社会科学
中国産後ケア文化の変容
- 定価 4,730円(税率10%時の消費税相当額を含む)
近年、文化人類学、民俗学、福祉学、医学などの視点に立った出産・育児(以下産育)研究が盛んに行われている。これらの産育研究では、妊娠・出産のみならず、各国の伝統的な産後の養生習慣についても言及されている。その背景として現代社会が出産前後の女性の心身や子育てをめぐる様々な困難や問題に直面するなかで、あらためてかつての産後養生習俗の意義や役割を見直そうとする学術的、社会的な関心の高まりがあると思われる。また、これらの伝統習俗の多くは現代社会の医療化の脈絡のなかで新たな装いを伴って受け継がれており、産育...

ドイツにおける教育学の発展史
- 定価 7,480円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ドイツの教育学は明治期以降、日本の教育学の成立・発展過程において大きな影響を与えてきた。今日まで、少なからぬ日本人教育学者たちがドイツに留学し、同地で研究生活を送っている。もっとも、ドイツにおける教育思想・教育論としての教育学(Pädagogik)が日本において注目され、広く知られてきたのに対し、アカデミックな学問としての教育科学(Erziehungswissenschaft)の実態はあまり知られてこなかった。さらに第二次世界大戦後、ドイツは東西へと分割されたが、主には西ドイツの教育学のみが紹介...

サービス論争の300年
- 定価 9,680円(税率10%時の消費税相当額を含む)
「経済のサービス化」が世界経済を席巻するなか、サービスまたはサービス経済の特徴と性格をどう捉えるべきかを巡る「サービス論争」は未だ解決されていない。本書は、この長き論争で提起されているいくつかの重大な課題の解決に方法論的革新を提供することで、論争の決着を目指すものである。 3世紀も続く「サービス論争」は古典と現代の断絶に起因する。古典学説が与えた厳密なサービスの経済学的定義がなければ、サービス論は経済学の理論体系に取り組まれない。サービス経済の特徴を描く現代理論がなければ、サービス論は現実から離...

Rによる経済・経営データ解析入門
- 定価 3,300円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書はフリーソフトウエアRについて、基本から解説した上で、高度なプログラミング技法やパッケージの利用法、さらには企業の効率的経営や資産運用への応用法を解説するものである。 まず操作手順の基本として、Rコンソールでコマンドを入力して簡単なプログラミングを行う方法や、エディターを用いた、長くてやや複雑なプログラムの作成などを詳細に述べたあと、複雑なプログラミングに利用される各種パッケージの使い方も分かりやすく解説している。本書により読者はRに関するプログラミングスキルを習得することができるであろう。...

子育ても、キャリア育ても
- 定価 2,200円(税率10%時の消費税相当額を含む)
少子高齢化がすすむ現代、子育てに孤立感をおぼえる母親の割合が7割に上ると報告されている。少子化に歯止めをかけるために「産めよ育てよ」と言われ、経済停滞を打破するために「女性の輝く社会を作るべく、女性も働きましょう」と言われ、現代日本の女性は多くを期待されている。出産育児とキャリア形成は両立できるのか、両立するためにはどのような準備が必要なのか。子育ての負担は個人のみが負うべきものなのか、社会も負担を分かち合うとすれば、どのような社会になっていかないといけないのか。本書は、2019年度より大阪大学...

次世代エンジニアを育てる自己決定学習の理論と実践
- 定価 5,500円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書の目的は工学系の学部教育や企業における能力開発において自己決定学習が果たす役割と効果を理論的および実証的に明らかにすることにある。自己決定学習とは学習者が学習内容の決定に関わる学習である。米国の工学教育の改革の歴史とそれによってもたらされた教育のイノベーションに照らせば、わが国の大学のエンジニア育成は学習に対する学生の自立と責任の意識の涵養とそれによる学習の個別化を重視してきたとは言い難い。この課題を克服するためのすぐれた学習方法が自己決定学習である。 本書では筆者の長年の研究に基づき学部教...

Japanese Style Management
- 定価 5,940円(税率10%時の消費税相当額を含む)
1960年代から80年代を通して、日本的経営は健全な産業関係の構築、忠実で献身的な労働力、完璧で高品質の製品の生産、高い収益性などの奇蹟を成し遂げたと高い評価を得ていた。 日本的経営システムは人的資源管理(human resource management: HRM)面においては、終身・長期雇用、年功序列賃金・昇進制度、入社後の継続的な訓練・教育制度、企業別組合、ボトムアップ的意思決定システムなどで、また生産管理面においては、下請け・系列構造、製品や工程の継続的改善、小ロット生産、ジャスト・イン...

日本における教育学の発展史
- 定価 9,680円(税率10%時の消費税相当額を含む)
日本の教育学は長年、主に戦前期に活動した一部の著名な教育学者たちに目を向ける一方、戦前・戦後に活動した比較的有名でない無数の教育学者にはほとんど目を向けてこなかった。本書は、そうした日本の教育学という学問的ディシプリンに対し、伝記的データを用いたプロソポグラフィの手法によって検討対象の拡大を試みるものであり、主には戦前期の中等教員養成を支え、戦後日本の教育学者の多くを輩出し、教育学というディシプリンの再生産に大きな役割を果たしてきた諸機関に勤務した教育学者たち(計365名)の全体的な傾向を分析し...

Economic History, Flow of Funds, Information Systems and Operations Research
- 定価 5,500円(税率10%時の消費税相当額を含む)
情報科学等の現代的諸科学を大幅に取り入れ、コンピュータ等を用いて実際の社会・環境・経営等を含む経済現象を分析することを試みる学問として「経済科学」を定義し、その立場から社会システムの諸問題の解決に取り組む研究成果シリーズ第14巻。 第1章:世界経済フォーラムの創設者であるカール・シュワブが提唱した「グレート・リセット」と「第4次産業革命」の概念について解説と批判を行う。 第2章:2008年のアメリカ金融危機以来、中国の経済構造に現れている大きな変化について、国際通貨基金(IMF)の「金融統計マニ...

第4版 家族社会学
- 定価 2,200円(税率10%時の消費税相当額を含む)
今日、日本において戦後以降、主要な家族形態として存続してきた、夫婦と未婚の子からなる家族 20世紀近代家族 が変容してきている。本書は、この近代家族における家族機能上の諸問題と家族形態上の諸変化を多角的に分析し、その将来展望を示すという目的のもとに刊行されたものである。 2001年の初版刊行から「家族社会学」の講義用テキストとして好評を博し、改訂を加えながら版を重ねてきたが、第4版でもこれまでと同様、基礎編と応用編に分け、汎用性を考慮した構成となっている。基礎編では家族の社会学的定義、家族の変動...
