社会科学
自動車メガ・プラットフォーム戦略の進化
- 定価 3,960円(税率10%時の消費税相当額を含む)
その誕生から一世紀の歴史を経て、自動車産業は過去に例を見ない劇的な転換期を迎えている。自動車の所有から移動サービスの利用へというユーザーの自動車との関わり方の転換、自動運転の実用化や電気自動車の普及を目指した新規事業者の参入という競争環境の激変、深刻化する大気汚染や普及台数の増加、試験時と実走行時の排気ガス清浄度の乖離に起因する環境規制の強化とそれを背景にした新素材の採用など、自動車産業の様々な側面において急激な変化が起きている。本書はこれら自動車産業の一大転換の嚆矢となった、新車開発におけるモ...
技術科教育概論
- 定価 2,420円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ものづくりなどの実践的・体験的な学習活動を通して、材料と加工、エネルギー変換、生物育成及び情報に関する基礎的・基本的な知識及び技術を習得するとともに、技術と社会や環境とのかかわりについて理解を深め、技術を適切に評価し活用する能力と態度を育てる。 2017年に文部科学省の新しい学習指導要領が公示され、中学校の技術科においては、技術分野の目標はこのように記されている。本書は教員養成系の大学・学部の教員や学生に加え、中学校の技術科教師や工業高校の教師も対象とした技術科教育のテキストであり、2009年に...
「山の教会」・「海の教会」の誕生
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
幕末から高度経済成長期の直前まで、藩や国の開拓政策により長崎県内外に開拓移住した信徒たちは、移住先で次々と教会を建設してきた。わずかな世帯が民家御堂・仮教会を経てこしらえた「山の教会」、外国修道会の主導で海上交通の拠点につくられた半島や島嶼の「海の教会」、日本で最初の邦人司教の意向と信徒の思いがぶつかりあう中で設立された町の教会、長崎県外の移住地に国の補助金で建設された教会も存在する。長崎県内の教会建設に関しては、大工の棟梁である鉄川与助の尽力がよく知られるが、同時に、開拓移住した信徒自身の教会...
思考する歴史教育への挑戦
- 定価 3,960円(税率10%時の消費税相当額を含む)
1990年代からアメリカで繰り広げられてきた、合衆国史は誰のものかという歴史論争の中で、歴史教育カリキュラムは、ある意図に沿って登場人物や出来事が選ばれ、再形成されていった。しかし、こうした意図的な選択からこぼれ落ちた視野からも歴史を考える力の必要性を訴える、アメリカの歴史学者ワインバーグの考えは、現在のアメリカ教育関係者の間で多くの支持を得ている。では、そうした歴史的思考力の育成は、カリキュラムや学校現場のなかでどのように体現されているのだろうか。本書は、アメリカ、特にニューヨーク州とイリノイ...
エ・クウォス
- 定価 5,720円(税率10%時の消費税相当額を含む)
南スーダンについて長年にわたる内戦の末、2011年、南スーダンは悲願であった独立を達成した。しかし、さまざまな機関による平和構築や開発支援もむなしく、独立後には各地では武力衝突が相次ぎ、新国家はふたたび内戦状態へと陥った。予言者についてスーダン地域の政治軍事情勢と密接にかかわりあってきたのは、地域社会に存在する「予言者」をはじめとする宗教的職能者たちである。彼らは、時代の権力者に「魔術師」や「呪医」などとみなされ迫害されながらも、地域社会の平和を構築しようと試み、時として人々を紛争へと動員してい...
Recent Studies in Economic Sciences
- 定価 5,500円(税率10%時の消費税相当額を含む)
広島修道大学経済科学部教員が中心となって取り組んできた、経済科学という新しい学問的立場から社会システムの諸問題の解決に取り組んだ研究成果シリーズ第9巻。 第1章:キリスト教と仏教の教えにおける経済的な豊かさと繁栄の役割と重要性に対する主要な見解を 提示し、その違いに関して経済学的な視点から考察する。 第2章:Emotivのようなワイヤレス脳波ヘッドセット(EEG)を使い、眼球運動をモニターするための アルゴリズムを開発することについて論じる。 第3章:ビッグデ...
近代中華民国法制の構築
- 定価 7,480円(税率10%時の消費税相当額を含む)
一大空白地帯となっていた近代中国法史に確固たる研究基盤を構築すべく、清末から中華民国期にかけて展開した法典編纂・習慣調査・法学につき、文献学的・人物学的方法を縦横に駆使して中国・日本・西洋におけるそれぞれの展開過程を整理する。第一部では法典編纂を担った諸機関の経緯が整理され、並行して展開した習慣調査、特に中国史研究の基本資料である『民商事習慣調査報告録』の成立過程が克明に描写される。また民国期の諸立法の欧米諸語への翻訳とその流布の様相が紹介され、次いで中華民国民法に至る立法過程における中国人たち...
ピア・パワー
- 定価 4,400円(税率10%時の消費税相当額を含む)
友情と忠誠心、友達からの人気とグループ内の序列。リーダーの支配と取り巻きの追従、いじめられた子どもの悲哀。互いに反発し距離を取りながらもやがては魅かれゆく少年と少女...。 戸惑い揺れ動きながらも、仲間集団を通して成長していく、著者夫妻自らの子を含む子どもたちの姿を、8年間に及ぶ調査観察により解き明かした、子ども社会学不朽の名著、待望の翻訳。 (さらに…)
野研! 大学が野に出た
- 定価 1,980円(税率10%時の消費税相当額を含む)
2008年に北九州で生まれた「大學堂」というムーブメントと、そのバックボーンである「九州フィールドワーク研究会(野研)」の秘密を語る。この本はフィールドワーク教育に関する一冊のマニュアル本のような様式を装っているが、たぶん期待されるようなノウハウはほとんど書かれていない。むしろ反対に、近代教育によって培われてきた強固なマニュアル依存、すなわち「学校の呪い」を、すこしずつ解いていくことを意図している。どこかのページで「おもしろい!」と感じたその瞬間に、ひとつの思考モデルが姿をあらわすだろう。それこ...
観光経済学の基礎講義
- 定価 3,190円(税率10%時の消費税相当額を含む)
今、日本経済の復活と地域の活性化の切り札として観光の意義と将来性が問われている。しかし観光にできることを直観的に理解し、その影響力を予測することは実際には難しい。観光とはそもそも発展可能なのか、また発展させうるとすればどのような方策を取ればよいのか。加えて観光に対する国民の意識や政策課題など、観光を考えるうえで必須の要因を、ミクロ経済学やマクロ経済学の最新の知見や、「世界遺産」や「爆買い」など観光を巡るさまざまなトピックをもとに分析する。「観光の経済」も「観光と経済」も経済学の観点から見て初めて...