレイション:神が共にいる/
  正木ゆう子:俳句で和む/齋藤  史:花に変える/細川  宏:しなう心/
  柳澤桂子:宇宙からいただいた命/高見  順:草に帰る/夏樹静子:名前を捨てる
 
第9章 痛みのない世界  麻酔とは  
 
  1 麻酔の歴史
  2 麻酔の種類
  3 全身麻酔で使用される薬
  4 麻酔の合併症
  5 麻酔科医の仕事
  6 手術後の痛み
  7 麻酔は安全か
 
第10章 Q & A
 
 おわりに
 参考文献
 
 コラム1 痛みの尺度
 コラム2 ペインクリニックのすすめ
 コラム3 人間にとって最大の痛み
 コラム4 術中覚醒
 コラム5 麻酔科医の条件

著者紹介

外 須美夫(ほか すみお)
 
九州大学医学部を卒業後、九州大学病院麻酔科に入局。ウィスコンシン医科大学留学、九州
大学病院手術部助教授、北里大学医学部麻酔科教授を経て、2008年より九州大学大学院医学
研究院麻酔・蘇生学教授。現在、公益社団法人日本麻酔科学会理事長(2017年6月まで)、
九州大学病院副病院長。日本麻酔科学会専門医、日本ペインクリニック学会認定医。
 
著書に『麻酔科医に求められる態度』、『医者が走ってわかった「日本百走道」  出張ラン
ニングのすすめ 上・下』、『麻酔はなぜ効くのか?』、『君も麻酔科医にならないか』、『眠
りと目醒めの間』、『痛みの声を聴け  文化や文学のなかの痛みを通して考える』、『呼吸・
循環のダイナミズム  学生から臨床医まで 呼吸・循環の体系的理解のために』など。

学術図書刊行助成

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