人文科学 歴史・地理

王昭君から文成公主へ

王昭君から文成公主へ

藤野月子
定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,中国古代において近隣諸国を懐柔するために採られた外交政策として史上著名な和蕃公主の降嫁について論じようとするものである。中国の場合,いわゆる「隋唐世界帝国」あるいは「東アジア世界」について論じられる際,漢字・儒教・仏教・律令の四要素が重要視されてきた。しかし,儒教・仏教・律令がいずれも漢字と深い関係を有して伝播したものであるだけに,そもそも漢字を使用しない北方遊牧民族の場合には指標として当てはまらない。つまり,北方遊牧民族と隋唐との関係を考える際,これらの他に和蕃公主の降嫁が有する歴史的...
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麻生太吉日記 第一巻

麻生太吉日記 第一巻

麻生太吉日記編纂委員会 編
定価 11,000円(税率10%時の消費税相当額を含む)
太吉円熟期の50歳を迎える年に日記は始まる。炭鉱業の順調な発展とともに、このころすでに進出を始めていた電力事業への傾注が注目されるほか、地域においては飯塚病院や山内農園の設立などに携わっている。またこの巻の特色として、出張中の日記も記されていて、東京や京阪地区における滞在活動も窺える。 (さらに…)
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東アジア世界の交流と変容

東アジア世界の交流と変容

森平雅彦・岩崎義則・高山倫明 編
〔品 切〕(参考:本体価格 2,000円)
九州大学文学部の教授陣が,東アジアの社会と文化の成り立ちを平易に解説する。そこでは「交流と変容」を共通のキーワードとして,歴史学・考古学・地理学・文学・美学・哲学・言語学など様々な観点から,多様なトピックスをとりあげる。これを通じて,東アジア各地の社会と文化の多様性が,不断の相互交流を通じて歴史的に形成されてきたものであり,いまなお変容し続けていることが示される。複雑な東アジア情勢の過去と現在を理解し,そして未来を見通すには,そうした社会と文化の流動性と多様性を柔軟に感じとる感性と,多角的に物事...
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ローマ帝国の食糧供給と政治

ローマ帝国の食糧供給と政治

宮嵜麻子
定価 5,060円(税率10%時の消費税相当額を含む)
「パンとサーカス」という言葉に代表されるように古代ローマ帝国においては,皇帝はじめ支配層にとり穀物供給問題は最重要課題の一つであった。本書は食糧供給を分析対象として,ローマ社会が本来的に備えた統治の特質と,帝国形成期におけるその変容過程を解明するものである。共和政政治史の緻密な整理の上で,共和政末期および帝国初期の食糧供給のあり方を明らかにし,帝政期に元首が掌握した穀物供給のための巨大な権力が,既に共和政末期に形成されつつあったことを明らかにする。共和政末期から帝国形成期における統治構造の変容を...
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中世盛期西フランスにおける都市と王権

中世盛期西フランスにおける都市と王権

大宅明美
定価 7,040円(税率10%時の消費税相当額を含む)
中世盛期以降,フランス王権は都市の力を地域再編のために大いに利用し,軍事・財政等の分野で利用価値が高いとみなしたものを特別に「良き都市」と呼んで尊重した。「良き都市」の指導者層もまた,王権との緊密な関係を最大限に利用しながら地域社会における影響力を強めていく。本書は,フランス中西部のポワトゥー地方を対象に,このような都市と王権の互恵的関係がいかにして形成されたのかを解明しようとするものである。 (さらに…)
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地方統治体制の形成と士族反乱

地方統治体制の形成と士族反乱

堤 啓次郎
定価 6,820円(税率10%時の消費税相当額を含む)
廃藩置県から三新法制定に至る時期は,明治国家の形成期にあたり,旧藩政支配の要素を解体し,中央政府の政策を府県に貫徹させることが国家的課題となっていた。「難治県」―士族反乱―中央集権的な統治体制の形成という過程をたどり,この時期の政治状況の一典型を成した佐賀県の統治体制の形成過程とその特徴を検討することで,明治期における国家形成の特質に迫る。 (さらに…)
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中世ヨーロッパの医療と貨幣危機

中世ヨーロッパの医療と貨幣危機

エーリック・アールツ/藤井美男 監訳
定価 2,640円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,2009年4月に九州大学で行われたエーリック・アールツ教授(レウヴェン大学)による訪日二度目の講演会録である。第1章は,若きブラバント公が1430年夏に急死した原因を追究する異色の社会史的論考である。第2章は,中世後期ヨーロッパの危機を貴金属貨幣の不足という視点から考察する。いずれも,検屍解剖書や会計簿,造幣所データなど膨大な史料にもとづく緻密な論証である。 (さらに…)
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佐賀藩と明治維新

佐賀藩と明治維新

木原溥幸
定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
 本書は,天保から明治維新直前の慶応までの佐賀藩の藩政史を明らかにした『幕末期佐賀藩の藩政史研究』(九州大学出版会,平成九年刊)の続編である。 文久二年から翌年にかけて前佐賀藩主鍋島閑叟は,長州藩・薩摩藩やその他の藩と同じように「公武周旋」を行ったが,十分な成果を挙げることができなかった。大名や志士たちの大きな期待を受けながらも,鍋島閑叟を中心とする佐賀藩は以後ほとんど政治的な動きを起こすことはなかった。しかし徳川幕府が倒れて後は新政府のもとで,藩体制の集権化を実現した力を背景に,蓄えた近代的な...
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貿易都市長崎の研究

貿易都市長崎の研究

本馬貞夫
定価 6,820円(税率10%時の消費税相当額を含む)
 貿易都市長崎の仕組みは複雑であり,その実態は未解明な点が多い。本書は,新史料を含めた長崎の特徴ある史料を利用して貿易都市長崎の構造やその実態を明らかにしている。 序章および第一章は,まず貿易都市長崎の基本構造の概要を示し,長崎の町とその住民である丸山遊女や貿易商人,祭礼である長崎くんちといった各方面の構造・様相について論じたもので,長崎の国際貿易都市としての特徴が鮮やかに描き出されている。また,長崎近世史研究の入門編としても活用できよう。第二章は,蘭学の発達史をオランダ通詞の視点から捉え直そう...
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中国初期青銅器文化の研究

中国初期青銅器文化の研究

宮本一夫・白 雲翔 編
定価 6,820円(税率10%時の消費税相当額を含む)
 本書は,九州大学考古学研究室と中国社会科学院考古研究所が行った共同研究の成果による。二里頭文化以前の中原や黄河下流域の初期青銅器のほとんどが,詳細な図面と写真で示されている。また,青銅器の始まりから商代に至る青銅器の変遷を鋳造技術の変化によって考察し,さらに青銅器生産遺構や精製土器の分析などを通じ,夏王朝から商王朝への移行期を総合的に復元した画期的な研究書である。 (さらに…)
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学術図書刊行助成

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