社会科学 社会・民俗・風習
文化境界とアイデンティティ
- 定価 3,960円(税率10%時の消費税相当額を含む)
人は,多文化的状況の中でいかに自己アイデンティティを形成するのか。本書は,イギリス生まれの中国系第二世代の若者を対象に,彼らへの教育のあり方や日常生活を検討し,彼らの語りを通して,文化境界で自己アイデンティティを形成していく過程を明らかにする。 (さらに…)
ニューエイジング
- 定価 1,540円(税率10%時の消費税相当額を含む)
21世紀は世界人口の高齢化に対処しなければならない世紀だといわれる。日本で団塊の世代,アメリカでベビーブーマーといわれた戦後生まれも,今や50代前半に達しており,これから高齢者の仲間入りをする。その影響はこれから社会的な課題として現れてくる。ニューエイジングとは,そのような新しい高齢化の動向であると同時に,それに対する新しい発想の取り組みを意味している。この本は,アメリカの第一線で活躍する研究者を招いて,日本側の研究者,ジャーナリスト,行政官が,ニューエイジングの課題と挑戦を論じ合ったワークシ...
新版 左手のシンボリズム
- 定価 4,950円(税率10%時の消費税相当額を含む)
わが国の文化にみる右・左のシンボリズムに関して,「浄(具体的には,氏神祭祀)」‐「不浄(葬制)」:「右(マワリ)」‐「左(マワリ)」の象徴的二元論が述べられてきている。ところが,神に飾るシメ縄が「左ナイ」であり,かつて土葬であった頃の棺縄がまた「左ナイ」であった。そして,それらは世俗的生活活動上のたとえば農作業に使用する縄の右ナイとの対比において意識されている。その他の事実からしても「聖(呪術・宗教的生活活動)」‐「俗(世俗的生活活動)」:「左」‐「右」の二項対置をもってわが国の文化における基...
21世紀社会の安定化条件
- 定価 3,190円(税率10%時の消費税相当額を含む)
21世紀を迎え,物質的な豊かさを手に入れた一方で,われわれ人類はかつてなかった様々な困難な諸問題に直面することになった。果たして,個人やグループが自己利益の拡大を求めて自由に経済活動をし,生活をエンジョイするのに任せて良いのか。自由放任で最小限の小さな政府で,日本は,人類社会は21世紀を生き延びることができるのか。 以上の共通テーマを,九州国際大学の研究者がそれぞれの専門分野からリサーチした論文集。 (さらに…)
高齢期最後の生活課題と葬送の生前契約
- 定価 7,700円(税率10%時の消費税相当額を含む)
「太陽と死はじっと見つめることができない」(ラ・ロシュフーコー)というように,自分の死を直視するのは難しい。わが国は,世界一の平均寿命を誇り,死は日常生活から遠ざけられてしまっている。しかし死は必然であり,タブーを越えて死を直視し,自分の葬送に備え,葬送の自立を図ることが望ましい。「死の軽視は生の軽視につながる」(P.アリエス)の言葉を思い出さねばならない時期にさしかかっている。 (さらに…)
沖縄の祖先崇拝と自己アイデンティティ
- 〔品 切〕(参考:本体価格 8,400円)
本書は,沖縄の祖先崇拝を,血の原理に基づいた自己発見の装置という観点から分析している。これまで看過され,本格的な研究対象とはならなかった民間の私的な祖先由来記に焦点をあて,その詳細な分析を通して,沖縄の祖先崇拝が独自の沖縄的自己アイデンティティを創出しつづけていることを明らかにした。 (さらに…)
日韓民俗文化比較論
- 〔品 切〕(参考:本体価格 8,000円)
不幸な歴史的経緯で開始された日本の朝鮮半島統治が1945年に終焉した後,韓国人による日本民俗研究は,韓国民俗学会の強いナショナリズム体質と自民族文化優越主義が災いして,韓国内においてタブー視されてきた。伊藤亜人教授(東京大学)・嶋陸奥彦教授(東北大学)らの日本人研究者が韓国内でのフィールド・ワークを通して数多くの高論を発表してきたが,この数年前まで本書の著者である故金宅圭教授をはじめとする少数の研究者のみが関心を持つに過ぎず,韓国民族学会の大半は,日本民俗研究に特別な関心を向けなかった。1945...
台湾アミ族の宗教世界
- 定価 6,270円(税率10%時の消費税相当額を含む)
台湾アミ族では,シカワサイといわれる呪医と,かつて存在した祭祀氏族が,宗教儀礼を司っていた。筆者は,台湾花蓮市近郊の南勢アミ村落で,1991年から92年にかけての予備調査,94年から96年にかけての本調査で得た資料をもとに,アミ族の空間認識が方位性とフラクタル性をもつことを指摘しながら,かつて2種類の宗教的職能者によって構成されていたアミ族の宗教世界を明らかにした。 (さらに…)
Business Associations in Japan and the United States
- 定価 11,000円(税率10%時の消費税相当額を含む)
日本と米国の経済団体に関する比較分析はこれまで皆無に等しい。本書では,日本工業倶楽部,日本経済連盟会,経済団体連合会の流れと,全米製造業者連盟(NAM)の変遷とを社会学的,組織論的観点から論ずる。具体的には,「企業による集団行動」と「経済団体における権威構造」の2点に焦点をあて計量的,非計量的分析の両面から実証的研究を行っている。 (さらに…)
災害都市の研究
- 〔品 切〕(参考:本体価格 6,600円)
本書は、長崎県の雲仙普賢岳噴火における、島原コミュニティの「生」を支えた町内会、自治会やボランティア協議会、さらに全市にわたる市民諸団体の総連合「島原生き残りと復興対策協議会」の組織と活動に焦点を据え、都市再生のプロセスを余すところなく分析した共同研究の成果。 (第1回日本都市社会学会賞(磯村記念賞)受賞)