社会科学 社会・民俗・風習
信念の呪縛
- 定価 9,680円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ケニア海岸部の諸社会においては、他人に神秘的なしかたで危害をもたらす「妖術」は、単なるファンタジーの対象ではなく、人々が日常生活において常に警戒し対処すべき中心問題の一つであった。それは今日なお周期的に発生する地域を挙げての「魔女狩り(抗妖術運動)」や、隣人や家族内での殺人などの深刻な社会現象をも引き起こしている。本書は、妖術信仰を伝統的/近代的という視点から解放し、条件がそろえば任意の社会にインストール可能な一種のプログラムのようなものとして捉え、それを構成する信念セットと実践系が具体的な人々...

新 患者の権利
- 定価 3,080円(税率10%時の消費税相当額を含む)
患者の権利運動の先導者・弁護士池永満の30年以上に渡る活動の軌跡。自己決定権,インフォームド・コンセント,カルテ開示,患者安全施策,WHO提唱の苦情手続きを日本に導入した患者の権利オンブズマン運動,さらには脳死・臓器移植問題,ハンセン病訴訟など1990年代以降の代表的論文や提言・活動記録を一冊に収録。「医療に心と人権を」という著者の遺したメッセージは安全 な医療を求めるすべての人に光を与えるだろう。 (さらに…)

「共災」の論理
- 定価 1,760円(税率10%時の消費税相当額を含む)
2011年3月の東日本大震災およびその後日本各地を襲った台風や集中豪雨による風水害など,今日においては誰もが自然災害による被害者・被災者・当事者となることを覚悟しなければならなくなった。本書は来るべき災害と我々はいかに向き合い,どのように受け入れ,そして立ち直っていくべきか,さらには災害による死者をどのように捉えればよいのかという問題に対して,「共災」という概念をもとに検討を加える。 (さらに…)

新版 生活経営学
- 定価 2,200円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は「よりよい生活経営」をテーマとしている。生活経営学,家族関係学,生活経済学の講義,また家庭科の教科内容に関する講義等のテキストとして編集した。人の一生と家族のあり方,生活経済や消費者問題,そして最近の衣食住に関する情報,さらに地域及びグローバルな視点から社会活動やジェンダーについて,生活問題や課題の解決策のヒントとなり,また新たな生活文化創造に役立つように知識・技術・姿勢を論述している。 (さらに…)

学際研究
- 定価 5,060円(税率10%時の消費税相当額を含む)
現代の学問のキーワードの1つは,学際性(interdisciplinarity)である。国際性が諸国家のつながりであることを意味するように,学際性とは諸学問のつながりを意味する。ここでいう学問とは専門分野(discipline)であり,自然科学,社会科学,人文学における個別の分野を指す(本書第4章)。著者であるレプコは,古代ギリシアから現代に至る専門分野の成り立ち,さらに学際性の持つさまざまな背景を踏まえ,具体的な学際研究のプロセスについて,主に大学生・大学院生を読者として意識し,解説している...

沖縄の社会構造と意識
- 定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
戦後60年を経た沖縄の社会構造と生活世界の現状をとらえるために行われた「沖縄総合社会調査2006」を,社会学的・社会福祉学的・マスコミ学的な視点から分析。共同研究によって沖縄県民の住民意識調査を行い, 統計的な情報を共有し, それに基づいて多様な角度からの分析を行う。同時に,二次利用として公開可能なミクロデータを構築することを目指し, 沖縄に関心をもつ研究者に大きく寄与する。現在における沖縄独自の優位性とは何かを問う。 (さらに…)

都市交通政策概論
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
近年,道路整備,自動車の燃費向上等によって都市の自動車交通問題は解決方向に向かいつつあるように見えるが,都市における交通渋滞,事故,環境問題,公共交通(軌道系公共交通,バス)の赤字問題等が根本的に解決しているわけでない。本書はこうした問題を個別的に検討するとともに,全体として自動車と公共交通の「バランス」はいかにして実現しうるかを検討している。具体的には自動車の適正な費用負担の重要性を述べるとともに,ヨーロッパやアメリカの都市構造を検討しながら分散型都市構造および大都市依存型都市構造の見直しの必...

コミュニケーションと共同体
- 定価 2,200円(税率10%時の消費税相当額を含む)
共同体が形作られるときには,人のあいだのやりとり,つまりコミュニケーションがなされる。コミュニケーションには様々な形態があり,文書に残すことができるような文字を使う言語によるものに加え,人が面と向かい合って話し合う時にはその人に関する見た目の情報や表情などが加わる。本書では,共同体とコミュニケーションの成立や維持,消滅について,人文学の視点から考察する。 (さらに…)

芸術文化がまちをつくるII
- 定価 2,640円(税率10%時の消費税相当額を含む)
芸術文化は,人を元気にし,まちを活性化する 。地域が元気になるためには,そこに住む人々が元気でなくてはならない。元気な人々が,わがまちの将来を他人事ではなくわが事として考え,行動する。そんなまちを芸術文化の力を活用してつくることが「文化のまちづくり」である。本書は,各地の事例をもとに芸術文化と社会の関係性を整理し,「文化のまちづくり」の担い手たちの活動の実際を伝える。 (さらに…)

周縁文化の視座
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,周縁がなければ中心はないという発想から,マイノリティや少数民族などと呼ばれることの多い人びとの言い分に耳を傾ける試みである。南タイ・マレー族,日系アメリカ人,中国新疆ウイグル自治州の少数民族,韓国島嶼社会など周縁文化に関する文化人類学者の現地調査に基づいた現実と理論を紹介する。 (さらに…)
