インドの文化と論理
- 定価 16,500円(税率10%時の消費税相当額を含む)
九州大学名誉教授・戸崎宏正博士は,平成12年1月,古稀の雅齢をお迎えになられた。博士は昭和40年に筑紫女学園短期大学に就任,昭和52年に九州大学文学部に転任,平成5年3月に九州大学を定年退官されて後は,山口女子大学(現在の山口県立大学)の教授となられて現在に至っている。この間35年の長きにわたって,大学・研究機関において研究・教育の重責を果たしてこられるとともに,関係諸学会のために多大な貢献をなされてきた。 そこで,博士が古稀を迎えられたことを記念して,戸崎宏正博士古稀記念会が発足し,論文...
超低温の実験技術
- 〔品 切〕(参考:本体価格 4,500円)
旧ソビエトは,カピッツァやランダウに代表されるように,低温物理学の分野で大きな貢献をしている。その実験的研究を支える技術書としては,旧ソビエトで最大の「低温物理工学研究所」が発行しているものが名著と言われ,東側世界では大学や研究所で広く利用されている。本書は,その日本語版であり,低温および超低温の生成法と測定法を 詳しく解説したものである。その内容は,物理的原理はもちろん,実験装置の詳細なデータや豊富な図表に加え多くのタイトル入り参考文献を含んでおり,低温物理に従事する研究者や大学院生にとって...
所有と貧困の倫理
- 定価 2,750円(税率10%時の消費税相当額を含む)
『諸宗教の倫理学――その教理と実生活』シリーズは諸宗教をテーマ別に様々な観点で比較するものである。 この第4巻では,大宗教の伝統において重要な役割を果たしている「所有と貧困」というテーマを取り扱っている。例えば,冨と貧困は神によって望まれたことなのか,もしくは宗教的に命じられたことあるいは禁じられたことなのか,金持ちが天国に至るのは困難であるのか,もしくは再生という不幸な循環から逃れるのは困難であるのか,等々である。 これは倫理学に関心を持つもののみならず,宗教学,宗教教育学,神学,...
油症研究
- 定価 10,120円(税率10%時の消費税相当額を含む)
油症事件はPCBと関連塩素化合物によって起こった初めての集団食中毒事件である。本書は1996年に英語で刊行された『YUSHO』の日本語版である。油症事件発生から30年を契機として,事件の全容が,油症治療研究に携わった九州大学研究班の班員によって改めて執筆されている。油症発症の原因となった化学物質混入の解明と有毒物質特定にいたる追究の過程。生化学的,毒性学的な特異な作用。 油症の臨床的な特徴と患者の予後。有毒塩素化合物の体外への排出の動物実験と数年に亘る患者での臨床治療実験などが述べ...
アメリカ行政の理論と実践
- 〔品 切〕(参考:本体価格 5,000円)
20世紀のアメリカ連邦行政における主要動向を理論と実践の面から追求した論文集。アメリカ大統領府の発展を平板な制度の変遷として記述するのではなく,ホワイトハウスや大統領行政府を人間としての大統領やスタッフの相克の場としてダイナミックに描き出す。また,現地ワシントンでの面接調査に基づく公務員の業績評価に関する論稿は,今なお多くの論点を混迷する日本の行政システムに投げかけている。アメリカ行政学の「一体性の危機」の理論的・歴史的な分析は,憲法構造における「行政」の異質性の指摘とともに,アメリカ行政の理論...
欧州統合とフランス産業
- 定価 4,620円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,欧州統合史研究の空白を埋めるべく,第二次大戦後に自由主義と反ディリジスムを掲げて再建されたフランス経営者団体(CNPF)の欧州統合概念及び実際の行動を一次資料によって分析する目的をもっている。しかも,欧州統合と1960年代までのフランスの戦後過程を関連づけて,国家と産業の関係の展開について新知見が明らかにされる。 (さらに…)
環境と文化
- 〔品 切〕(参考:本体価格 3,500円)
本書で提示する<文化環境学>は,環境にかんする諸問題への文系基礎学からの回路を開拓する試みである。「環境」とは「生きとし生けるもの」すべての生活の舞台(ステージ)である森羅万象を意味する。「人間の自然へのかかわりかたとしての文化」から,文化の世界としての意味「メディア・言語記号としての世界」までの振幅を考察する。 (さらに…)
子どもの仲間集団の研究 [第2版]
- 〔品 切〕(参考:本体価格 8,400円)
ギャング・エイジと呼ばれる児童期の子どもの仲間集団を活動集団と交友集団とに類型化して,それぞれの集団の構造,過程及び機能と活動を,観察法,面接法,評価法,ソシオメトリーなどの調査手法を駆使して解明していった研究成果。子どもたちと直接接触して具体的に子どもの仲間集団を把握し,その集団内部の様相を克明に分析して,子どもの仲間集団研究に新たな視点を導入するとともに,子どもの社会学的研究に新たな理論を提供する。第2版では,子どもの仲間集団の相互作用過程の観察データに,新たにカテゴリー・システムの分類を付...
日韓民俗文化比較論
- 〔品 切〕(参考:本体価格 8,000円)
不幸な歴史的経緯で開始された日本の朝鮮半島統治が1945年に終焉した後,韓国人による日本民俗研究は,韓国民俗学会の強いナショナリズム体質と自民族文化優越主義が災いして,韓国内においてタブー視されてきた。伊藤亜人教授(東京大学)・嶋陸奥彦教授(東北大学)らの日本人研究者が韓国内でのフィールド・ワークを通して数多くの高論を発表してきたが,この数年前まで本書の著者である故金宅圭教授をはじめとする少数の研究者のみが関心を持つに過ぎず,韓国民族学会の大半は,日本民俗研究に特別な関心を向けなかった。1945...
現代経済の課題と分析
- 定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,九州大学経済学部の研究陣が,大学院重点化にともなう大学全体の組織改革がおこなわれ,新たな学部教育のあり方が改めて問われる今,現代経済の取り巻く様々な問題に対して意欲的に取り組んだ研究成果。 (さらに…)