人文科学 文学
冬の目覚め
- 定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
20世紀イギリス詩の方向性はモダニズムによって決定されたのではない。フランス戦線で瀕死の重傷を受け,神経衰弱に苦しむロバート・グレイヴズは,モダニスト詩人ローラ・ライディングと出会い詩人として再生するが,それは皮肉にもモダニズムに反発する伝統的感覚を確認させる結果となる。異才グレイヴズの芸術的葛藤の真相を追求し,イギリス詩の反モダニスト的特質を明らかにする。 (さらに…)

詩歌の表現
- 定価 3,740円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は、平安朝の文学作品のうち、和歌と漢詩文との関係について論じたものを中心に、韻文作品に関わる論文九篇と、韻文作品と絵画との関わりを論じた一篇とで構成される。 それぞれの作品の表現の襞に潜む文化的背景に迫る、画期的な平安朝韻文論集。 (さらに…)

闇の王国・光の王国
- 定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
無限遠からの照射に浮かぶ二つの究極の言説。闇と光の司祭による否定と肯定の,戦慄と晴朗のユートピア空間。過去・現在から未来に延びる想像力の光芒。 (さらに…)

アーケイディア
- 定価 10,340円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ギリシャ,小アジア,黒海周辺におよぶ広大な古代世界を舞台とする華麗なパストラルロマンス『ペンブルック伯爵夫人の新アーケイディア物語』。英国ルネッサンスの代表的物語文学がいま蘇る。 (さらに…)

The Reception of D. H. Lawrence Around the World
- 定価 7,920円(税率10%時の消費税相当額を含む)
世界各国においてロレンスがどのように受容,評価されてきたかを検討し,多くの読者を魅了してやまないロレンス文学の秘密を探る,14カ国15人の研究者の論集。本書によって,世界的な視点から見た,新しいロレンス像が示されるであろう。(2003年北米ロレンス協会学会賞「H.T.ムアー賞」受賞)

生意気盛り
- 定価 10,340円(税率10%時の消費税相当額を含む)
双子の兄弟の物語。さる富豪の遺産相続人に指定された詩人肌の兄を諷刺家の弟が見守る。兄弟は抒情と諷刺の二重小説を協力して執筆するが,一人の娘に対する二人の恋から別離に至る。ジャン・パウル後期の傑作の完訳。

交響する群像
- 定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
人間をその関係性においてとらえる,そこにドストエフスキーの文学の本領があるが,それが最高度に発揮されたのが,最晩年の大作『カラマーゾフの兄弟』である。現代的問題を豊かにかかえたこの鬱然たる人間の森を通して交響する,魂の光と闇の対話がここにある。

ジャン・パウルの生涯
- 定価 3,960円(税率10%時の消費税相当額を含む)
トーマス・マン賞受賞の旧東ドイツの著名作家によるジャン・パウルの伝記の決定版。貧しさの中からドイツで最初の自由な作家の地位を確立したジャン・パウルの生涯を,フランス革命から王制復古にいたる時代背景の中で描く。

校訂本 中山詩文集
- 定価 8,800円(税率10%時の消費税相当額を含む)
近世琉球文化を知るうえで基本的な資料の一つである琉球最初の本格的漢詩文集の影印及び校訂。近世琉球の歴史・政治・教育・文化交流等の研究分野にも信頼できる基礎資料を提供する。(第26回伊波普猷賞受賞)

私という記号
- 定価 4,950円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書はこれまで支配的であった教養小説観に対する疑義から生まれた。フロイト,ラカンを視野におきつつ,教養小説を普遍的なものへ至る自我の歩みを語るものとしてではなく,むしろ自我のゆらぎ,解体の証言と捉える,もうひとつの教養小説論集。
