社会科学 社会・民俗・風習
宗教と社会と文化 2
- 定価 13,200円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,西欧文化の中核を構成するカトリシズム,カトリック文化の構造と機能と分有の姿を,その日常生活の姿の中で明らかにしていこうとするものである。メキシコのカトリック村落,トラホムルコでの現地調査や実験的研究によって観察・分析していく。カトリシズム,カトリック文化という宗教現象の姿を,その根底からの全体的な姿で文化全体の中で取り扱い,トラホムルコの空間構造,時間構造,社会構造を分析し,その人格構造及びメンタリティをも明らかにしていく。 (さらに…)

高齢社会
- 定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
高齢社会の抱える課題は,極めて多面的な対応が求められる。医療や福祉,高齢者のQOLを支える社会構築,権利擁護の法的整備,テクノロジーによる多様な支援の充実。本書の発刊母体である熊本大学高齢社会総合研究プロジェクトは,全学横断のメンバー構成に在野の専門家も交え,高齢社会における尊厳の実現と地域の再生という課題を共有して,それぞれの専門分野からする学際的な研究と実践を展開してきた。 本書は,日本の大学では初めて発足した,学際的老年学(Gerontology)プロジェクトの成果を世に問う成書である。...

祈りと祀りの日常知
- 定価 8,250円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,聖人像を祭祀する小聖堂のフィエスタ,カトリック儀礼の聖週間,また個人的信奉の諸実践や,呪文祈祷書(オラシオネス)と精霊観念を基とした呪術的治療者(メレコ)の諸活動,精霊にまつわる様々な経験譚などを通して,ビサヤ民俗社会を知識という観点から叙述した民族誌である。 (さらに…)

憑依と語り
- 定価 6,380円(税率10%時の消費税相当額を含む)
アフロアマゾニアン宗教,すなわち黒人奴隷制と天然ゴムブームがブラジル・アマゾンで生み出した,著しく混淆的なアフリカ系憑依文化のエスノグラフィー。「深層の心理」ではなく「表層の語り」に照準し,アイデンティティ,歴史,語りのあいだの相互反照的関係の密林に分け入り,憑依文化の人類学的分析の新たな可能性を拓く。 (さらに…)

社会学
- 定価 2,200円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,大学,短期大学,専門学校などで社会学概論を学習する際に,テキストとして実際に役立つことを念頭において編集された。ページ数の多い大きな著作は講義時間内ではとてもこなしきれない。加えて価格も高くなり,学生も購入しにくくなる。そのため本書では,ページ数や価格を抑えると同時に,内容的にも社会学の入門書として必要十分なものとなるよう,構成等の工夫を凝らした。執筆陣は主として若手研究者であり,その分内容的にチャレンジングなものとなっている。これら執筆陣をうまくまとめあげているのが長年にわたって社会学...

噴火のこだま
- 定価 5,720円(税率10%時の消費税相当額を含む)
1991年6月のフィリピン・ピナトゥボ山の大噴火は,20世紀最大級の規模であった。もっとも深刻な被害を受けたのは,ピナトゥボ山麓一帯で移動焼畑農耕を生業として暮らしていた先住民アエタであった。本書は,被災したアエタたちの,10年にわたる生活再建の歩みと,NGOの関与についての記録である。とりわけ,噴火を契機として,彼らが先住民としての自覚を強め,民族として新生していった経緯について明らかにする。 (さらに…)

バイカルチュラリズムの研究
- 定価 10,450円(税率10%時の消費税相当額を含む)
国境を越える人の移動が地球規模で展開する今日,異なる言語・文化のはざまで暮らす人々が増えている。その生活世界の構造とはどのようなものか。本書は子どもたちに焦点を合わせて,文化人類学の視点からその構造の理論的,実証的解明を試み,異文化間教育学の可能性を探る。 (さらに…)

文化境界とアイデンティティ
- 定価 3,960円(税率10%時の消費税相当額を含む)
人は,多文化的状況の中でいかに自己アイデンティティを形成するのか。本書は,イギリス生まれの中国系第二世代の若者を対象に,彼らへの教育のあり方や日常生活を検討し,彼らの語りを通して,文化境界で自己アイデンティティを形成していく過程を明らかにする。 (さらに…)

ニューエイジング
- 定価 1,540円(税率10%時の消費税相当額を含む)
21世紀は世界人口の高齢化に対処しなければならない世紀だといわれる。日本で団塊の世代,アメリカでベビーブーマーといわれた戦後生まれも,今や50代前半に達しており,これから高齢者の仲間入りをする。その影響はこれから社会的な課題として現れてくる。ニューエイジングとは,そのような新しい高齢化の動向であると同時に,それに対する新しい発想の取り組みを意味している。この本は,アメリカの第一線で活躍する研究者を招いて,日本側の研究者,ジャーナリスト,行政官が,ニューエイジングの課題と挑戦を論じ合ったワークシ...

新版 左手のシンボリズム
- 定価 4,950円(税率10%時の消費税相当額を含む)
わが国の文化にみる右・左のシンボリズムに関して,「浄(具体的には,氏神祭祀)」‐「不浄(葬制)」:「右(マワリ)」‐「左(マワリ)」の象徴的二元論が述べられてきている。ところが,神に飾るシメ縄が「左ナイ」であり,かつて土葬であった頃の棺縄がまた「左ナイ」であった。そして,それらは世俗的生活活動上のたとえば農作業に使用する縄の右ナイとの対比において意識されている。その他の事実からしても「聖(呪術・宗教的生活活動)」‐「俗(世俗的生活活動)」:「左」‐「右」の二項対置をもってわが国の文化における基...
