アジアの子どもと教育文化
- 定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,長年にわたる現地調査にもとづき,日本,韓国,タイ,インドネシアなどの地域(民族)社会において営まれる子どもの教育や産育,あるいはその生活実態を,社会の編成原理や宗教伝統に着目しつつ具体的に明らかにするものである。教育と人類学のクロスロード,子どもの儀礼生活,子どもとジェンダー,子どもと社会変容という四つの切り口から,子ども・教育と人類学との新しいインターフェースが提示される。 (さらに…)

安全運転の科学
- 定価 5,940円(税率10%時の消費税相当額を含む)
運転者の特性の違いは,危険発生時に衝突を回避できるか否かに大きく関わっている。本書は,事故防止のために最も重要な要素である運転者の特性について,ばらつきや加齢による変化などの科学的知見を提供し,それを踏まえて,走行実態の問題点と安全運転のあり方を示したものである。 序章から10章までの章では,事故分析を始め,制動実験及び反応実験,追従走行実験,観測調査,視力測定,意識・態度の調査など,事故と運転者の特性に関わる諸項目を学際的な立場で広く取り上げている。各章の知見は安全な車間距離に関連する体系を...

バロック期の都市風景画を読む
- 定価 6,160円(税率10%時の消費税相当額を含む)
バロックからロココに向かう激動の18世紀ヨーロッパ。絵筆一本で各地の王侯貴族の宮廷画家として活躍した放浪の画家,ベルナルド・ベロット。バロックの街並みを写真のように描く名手。本書は,このような風景画家ベロットを日本で初めて紹介した著作であり,特にベロットが親しみを込めて描いたドレスデン,その郊外のピルナ,ケーニヒシュタインの町の絵画を景観デザインの面から読み解いた著作である。 「絵になる景観」を追究する著者は,最も景観を重視した都市計画を実現したといわれるバロック期に描かれた彼の絵に着目して,...

薩摩藩対外交渉史の研究
- 〔品 切〕(参考:本体価格 8,000円)
本書は,東アジア朝貢体制に繋がる琉球口輸出品「昆布」の調達構図と,輸入品「光明朱」の流通構図を解明し,加えて中国・朝鮮漂着民の送還事例から,相互送還体制及び東アジア地域に共有する送還体制の実際を確認し,東アジア漂着民送還の国際ルールの存在を立証する事で,これまで閉鎖的に語られてきた幕府外交を東アジアのなかの日本の視点で問い直すものである。 (さらに…)

中世前期北西スラヴ人の定住と社会
- 定価 4,950円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書はドイツ人東方植民以前のバルト海南岸における初期社会の形成を扱った研究書である。文献史料と,ドイツ,ポーランド,スカンディナヴィアの考古学研究の成果を総合的に検討し,近隣勢力との交流が侯家門あるいは祭司支配など,この北西スラヴ社会の地域的個性化に重要な影響を与えていたことを明らかにした。 (さらに…)

ヴェストファーレン条約と神聖ローマ帝国
- 〔品 切〕(参考:本体価格 3,800円)
我国では,「神聖ローマ帝国の死亡証明書」として知名度は高くとも,その実態はほとんど知られてこなかったヴェストファーレン条約。しかし,近世ドイツ国制史研究の進展と条約締結350周年を契機として,両者の関係は現在大きく見直されつつある。本書はそうした最新の研究動向を踏まえながら,条約当事者たるスウェーデンと皇帝との関係に焦点を定め,条約の成立過程からその後の展開を明らかにすることで,条約と帝国の関係及びその歴史的意義をヨーロッパ近世の政治文化の中に位置付ける試みである。 (さらに…)

営農集団の展開と構造
- 定価 4,620円(税率10%時の消費税相当額を含む)
営農集団の形成メカニズムやメンバー(農家)にとっての組織化メリットは何か。本書は,営農集団の概念と内容を理論的に検討し,また佐賀平野を舞台とした稲作集団栽培の盛衰の歴史をたどった上で,平地・都市・中山間の地域類型ごとの代表的な営農集団の事例から現状分析を行い,改めてこの「古くて新しい」課題に応えるものである。 (さらに…)

「青年の国」ドイツとトーマス・マン
- 定価 5,940円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,19世紀末ドイツに生成した「ドイツ青年運動」ならびに当時の思想書や政治的テクスト,また文学テクストを分析の対象とし,「男性同盟と同性愛」を縦軸に,「文学と政治」を横軸に据えて,「エロスと政治と文学」の特殊ドイツ的ありかたを解明しようとするものである。忘れられた思想家,ハンス・ブリューアーのほか,この時代のドイツにおける「エロスと文学と政治」のディスクルスが一身に交差する「青年神話」とトーマス・マンが俎上に載せられる。 (さらに…)

植民地朝鮮の日本語教育
- 〔品 切〕(参考:本体価格 6,400円)
戦前に日本が植民地朝鮮で行った教育は,朝鮮人の日本への同化を特色とし,日本語がその主要な手段とされた。本書は,その原点に立ち返り,日本語教育における同化の概念を闡明し,日本語が同化の主な手段に位置づけられた論理と,日本語による同化教育の成立過程を解明しようとするものである。 (さらに…)

Proceedings of the 12th International Conference on Finite or Infinite Dimensional Complex Analysis and Applications
- 定価 11,000円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は2004年7月に,世界各国から約100名の参加者を得て国際基督教大学で開催された数学の国際会議の報告集である。複素解析,力学系,微分方程式,代数解析など多様な分野の高度で最新の結果が掲載されており,本書は各分野の最近の動向に対する鳥瞰図の役割を担うことが出来る。数学の研究者が所属する研究図書館には是非とも備えておく必要のある書物である。 (さらに…)
