社会科学
教育社会学
- 定価 9,570円(税率10%時の消費税相当額を含む)
教育社会学は,戦後の繁栄・安全・機会を一体的に昂進する教育への高い期待のもとで実証科学としてデビューし,1970年代以後のポストモダンへの移行における葛藤と懐疑の時代を経て,いま教育科学における基本的なディシプリンとしての地歩を確立し,先の2つの時代のパラダイムの総合に取り組んでいる。斯界をリードし続けるハルゼーは,これまでも各時代時代に代表的な論文を精選して紹介してきた。本書は,1980年代後半以降の教育社会学の学問的展開をまとめた代表的論文集であり,戦後の右肩上がりの近代システムが転換する中...
政策分析2004
- 定価 8,800円(税率10%時の消費税相当額を含む)
いま日本経済に求められているのは,国際化・分権化の進行という環境変化を積極的に活用した政策・制度を設計し,アジア・太平洋地域の発展へと繋げることである。本書は,この課題の解明に寄与すべく日本経済の存立基盤を再検討し,これを強化する道を探究した野心作である。 (さらに…)
近代朝鮮の唱歌教育
- 定価 8,800円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,これまで未開拓であった「音楽による情緒的同化の過程」を統監府期から朝鮮総督府期の唱歌教科書の変遷を通して探り,植民地朝鮮の学校教育に導入された唱歌の受容過程を明らかにした。唱歌教育を通じて日本の植民地支配の一側面を詳細に検討するとともに,植民地教育の全体像理解の一助となるものである。 (さらに…)
五島列島の高齢者と地域社会の戦略
- 定価 5,940円(税率10%時の消費税相当額を含む)
島嶼や山村といった「居住条件不利地域」では,日本の社会で生じている社会変化が増幅されて影響を及ぼす傾向にある。その意味で,「老人の島」の生活は,今日の日本の社会状況を示す典型的な事例である。しかし,同時に,住民の生活剥奪状態は,住民の共同的な生活の社会化や施設の多機能化の契機にもなりうるのである。事実,先端的で興味深い事例が長崎県五島列島で見られる。本書は,これらの事例を通して,居住条件不利地域型の福祉社会の輪郭を示そうとするものである。 (さらに…)
ポリチカルエコノミー
- 定価 3,300円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,『資本論』を流通形態論,生産過程論,分配関係論,景気循環論として再構成する,簡明確実な読解の案内書であり,現代経済の分析基準を提示する Political Economy 政治(社会)経済学の基本的参考書である。過去と未来の二方向で「二人のマルクス」を弁別し,古典学派の確立者マルクスの実像を鮮明に描出する。 (さらに…)
規制と環境の都市経済理論
- 定価 4,400円(税率10%時の消費税相当額を含む)
産業革命以降,大規模生産が可能となり,経済活動が特定の地域に集中することによって都市は形成された。人およびモノの集中は経済活動を刺激すると同時に,様々な問題も引き起こした。本書では,近年関心の集まっている環境問題や規制問題について,都市経済学の観点からの分析および議論を行う。特に,環境汚染が都市に与える影響やそれを解決する土地利用規制,さらにはそれらが都市の集積・分散にいかなる影響を与えるかなどを検討する。 (さらに…)
満鉄撫順炭鉱の労務管理史
- 定価 7,480円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,撫順炭鉱の創業から日中戦争勃発に至るまでの,日本による植民地炭鉱経営の実態を鮮明に描いたものである。植民地の安定的な経営を模索する国家権力機構,利益追求に専念する経営側と中間介入者(大把頭),その間で搾取されていた中国人労働者に焦点をあて,経営の発展によって変化する労務管理形態を詳細に分析した。 (さらに…)
近代日本社会教育の成立
- 〔品 切〕(参考:本体価格 6,000円)
本書は,近代日本における社会教育の成立過程について,思想や概念の形成過程に焦点を定めながら,そうした思想や概念と政策・行政および社会教育の実態的な基盤である地域の社会教育活動との相互規定関係に留意して,その全体像を明らかにしたものである。従来の戦前日本における社会教育の歴史的イメージ――国家主義的,官僚主義的,画一的という理解に対して,新しい多様な社会教育の歴史像とその可能性を描き出している。 (さらに…)
農村の結婚と結婚難
- 〔品 切〕(参考:本体価格 5,200円)
農村の結婚には結婚難と結婚の相反する二つの側面がある。それを女性の観点から探った。結婚難の原因は近代化,つまり経済的には産業化と,地域的には都市化の急激な進展であった。他方,結婚難の大勢の中で,「誰がなぜ」,結婚するのだろうか。産業化・都市化において農業・農村を受容するに至る転回のプロセス,および付き合いから結婚に至るプロセスを探った。農村の結婚には,人間とシステムの,モダンとポスト・モダンのジレンマが集約的に表現されている。 (さらに…)
日欧エネルギー・環境政策の現状と展望
- 定価 3,960円(税率10%時の消費税相当額を含む)
先進工業諸国のエネルギー政策は、今日地球規模の環境危機に直面して抜本的な修正を迫られている。本書は、環境先進地域EU・ドイツとの共時的比較、および今日の地球温暖化の歴史的起点とも捉えられる産業革命まで遡及し、そこから現在の政策的位相を探る史的比較を通じて、日本のエネルギー・環境政策の展望を明らかにする。 (さらに…)