発話解釈の語用論

発話解釈の語用論

大津隆広
定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,関連性理論に基づく語用論の研究書である。前半では,その基本的な概念や枠組みを整理した上で,語用論における重要な課題である会話の含意や発話行為などを関連性理論の視点から捉え直している。本書の後半はその事例研究である。英語の談話連結語after allや日本語の接続表現「だって」の多様な用法について,符号化された手続きを定義することでその一義的説明を行っている。一方,文法化の議論においても関連性理論の貢献は少なくない。18世紀と現代の2つのコーパスの比較に基づく after all の文法化...
書籍の詳細へ
九州大学ミュージアムバスプロジェクト

九州大学ミュージアムバスプロジェクト

九州大学総合研究博物館 監修/九州大学大学院芸術工学研究院 編集
定価 2,860円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ミュージアムバスは,九州大学総合研究博物館が西日本鉄道株式会社の協力を得て,通常は企業の広告ポスターが掲示されるスペースに博物館が収蔵する貴重な学術標本のポスターを展示した移動博物館である。 気鋭の写真家が捉えた学術標本の美的世界に印象的なキャッチコピーをあしらい,デザイン広告に仕立て上げ,5ジャンルのポスターを月替わりで8カ月にわたって掲示した。本書は,興味を持ってわざわざ博物館に出向いたわけではなく,普通の路線バスにたまたま乗り合わせた一般の方々に,学術標本の魅力に触れる機会を提供した画期的...
書籍の詳細へ
「共災」の論理

「共災」の論理

高橋隆雄
定価 1,760円(税率10%時の消費税相当額を含む)
2011年3月の東日本大震災およびその後日本各地を襲った台風や集中豪雨による風水害など,今日においては誰もが自然災害による被害者・被災者・当事者となることを覚悟しなければならなくなった。本書は来るべき災害と我々はいかに向き合い,どのように受け入れ,そして立ち直っていくべきか,さらには災害による死者をどのように捉えればよいのかという問題に対して,「共災」という概念をもとに検討を加える。 (さらに…)
書籍の詳細へ
有機分子の分子軌道計算と活用

有機分子の分子軌道計算と活用

染川賢一
定価 3,740円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書では,二原子分子から始めて有機分子の物理化学的性質,化学反応性,分子間相互作用および動的挙動などを段階的に,添付の分子軌道(MO)法のMOPAC計算ソフトを駆使して理解する。パソコン画面上で分子軌道(フロンティア軌道など)の空間的様子や,電子密度の偏り,活性化エネルギー,水素結合エネルギーなどの定量的な情報が得られるので,"分子を見て実感する"ことができる。目次に沿って説明する。先ず原子や分子の理解の歴史の表を提示し,水素原子と原子軌道,そしてその結合による水素分子の分子軌道の数理的理解から...
書籍の詳細へ
Social Systems Solutions through Economic Sciences

Social Systems Solutions through Economic Sciences

北原宗律,C・チェルカフスキー 編
定価 5,500円(税率10%時の消費税相当額を含む)
広島修道大学経済科学部教員が中心となって取り組んできた,経済科学という新しい学問的立場から社会システムの諸問題の解決に取り組んだ研究成果。経済学,応用情報学,システム科学,数学など多岐に亘る研究分野から,新規の研究方法,理論や政策の提案を行う。 (さらに…)
書籍の詳細へ
生命の倫理3

生命の倫理3

山崎喜代子 編
定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
19世紀に誕生した優生思想は今日も生き続け,修正的優生政策を推進する国々においては,新型出生前診断による胎児の選別を進める中で,本著はタイムリーな出版であるといえよう。優生学の政策化は米国において開始され,アジア進出に伴い日本においても政策化が進められた経過が明示されている。また,日本の中国植民地政策下における優生学の役割,さらに日本のハンセン病者への断種政策と優生学の関わりを解説している。 (さらに…)
書籍の詳細へ
小林方言とトルコ語のプロソディー

小林方言とトルコ語のプロソディー

佐藤久美子
定価 5,060円(税率10%時の消費税相当額を含む)
宮崎県の一方言である小林方言と,アジアの西端に位置するトルコ共和国で話されているトルコ語。本書は,これら遠く離れた地域で話されている二つの言語のプロソディーに注目する。小林方言とトルコ語が持つ「一型アクセント」という特徴を詳細に観察していくと,一見全く異なる二つの言語に様々な共通点が浮かび上がる。新たな視点で対照研究を行い,言葉の仕組みを探るとともに,言葉の固有と普遍に迫る一冊である。 (さらに…)
書籍の詳細へ
学際研究

学際研究

アレン・F. レプコ/光藤宏行・大沼夏子・阿部宏美・金子研太・石川勝彦 訳
定価 5,060円(税率10%時の消費税相当額を含む)
 現代の学問のキーワードの1つは,学際性(interdisciplinarity)である。国際性が諸国家のつながりであることを意味するように,学際性とは諸学問のつながりを意味する。ここでいう学問とは専門分野(discipline)であり,自然科学,社会科学,人文学における個別の分野を指す(本書第4章)。著者であるレプコは,古代ギリシアから現代に至る専門分野の成り立ち,さらに学際性の持つさまざまな背景を踏まえ,具体的な学際研究のプロセスについて,主に大学生・大学院生を読者として意識し,解説している...
書籍の詳細へ
背表紙キャサリン・アーンショー

背表紙キャサリン・アーンショー

鵜飼信光
定価 3,740円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書はそれぞれ四章から成る「自己の中の外部」、「自己と外部」と題する二つの部で構成され、全体で七編の19世紀、20世紀のイギリス小説を考察する。 第一部の題「自己の中の外部」は、自覚的な意識が及ばない、自己の中のいわば外部である無意識を指している。今日私たちは、フロイトやラカンの高度に洗練された精神分析の知見の影響下にあるが、19世紀のイギリスの作家たちは、「無意識」についてもっと素朴な洞察を独自に持っていて、それを作品に描いている例があると考えられる。本書の第一部の目的は、個々の作品に固有の問...
書籍の詳細へ
ケンブリッジ大学英語・学術研修への招待

ケンブリッジ大学英語・学術研修への招待

鈴木右文
定価 3,740円(税率10%時の消費税相当額を含む)
歴史上の偉人やノーベル賞受賞者が輩出しているケンブリッジ大学。同大学の31カレッジの1つが1347年創設のペンブローク・カレッジである。同校で実施されている語学・学術研修に九州大学が1996年に参加して以降,700人近い学生たちが受け入れられてきた。本書は本研修に長らく関与してきた英語科教員が研修事業の企画立案や研修の実際,参加学生に課される9ヵ月に及ぶ事前研修の全課程をまとめたものである。カレッジ内の寮生活や様々な伝統行事への参加などを通して学生たちは国際人として成長を遂げていく。実践的な英語...
書籍の詳細へ
学術図書刊行助成

お勧めBOOKS

若者言葉の研究

若者言葉の研究

生きている言語は常に変化し続けています。現代日本語も「生きている言語」であり、「…

詳細へ

犯罪の証明なき有罪判決

犯罪の証明なき有罪判決

冤罪はなぜ起こるのか。刑事訴訟法は明文で、「犯罪の証明があった」ときにのみ、有罪…

詳細へ

賦霊の自然哲学

賦霊の自然哲学

物理学者フェヒナー、進化生物学者ヘッケル、そして発生生物学者ドリーシュ。本書はこ…

詳細へ

帝国陸海軍の戦後史

帝国陸海軍の戦後史

近代日本のなかで主要な政治勢力の一翼を担った帝国陸海軍は、太平洋戦争の敗戦ととも…

詳細へ

構造振動学の基礎

構造振動学の基礎

本書の目的は,建物・橋梁・車両・船舶・航空機・ロケットなど軽量構造物の振動現象を…

詳細へ

九州大学出版会

〒819-0385
福岡県福岡市西区元岡744
九州大学パブリック4号館302号室
電話:092-836-8256
FAX:092-836-8236
E-mail : info@kup.or.jp

このページの上部へ