人文科学 歴史・地理
ヨーロッパ中世古文書学
- 定価 15,400円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書はヨーロッパ古文書学の父,フランス実証主義史学の確立者として知られるジャン・マビヨン(1707年没)の主著に関する世界で最初の現代語訳である。著者は17世紀の戦乱による史料の散逸と誤った準則の横行を前にして,「文書は古ければ古いほど疑わしい」とする通説と闘うため,そして「歴史は正しく保存されない限り死滅する」との固い信念から,デカルトの新しい合理的方法論に基づいて,真偽判別の要素を文書の材質,書体,文体,下署,印章,日付事項に分類し,総合的視点から新しい準則を導き出すことに成功,ここに近代...
西海捕鯨の史的研究
- 定価 9,350円(税率10%時の消費税相当額を含む)
平戸藩生月島の益冨組を軸とする江戸期の捕鯨組識である鯨組経営の実態や,維新後のわが国捕鯨業の衰退・転換過程のなかで設立された捕鯨会社の経営実態の特質を分析する。また,鯨組主益冨氏の捕鯨業全般を記した絵と文章で構成された『勇魚取絵詞』の成立の経緯とその意義を究明する。 (さらに…)
イギリス関税改革運動の史的分析
- 定価 7,150円(税率10%時の消費税相当額を含む)
20世紀の初頭,パックス・ブリタニカ体制の中心国イギリスで関税改革運動=論争が高揚した。イギリス商業界の政策志向を分析しつつ,チェンバレンの帝国構想に接近し,世紀転換期におけるイギリス帝国主義の特質を解明する。
近世の地方金融と社会構造
- 定価 11,000円(税率10%時の消費税相当額を含む)
江戸期における九州の金融中心地,豊後日田の金融資本「日田金」の生成・発展そして没落過程から前近代における地域金融をとらえるとともに,金融を必要とする当時の社会構造を,藩政史・農村史など多方面から追求する実証的な地域金融史。
国内新体制を求めて
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
両大戦後にわたる世界史的構造変動に連関して国内新体制を求め,戦後日本形成の系譜となり背景ともなる革新の軌跡を,新たに発掘した多くの史料に依りつつ,冷戦の終焉がもたらした第三の戦後という今日的視角に立って照射する。
福岡平野の古環境と遺跡立地
- 〔品 切〕
地質学,地形学,考古学,文献史学,歴史地理学の専門家の共同作業により,福岡平野の古環境の変遷と,そこで展開された人間活動の歴史を多面的に示すとともに,重要遺跡の多い福岡平野の遺跡の発掘・保存へ向け有用なデータを提供する。
中世後期南ネーデルラント毛織物工業史の研究
- 定価 7,700円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,同工業の歴史に関する諸学説を批判的に検討するとともに,2つの有力都市イープルとメヘレンを実証分析の素材に据え,「産業的中産層」出現の手工業史における意義を解明する。
ドイツ農民戦争史研究
- 定価 8,250円(税率10%時の消費税相当額を含む)
フランス革命以前における最大の民衆運動であるドイツ農民戦争研究には,歴史学上の重要なテーマがひしめいている。それに諸学説の批判的検証と公刊・未公刊史料の詳細な分析を基に,社会,政治,思想の全般にわたる農民戦争の総合的研究を目指し,その現代的意義を問う。
国際新秩序を求めて
- 定価 3,740円(税率10%時の消費税相当額を含む)
パリ講和会議に臨んだ英・米両代表団の有志グループによって,「1919年パリで創設された国際問題研究所」を系譜とする「王立国際問題研究所(RIIA)」と「外交問題評議会(CFR)」,さらに「太平洋問題調査会(IPR)」相互の連係関係を,両大戦にわたって跡付ける。
中世後期ライン地方のツンフト「地域類型」の可能性
- 定価 7,150円(税率10%時の消費税相当額を含む)
H.レンツェの提唱した「ツンフト地域類型」を叩き台に一つの動的モデルの提示を狙いとし,「地域類型」の形成過程と,その経済史研究にもちうる可能性とを明らかにする。