本書では情報とインセンティブの観点から経済取引,企業組織,法と政策に関する分析をおこなう。内容は情報の経済学の基礎, 契約理論, 法と経済学, 公共政策の順に分析される。契約理論では排他取引と再交渉, 取引特殊的投資とインセンティブ, 雇用とモラルハザードを取り上げ, 法と経済学では契約法, 会社法, 独占禁止法を扱っている。また公共政策については政策の行政的側面と環境政策の遵守メカニズムを検討する。
第1章 情報と経済取引 情報と契約/内部情報と外部情報/情報の保有/取引と不完備 契約第2章 逆選択と競争市場 逆選択と品質情報/スクリーニングと保険/シグナリング第3章 エージェンシー理論 エージェンシー関係/インセンティブ契約/モラル・ハザード と不完備契約第4章 再交渉と排他的取引 スポット市場と排他的契約/再交渉付き排他的取引契約/流通 市場における排他的取引第5章 取引特殊的投資とインセンティブ 取引特殊的投資と情報/取引特殊的投資と取引グループ/留保 価格/グループ解消の均衡確率/最適取引特殊的投資第6章 契約法と取引不履行 法の経済学と契約法/取引特殊的投資と救済ルール/約定損害 賠償/信義則/継続的供給契約/不完備契約と継続取引/契約 不履行と優越的地位の濫用第7章 雇用とモラル・ハザード 雇用における労働の特性/エージェンシー関係としての雇用/ モニタリング第8章 コーポレート・ガバナンス コーポレート・ガバナンス/監査制度の設計/株主によるモニ タリング/金銭的インセンティブと効率的投資/モニタリング 機構/不完備契約とコーポレート・ガバナンス第9章 カルテル抑止とエンフォースメント政策 カルテルと逸脱/エンフォースメント政策と企業行動/調査協 力の場合のモニタリング政策/調査協力をしない場合の最適政 策/最適モニタリング政策第10章 行政とモニタリング活動 行政活動/行政のモニタリング活動/事後監督と比較監督シス テム/規制と結託第11章 規制,モニタリング,および談合 公共財受注モデル/モニタリングをもつ入札制度/談合の可能 性と談合抑止メカニズム第12章 不法投棄,リサイクル,およびモニタリング 廃棄物とリサイクル/廃棄物とリサイクリングのモデル/市場 均衡解第13章 汚染排出権市場と遵守メカニズム 排出水準とファースト・ベスト解/排出権市場/排出権市場の 遵守可能性と監視制度/モニタリング設計/最適モニタリング /私的費用と社会的費用
生きている言語は常に変化し続けています。現代日本語も「生きている言語」であり、「…
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