森林親和運動としての木育

森林親和運動としての木育

田口浩継
定価 5,720円(税率10%時の消費税相当額を含む)
産業構造の変化や木の代替物の出現などにより、木の持つ価値や森林の果たす役割の大切さへの関心が失われ、森林と日本人との関係がかつてないほど遠のいてしまった時代を経て、現在は木や森林が我々の生活にもたらす豊かさが再認識されつつある。本書はそんな時代背景のなか、先進地熊本で実践されている「木育」を紹介するものである。著者らは2007年に任意団体「熊本ものづくり塾」を設立し、さまざまな木育イベントを年間2万人に提供しているほか、木育を担う人材の養成講座を開催し、これまで1,600名余の木育推進員を輩出し...
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A Grammar of Irabu

A Grammar of Irabu

下地理則
定価 11,000円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,南琉球宮古伊良部島方言(沖縄県宮古島市)を体系的・包括的に記述した文法書である。消滅の危機にあるこの言語の構造と体系は,すべての言語学者を惹きつける魅力にあふれている。子音が母音のように,母音が子音のようにふるまう複雑な音節構造。フット構造をベースとしたトーンの交替が生み出す韻律システム。「語とは何か」を考えるきっかけを与えてくれる音韻論と形態論のミスマッチ。人称と数では十分に記述できない代名詞体系。複数の品詞を縦横無尽にまたぐ複雑怪奇な「形容詞」。節のアスペクトをも標示する格標識。情報...
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老いる経験の民族誌

老いる経験の民族誌

後藤晴子
定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
人は誰でも老いてゆく   。 本書は高齢化の進む沖縄離島の事例をもとに、歴史的・地域的文脈のなかで「老いる」という誰しもの経験を、文化人類学的な視点から考察することによって、高齢社会における新たな議論の糸口を提示しようとするものである。 本土とほとんど変わらない高齢者への認識がある一方で、沖縄独特の長寿文化や長幼の序、高齢女性の宗教的な高いステイタスは以前のそれとは変化しながら存在し、文化的な基盤は人びとの日常と深く関係している。近代医療だけでなく民間療法とも付き合いながら自らの身体的な衰えと向...
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移民とドイツ社会をつなぐ教育支援

移民とドイツ社会をつなぐ教育支援

伊藤亜希子
定価 4,620円(税率10%時の消費税相当額を含む)
異なる文化的背景を持つ他者にどのように向き合い、そして共に生きていくのか。本書は、多文化社会ドイツにおける移民家庭への教育支援を事例に、教育支援がいかに移民とドイツ社会をつなごうとしているのか、またつなぐ契機となっているのかに注目し、異文化間教育の視点から考察したものである。移民がもたらした多文化社会という現実に、異文化間教育学の理論、移民の統合に関わる政策、そして教育支援の実践はいかに向き合ってきたのか。ノルトライン・ヴェストファーレン州における地域移民支援機関(RAA)に注目し、文献研究とフ...
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舞台芸術マネジメント論

舞台芸術マネジメント論

志村聖子
定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
音楽や舞踊、演劇に代表される舞台芸術は、アーティスト(演奏家)と聴衆が「その時間」「その場」を共有するという点で、他の芸術とは異なる運営上の特色や難しさを有している。本書は、舞台芸術の中でも特に音楽に焦点をあて、「芸術」(art)概念が変化した現代において、その魅力を、より多くの(かつ多様な)聴衆といかに共有できるかという観点から、人的体制のあり方や、運営を担うマネジメント人材の育成のしくみ作りについて、具体例をもとに論じる。コンサート(音楽祭、プロジェクトなど)の効果的な運営のあり方や、望まし...
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麻生太吉日記 第五巻

麻生太吉日記 第五巻

麻生太吉日記編纂委員会 編
定価 11,000円(税率10%時の消費税相当額を含む)
1932(昭和7)年から1933(昭和8)年までの日記。満州事変を契機に日本が国際社会から孤立を深めるこの時期,太吉も電力連盟や九州石炭鉱業懇話会の設立など,経済の統制化に関わらざるを得なくなる。セメント事業への本格参入の足掛かりとなる産業セメント鉄道の設立後に病臥し,12月8日永眠。享年77歳。この第五巻には,太吉生涯の年譜・参考文献・詳細な総索引も収録した。 (さらに…)
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家族社会学 [第3版]

家族社会学 [第3版]

木下謙治 監修/園井ゆり・浅利 宙 編
定価 2,200円(税率10%時の消費税相当額を含む)
戦後以降,日本において主要な家族形態として存続してきた,夫婦と未婚の子からなる核家族  いわゆる(20世紀型)近代家族  が今日,行きづまりをみせている。本書は,近代家族における家族機能上の問題と家族形態上の変化を多角的に分析すべく,2001年初版,2008年新版刊行の『家族社会学  基礎と応用  』に全面的な修正補完を加えたものである。従来の版と同様,基礎編と応用編の2部構成とし,基礎編では家族社会学が対象とする学問領域および学問的意義を,家族社会学の基礎理論に基づきながら平明に解説した。応用...
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英語文学テクストの語学的研究法

英語文学テクストの語学的研究法

菊池繁夫・上利政彦 編
定価 5,280円(税率10%時の消費税相当額を含む)
従来、文学テクストは文学系の研究者が論じ、言語学者は自然言語にのみ関心を示してきました。そのためこれまでは、英語文学作品を語学的に論じようとする研究者に向けた網羅的な手引書がありませんでした。本書は、そもそも言語から成り立っている文学作品を言語学・文献学・文体論といった「語学的」見地から論じようとする、若き研究者のための語学的文学論ガイドです。内容的には、特に論文執筆に役立つように、優れた論文(書籍化されたものも含みます)の解題に焦点を当てているのが大きな特徴です。第1部「文学テクストを語学的に...
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金融危機と中央銀行

金融危機と中央銀行

伊豆 久
定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書はリーマン・ショックに対するFRB、欧州危機に対する欧州中央銀行、そして1990年代の金融危機に対する日本銀行、それぞれの危機対応策を比較検討したものである。各中央銀行のバランスシートの変化に焦点を定め、通常時の金融調節方法と危機対応策におけるそれぞれの特徴を明らかにすることを目指している。たとえば市場機能の活用を重視する米国では、中央銀行の通常時の資金供給は、その額も方法も極めて限定的であった。そこに証券市場を震源地とする金融危機が発生したため、FRBは従来とは異なる方法での巨額の資金供給...
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ブルゴーニュ国家の形成と変容

ブルゴーニュ国家の形成と変容

藤井美男 編/ブルゴーニュ公国史研究会
定価 6,600円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ブルゴーニュ公国史研究会の10年にわたる研究成果を問う本書は,「領邦と中間権力」「都市と市民」「宮廷と政治文化」の三部から成る。中世後期に広大な地政学的空間を現出した「ブルゴーニュ国家」に,政治史・経済史・都市史・文化史など多様な側面から接近を試みることで,ヨーロッパ歴史像の一断章を浮かび上がらせる。 (さらに…)
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学術図書刊行助成

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