自然科学
中性子スピン光学
- 定価 4,950円(税率10%時の消費税相当額を含む)
中性子スピン干渉法では,中性子スピン固有状態への分波と,重ね合わせにより,固有状態間の位相差が中性子強度の変化として観測され,中性子と種々の場との相互作用が実験的に観測される。著者らが発展させたこの枠組みが,スピノールの位相変換として,詳細に解説されている。また,新しい中性子スピンエコー法の開発など,この原理の応用の新しい展開が解説されている。この実験法の開発には,中性子偏極ミラー,共鳴中性子スピンフリッパーなどの中性子制御デバイスの開発が重要で,これらの開発原理も詳細に解説される。この分野を目...
森林資源管理の社会化
- 定価 5,720円(税率10%時の消費税相当額を含む)
林家等の森林経営マインドが後退し,間伐遅れや皆伐跡地の再造林放棄などが増加している。森林・林業・山村をめぐる厳しい状況の中で,造林補助金等によって造林意欲を喚起し,森林を整備するという伝統的な森林資源政策が窮地に陥っているのである。 本書は,このような森林資源管理を「社会化」の視点から再検討している。すなわち,全国に拡大しつつある再造林放棄の実態と背景を調査,分析し,さらに新たな森林資源管理のあり方を,森林資源所有の社会化,整備費用負担の社会化,合意形成の社会化という3つの視点から多角的に考察...
トカマク概論
- 定価 9,240円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,世界中の核融合研究者の間で高い評価を受けている『Tokamaks』第一版の日本語訳です。核融合プラズマの磁場閉じ込め方式の一つである「トカマク」の原理を総合的に理解するためには物理,数学,工学や先進技術など多くの分野の知識が必要となりますが,本書では関連したトピックスをそれぞれ2ページに集約しており,簡明にしかも総合的に説明しています。核融合研究が大きく進展し,ITER(国際熱核融合炉)が国際協力で実現されようとしている現在,トカマクについての解説書としてタイムリーで最適な書と言えるでし...
都市風景画を読む
- 定価 4,950円(税率10%時の消費税相当額を含む)
「絵になる景観」を追求する著者は,印象派が描いた都市的風景画の視点場を,逐一現地調査によって発見し,実景と絵画の見比べて実景の構図の素晴らしさを確認すると同時に,そこに一定の法則が存在していることを示唆している。視点場探索で得られた成果は,絵画,実景の写真,視点場の位置を示す地図の3点セットでビジュアルに示されている。また,視点場さがしのノウハウ,発見に至るエピソードを交えながら記述してあり,市民の方々の関心をも呼ぶにちがいない。 (さらに…)
植物の不思議パワーを探る
- 定価 2,530円(税率10%時の消費税相当額を含む)
植物は,私たちが気付かないうちに様々な恩恵を与えてくれる。本書では,ガーデニングの効用を活かした園芸療法や園芸福祉,薬膳料理と呼ばれる植物を使った健康食,長寿と食物との関係,漢方薬やハーブの効用と活用,植物と心との関わり,精神疾患に対する花やみどりの効果,森林や樹木による癒しと健康増進などを,さまざまな分野の専門家が分かりやすく解説した。 (さらに…)
乾燥地農業論
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
現在,乾燥地における耕地の砂漠化防止のためにも,また,乾燥地における農業の持続的発展のためにも,乾燥地に適合した乾燥農法の確立が求められている。そこで,本書では,乾燥地農業のあり方を耕作方法のみならず,作物(品種),家畜飼養,灌漑にいたるまで体系的に把握しようとした,乾燥地農業研究の古典である元ユタ州立大学学長J.A.Widtsoe著『Dry Farming』を対象に農法論=体系的耕作法の観点からの分析を通して乾燥地農業のあり方を考察した。加えて,本書第2部として,古典から発想することの重要性を...
ポストシークエンス時代における脳腫瘍の研究と治療
- 〔品 切〕(参考:本体価格 8,000円)
本書は,悪性グリオーマの治療法の確立を目指し,2001年12月2日から3日間にわたって開催された「第10回 日本脳腫瘍カンファランス」において発表された内容を論文集に纏めたものである。 (さらに…)
Quantum Properties of Low-Dimensional Antiferromagnets
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
トップレベルの研究者を招請して福岡で開催された,量子スピン系に関する日仏セミナーの会議録。新しい磁気現象として注目される量子スピン効果,フラストレーション効果,分子磁性に関する最新の成果を収録。 (さらに…)
情動とストレスの神経科学
- 定価 7,150円(税率10%時の消費税相当額を含む)
情動行動とは、怒り、不快、脅えなどの情動(気分)の変化を伴う動物の行動様式であり、その機序の解明は、心と脳の連関を明らかにし、うつ病や神経症・ストレス関連障害などの精神障害の治療の開発にも貢献する。編者を中心とする研究グループは、1960年代よりネコを用いた動物モデルの研究から情動行動の発現に関わる視床下部の役割について先駆的な研究を行ってきた。さらに近年、情動ストレスが視床下部を介して自律神経系、内分泌系、免疫系など神経系以外の身体の諸領域にまで広く影響を及ぼすことが明らかになった。本書は、編...
Ancient People in the Jiangnan Region,China
- 定価 7,040円(税率10%時の消費税相当額を含む)
日本人の形成に重要な役割を果たした渡来系弥生人のルーツを求めて,稲作文化の源郷,長江下流域で実施された古人骨研究の論文・データ集成。新石器時代から漢代に及ぶ古人骨の形態,遺伝子,抜歯風習にわたる広範な研究によって,永く未調査地域であった江南地方に,渡来系弥生人に酷似した集団の存在が初めて浮かび上がってきた。 (さらに…)