目次
第一章 教育の目的
一 人間の自然本性と教育
人間の教育/第一の誤謬:目的の無視/第二の誤謬:目的に関
する誤った観念/科学的人間観と哲学的・宗教的人間観/キリ
スト教的人間観/人格性/人格性と個別性
二 教育の目的に関して
内的自由の獲得/第三の誤謬:プラグマティズム/人格の社会
的能力/第四の誤謬:社会学主義/第五の誤謬:主知主義/第
六の誤謬:主意主義/
三 教育の逆説
第七の誤謬:すべてのことを学ぶことができる/教育の場と教
育以外の場/意志の形成と知性の尊厳を考慮した教育制度
第二章 教育の動態構造
一 動 的 要 因
生徒の精神と教師の技術/ムチによる教育と進歩主義教育/人
格性の真の解放と誤った解放
二 育てなければならない基本的な傾向
真理と正義に関して/存在に関して/仕事に関して/他者に関
して
三 教育の根本的な規範
第一の規則/第二の規則/直観力の解放/第三の規則/精神の
統一性と叡智/第四の規則/知識と訓練/カリキュラムの内的
構造
第三章 人文学と自由教育
一 基礎教育
知識の範囲/子ども
二 人文学
青年/自由教育の普遍的性格/カリキュラム/哲学と神学
三 大学
理想的な大学の構成/自由教育の完成/高度な研究のための研
究所/霊的生活の学校/青年に対する我々の責任
第四章 現代教育の試練
一 自由教育と我々の望む新しいヒューマニズム
十全的ヒューマニズムのための十全的教育/人間の余暇と自由
教育
二 未来の世界に関して教育に与えられた特別な任務
教育の通常の任務と新たに課される責任/教育制度と国家/道
徳教育/政治的な共同社会のニーズと教育
三 現代における文明の世界的危機によって引き起こされた教育問題
「死への教育」によってもたらされた精神的倒錯の治療/予防
的手段あるいは防御的手段/建設的活動/ヨーロッパについて
/我々の教育の新しいインスピレーション
解説 ジャック・マリタン 人と業績 荒木慎一郎
1 第三共和制下の少年時代
2 ソルボンヌにて――相対主義・決定論との出合いと克服
3 カトリシズムへ
4 トミスト研究サークル
5 アクシオン・フランセーズ
6 『十全的ヒューマニズム』と『認識の諸段階』
7 第二次大戦と戦後の復興への協力
8 プリンストン時代
9 トゥールズにて