佐賀藩と明治維新
- 定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,天保から明治維新直前の慶応までの佐賀藩の藩政史を明らかにした『幕末期佐賀藩の藩政史研究』(九州大学出版会,平成九年刊)の続編である。 文久二年から翌年にかけて前佐賀藩主鍋島閑叟は,長州藩・薩摩藩やその他の藩と同じように「公武周旋」を行ったが,十分な成果を挙げることができなかった。大名や志士たちの大きな期待を受けながらも,鍋島閑叟を中心とする佐賀藩は以後ほとんど政治的な動きを起こすことはなかった。しかし徳川幕府が倒れて後は新政府のもとで,藩体制の集権化を実現した力を背景に,蓄えた近代的な...
貿易都市長崎の研究
- 定価 6,820円(税率10%時の消費税相当額を含む)
貿易都市長崎の仕組みは複雑であり,その実態は未解明な点が多い。本書は,新史料を含めた長崎の特徴ある史料を利用して貿易都市長崎の構造やその実態を明らかにしている。 序章および第一章は,まず貿易都市長崎の基本構造の概要を示し,長崎の町とその住民である丸山遊女や貿易商人,祭礼である長崎くんちといった各方面の構造・様相について論じたもので,長崎の国際貿易都市としての特徴が鮮やかに描き出されている。また,長崎近世史研究の入門編としても活用できよう。第二章は,蘭学の発達史をオランダ通詞の視点から捉え直そう...
アジアと向きあう
- 定価 1,100円(税率10%時の消費税相当額を含む)
海洋学、農学、地熱発電、医学、農業経済学というまったく異なった分野でアジアとの共同研究に活躍する九州大学の教員が、その豊富な体験をもとに、アジア研究・共同研究の面白さ・奥深さを伝える。国際共同研究を志す若手研究者に必読の書。 (さらに…)
香港の都市再開発と保全
- 定価 1,100円(税率10%時の消費税相当額を含む)
中国への返還から12年目を迎える香港。ノンストップに続いてきた都市再開発への反発が,21世紀に入り,市民の間に急激に高まった。都市やコミュニティの保全を求める市民運動は,社会運動としての高まりを見せている。その背景にあるのは,数奇な運命を辿ってきた香港の都市と人々の歴史である。かつて「借りた場所」でしかなかった植民地としての香港を,「故郷(ホーム)」として再構築するための闘いを描く。 (さらに…)
Mathematical Principles of Multi-Sector Economic Growth Analysis
- 定価 6,380円(税率10%時の消費税相当額を含む)
近年,マクロ経済学の中心は経済動学,特に経済成長論に移行しており,そのような状況の下で経済成長理論に関して数理的ロジックの厳密な展開が必要とされている。本書は多部門から構成される動学的均衡モデルに内在するロジックの厳密な展開を企図し,数理的基礎に関する考察のもとで動学的経済問題について首尾一貫した形で整合的な議論を展開するものである。 (さらに…)
日本の酒蔵
- 定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
酒造り(日本酒)の生い立ちと酒造技術の変遷を述べるとともに,酒造り先進地の灘・伏見はもちろん九州から北海道まで全国の酒蔵の構造と建物配置および地域ごとの特徴を300点を超える豊富な図版(実測図,家相図,写真等)で解説する。日本の風土に根ざした酒造りの伝統を今日に伝える貴重な書。 (さらに…)