内村鑑三のキリスト教思想

内村鑑三のキリスト教思想

李 慶 愛
定価 4,400円(税率10%時の消費税相当額を含む)
明治以降最大のキリスト者,内村鑑三(1861―1930年)は,近代日本の多くの歴史的出来事(不敬事件,帝国主義批判,非戦論等)に関わっているが,本書では,その背景を形成するキリスト教思想に考察の射程を限定し,その核心と展開を解明する。札幌での入信以来終生維持される宇宙論的神の概念と米国アマスト大学で初めて獲得された贖罪信仰(十字架のキリスト),この二つの中心思想がどのように交わり,内村の壮年期のキリスト教思想を形成しているか,さらに,この思想がどのようにして晩年の再臨思想(終末論)へと発展してい...
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子どもたちの「居場所」と対人的世界の現在

子どもたちの「居場所」と対人的世界の現在

住田正樹・南 博文 編
定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
 「居場所」とは何か。今日の子どもたちは日常生活の中でどのような「居場所」をもっているか。「居場所」の構成条件は何か。「居場所」は子どもの発達にとってどのような意味をもっているか。 本書は,子どもの発達と「居場所」との関連を教育学,社会学,心理学,精神分析学,地理学,建築学など,発達を共通に対象とするさまざまな学問分野から解明していった学際的研究の成果である。 (さらに…)
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異文化の中の郭沫若

異文化の中の郭沫若

武 継平
定価 7,700円(税率10%時の消費税相当額を含む)
郭沫若は日本と深い関わりを持つ現代中国の文学者であった。彼は大正3年から12年までの間日本に留学していた。この十年間,彼は西洋医学を勉強しながら文学者への道を歩み,日本という異文化の中で同時代中国の新詩の流れを変えてしまうほどの文学巨人に成長した。もともと医学生の彼は何故詩人になったのか,異文化の狭間にいる彼は日本でどんな思想に接し,精神的にどんな滋養を吸収していたのか。青天の霹靂のように中国新詩壇を震撼させた彼の処女詩集『女神』を育んだ創作環境と詩人の精神風土は未だに解明されていない。 本書は...
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英国バラッド詩60撰

英国バラッド詩60撰

山中光義・中島久代・宮原牧子・鎌田明子・David Taylor 編著
定価 7,700円(税率10%時の消費税相当額を含む)
バラッド詩(Literary Ballad)とは,庶民の叙事詩である英国伝承バラッド(Traditional Ballad)の様々な要素の模倣とそこからの発展によって生まれた,職業詩人たちによる作品をいう。本書は,18世紀から20世紀前半にわたる代表的な作品を収めた,日本初の本格的なバラッド詩のアンソロジーである。各時代ごとに15篇を選定し,合計59名の詩人による60作品に,バラッド詩の系譜における位置付けを中心とした解説と語註を付した。バラッド研究の基礎資料であり,バラッド詩とは何かを提示した...
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都市風景画を読む

都市風景画を読む

萩島 哲
定価 4,950円(税率10%時の消費税相当額を含む)
「絵になる景観」を追求する著者は,印象派が描いた都市的風景画の視点場を,逐一現地調査によって発見し,実景と絵画の見比べて実景の構図の素晴らしさを確認すると同時に,そこに一定の法則が存在していることを示唆している。視点場探索で得られた成果は,絵画,実景の写真,視点場の位置を示す地図の3点セットでビジュアルに示されている。また,視点場さがしのノウハウ,発見に至るエピソードを交えながら記述してあり,市民の方々の関心をも呼ぶにちがいない。 (さらに…)
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主体感覚とその賦活化

主体感覚とその賦活化

吉良安之
定価 3,740円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,ジェンドリンの体験過程療法から出発して,心理療法における体験の変化について著者独自の理論と技法を展開したものである。心理療法の過程でのクライエントとセラピスト双方の「主体感覚」(体験に伴う自律性の感覚)の変遷に注目し,「主体感覚の賦活化」に焦点をあてた理論・技法を,従来の体験過程療法よりもさらに広い範囲の事例に適用可能なものとして提案している。 (さらに…)
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植物の不思議パワーを探る

植物の不思議パワーを探る

松尾英輔・正山征洋 編著
定価 2,530円(税率10%時の消費税相当額を含む)
植物は,私たちが気付かないうちに様々な恩恵を与えてくれる。本書では,ガーデニングの効用を活かした園芸療法や園芸福祉,薬膳料理と呼ばれる植物を使った健康食,長寿と食物との関係,漢方薬やハーブの効用と活用,植物と心との関わり,精神疾患に対する花やみどりの効果,森林や樹木による癒しと健康増進などを,さまざまな分野の専門家が分かりやすく解説した。 (さらに…)
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日系多国籍企業の財務戦略と取引費用

日系多国籍企業の財務戦略と取引費用

王 忠毅
定価 4,620円(税率10%時の消費税相当額を含む)
80年代以降,日本企業による海外生産の急増と海外子会社の規模の急拡大などを背景に海外子会社を含む企業全体の財務戦略は大きな変化を遂げている。その中で,特に財務活動の国際化と資金調達の多様化による海外金融拠点の設置,資金移動の複雑化と企業内貿易の拡大による積極的な移転価格の調整,グローバルな節税対策の重視によるタックス・ヘイブン進出の急増などが挙げられる。本書は,特に移転価格,海外金融子会社およびタックス・ヘイブンの利用に焦点を当てて分析するものである。この分析によって,今後の海外進出の財務戦略に...
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市場開放下の韓国農業

市場開放下の韓国農業

深川博史
定価 6,820円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,90年代の韓国農業の実態を農地賃貸借問題に焦点を当てて,WTO体制への編入という対外政策変化に対応した稲作経営の規模拡大,成長農業,環境農業育成など農業政策の変化との関連で,農地賃貸借の実態がどう変化し,そして政策の効果にどう影響を与えているのか,また政策間の相互関係や矛盾を論じている。このために韓国における関連の文献,資料を駆使し,また自ら実態調査をおこなって集大成した研究である。これは日本においては,ほとんど明らかにされていなかった課題に取り組んだものである。ごく最近のデータもカバー...
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地域文化開発論

地域文化開発論

西川芳昭
定価 3,630円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,開発の動態を,個々の人間が住まう地域における自然・社会・歴史的固有性と,その構成員である住人との相互関係の発展ととらえている。このような関係性の構築と持続を「地域文化開発」という概念に整理し,市民セクターを中心とした多様なアクターがどのように参画し,またその参加を一人一人の人間開発につなげていくかを多くの現地調査から明らかにした。 (さらに…)
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学術図書刊行助成

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