人文科学 歴史・地理
東アジア「開明」知識人の思惟空間
- 定価 6,380円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,東アジア三国――清国,日本,朝鮮――の「開国」により,伝統的な東アジア地域秩序と近代的な欧米国際秩序が接触した近代という大転換期の,それぞれの知識人――鄭観応,福沢諭吉,兪吉濬――の対内外観とその変容を比較分析したものである。この比較分析のための支柱として「アジアから考える」という視点および文明論的な視点を提示し,彼らの対内外観を「構造相関」的に分析した。本書は,近代東アジアの比較政治思想史の研究における新しい地平を開くことを目指している。 (さらに…)
佐賀藩多久領 御屋形日記 第一巻
- 定価 3,300円(税率10%時の消費税相当額を含む)
佐賀県多久市の多久郷土資料館には,旧佐賀藩の家老で多久領主であった多久家の御屋形日記が,天和二年(1682年)から明治三年(1870年)まで189冊残されている。これらは多久領の歴史を物語るもので,本藩と多久との支配・被支配関係や,多久の領主,家臣,領民,その他民衆の生活の諸相を語り,佐賀藩の内部構造を深く知り得る貴重な資料といえよう。 (さらに…)
ヨーロッパ中世世界の動態像
- 定価 10,340円(税率10%時の消費税相当額を含む)
西欧中世史研究の第一人者,九州大学名誉教授森本芳樹氏の古希記念として本書は編まれた。とはいえ単なるアンソロジーではない。氏が過去四半世紀をかけて続けてきた研究会のメンバーの手による本格的な研究書である。本書は「史料論」を核に据えつつ,新たな歴史像の再構築を目指すという共通認識のもと,史料自身のありようを同時代状況において見直すという第一部「史料論の世界」,史料の多元性・複合性に注意を払いつつ実証作業の奥行きの深さを問う第二部「史料と理論の対話」の二本柱で構成される。いずれも,中世初期から後期(一...
九州弥生文化の特質
- 定価 15,400円(税率10%時の消費税相当額を含む)
なぜ弥生時代は開始されたか,なぜ古墳文化は九州から興らなかったか......。九州全域・沖縄を主な対象として,東アジア的脈絡から弥生時代中期社会を解き明かす。認知考古学などの理論や新しい方法論を縦横に駆使して,土器・集落・墳墓を分析。斬新なモデルと解釈を提示する。独自の視点から弥生社会の実像に迫る意欲作。 (さらに…)
北部九州における弥生時代墓制の研究
- 定価 8,140円(税率10%時の消費税相当額を含む)
弥生時代の北部九州地域の墓制を素材とした,縄文から弥生への文化・社会構造の変化と階層的な社会場成立するプロセスの研究。甕棺葬の成立過程,支石墓の変遷と地域的な特色,墓地空間構造,副葬品にみられる階層性などの考古学的な分析を通して,弥生社会の構造を照射したものである。 (さらに…)
ピューリタン神権政治
- 定価 3,190円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ニューイングランド植民地成立の経緯,政治機構,信仰形態,民衆の生活状況を,当時の資料に基づいて検証。政治的・宗教的対立・抗争,底辺労働者の実情,権力への抵抗,超法規的流れ者,制度攪乱を企てる異端者犯罪と刑罰の真実を探る。 (さらに…)
野生の信徒 木下尚江
- 定価 5,720円(税率10%時の消費税相当額を含む)
20世紀初頭の日本社会を根本的に批判した「野生の信徒」木下尚江(1869―1937年)。その純白の民主主義,共産主義的な社会主義,信仰の平和主義の思想の構造を解明する。その崩壊後,宗教改革をめざし,非戦論と民権論を最後に唱えようとした思想の軌跡を辿る。 (さらに…)
イギリス近代史点景
- 定価 3,080円(税率10%時の消費税相当額を含む)
近代化と工業化の祖国イギリスは,資本主義の確立以降,どのような航跡を描いて帝国主義の時代に到達したのであろうか。本書は,わが国の過去30年にわたる19世紀史研究の成果を点検し,その特異な性格の本質解明に迫る。 (さらに…)
フランス第二帝制の構造
- 〔品 切〕(参考:本体価格 5,600円)
本書は,ナポレオン3世の政治理念(帝制的秩序構想)をてがかりに,フランス第二帝制の主要な側面を分析することにより,「権威帝制」のより具体的な権力構造にアプローチするとともに,従来学説を実証面から再検討することをめざしている。 (さらに…)
フランス中世都市制度と都市住民
- 定価 6,380円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ヨーロッパ経済が成長局面から「危機」局面へと移行した13―15世紀,都市住民はどのように生き,そして困難を乗り越えたのか。シャンパーニュ地方の都市プロヴァンを舞台に,都市会計簿などの未刊行・刊行史料を用いて,都市行・財政制度の諸側面に迫る。 (さらに…)